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日本のeスポーツシーンをマーケティング視点で考察した記事のまとめ。 eスポーツを仕事や事業にしている/したいとき、マーケティングで活用したいとき、あるいは投資したいときにも役立ち… もっと読む
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2018年10月の記事一覧

esportsはゲームを超えてスポーツに、という話はもうやめよう

オリンピック種目化の次に大手メディアが騒いでいるesportsの話題が「esportsはゲームかスポーツか」という例のアレ。 ※もともと掲載していた記事がリンク切れのため差し替え ほとんどが「esportsはゲームを超えてスポーツになった」という流れになり、esportsを称賛する形で締めくくられるが、それが何を意味しているのかはきちんと議論されない。なんとなく「スポーツはゲームよりいいものだ」という認識のもとで言われているだけだ。 近頃大手メディアがesportsを取

ゲームの光と影に向き合いながら、esportsを高校生の新しい居場所に【毎日新聞社 田邊真以子インタビュー】

2018年に入ってから多くの企業がesportsに関心を持ち始めたが、特にテレビ局や新聞社といったマスメディアの参入が目立っている。取り組み方はさまざまで、ニュースを報道したり番組を放送するだけでなく、チームを持ち、あるいは大会を主催する企業もある。 その中でも、毎日新聞社がサードウェーブと共催する全国高校eスポーツ選手権は独特の存在感を放つ。高校生向けというだけでなく、チームメンバーも同じ学校に限定。種目はPCゲームの『LoL』と『ロケットリーグ』という老舗&新興タイトル

地元愛は”強い”――いま大阪でコミュニティ大会をやる理由【oreRevo Bonanzaインタビュー】

もはや聞き飽きたかもしれないが、esportsシーンの根本を支えているのはコミュニティだ。一方で、どこのコミュニティも継続的な大会やイベントの開催に不安を抱えている。同好の士に楽しんでもらおうとしても、モチベーションの維持や多額の費用はいつも重くのしかかる。 esports事業に携わる多くの人が「コミュニティが大事」と言いつつ、現場に目が行き届いているわけではないし、実際に手を取り合っている例も多くない。その必要性や仕組みについては議論すべきとはいえ、僕自身が話に聞く限り、

esports業界の実態は? 大会やチームが経営情報を公開するメリット

今年になって初めてesports市場の規模が調査・公開されたが、esports業界はとかく経営情報が不透明だ。売上や損益といった財務情報だけでなく、スポンサーによる協賛の参考になるファン数や大会の視聴者数などのデータもほとんど開示されておらず、外からでは実態がほとんど分からない。 ゲーム会社やesports事業者、大会オーガナイザー、(法人格を持つ)ゲーミングチームがあえて隠しているとは思わないが、類似するビジネスモデルを展開するプロ野球やJリーグ、新興のBリーグではかなり