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「属人化撲滅」のワナ。

「属人化」って言葉、使うことありますか?

「特定の人しかやり方が分からない状態のこと」を「属人化」って言うのですが、「その仕事は、あの人しかできません」ってなったときに、「属人化は良くないよね」とか「他にも出来る人、作っておかないとね」って言うことがあります。

実際、私が所属する組織でも「属人化解消」をスローガンに掲げることは多くあるのですが、そうするとですね、「属人化は悪い」っていう風潮が強く起こります。

でも、それは、正確には私が望むことではないので、私はチームに向けて、こんなメッセージを送ることにしました。

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「属人化の解消」を組織の重点施策に入れるのは、以下のことを叶えたいからです。

①休みやすくする。
  自分で決めた日に休みたい
  無理して体を壊してほしくない

②動きやすくする。
  ローテーションしやすくする
   →いろんな経験をしやすくなる

③入りやすくする。
  標準化できるようにドキュメントを整備する気になる
   →新しく入った人が心折れにくくなる

この三つが叶うと、穴が出来にくくて、組織としてはあまり困らなくなります。どちらかというと、「属人化をなくす」って、「組織のため」っていう局面が多くあるようです。

ただ、属人化にだって良いことはあります。

属人化によって、スキルとプライドが育ち、モチベーションが上がります。専属で仕事を受け持つと責任感も付くし、不都合があれば本気で改善しようと思えます。そうして技術者としての武器を作る(尖がりを伸ばす)ことにも有効です。

私自身も、やりがいのあるものは「自分しか出来ないこと」だったりします。「この仕事面白い!」って感じるものは、だいたいが他者がやっていない領域だったりします。

どっちが正しいということではなくて、時と場合によって、属人化を許して良いときと、許さない方が良いときがあるということです。その辺を理解しながら進んでいきたいですね。

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このように、私は、私の解釈を表明することがよくあります。みんなが納得しないまま進むのがイヤなので、出来るだけそうしています。


いつも読んでいただきありがとうございます。