「基本をおさえた上で準備と順序を正しく」先針而後縷、可以成帷

針を先にして縷を後にす、以て帷を成すべし
―先針而後縷、可以成帷―

[原文](淮南子)
先針而後縷、可以成帷。

[書き下し文]
針を先にして縷(る)を後にす、以て帷(とばり)を成すべし。

[原文の語訳]
針を先にして糸をあとにするから、帷ができる。

[解釈]
針を先に持ち、その針に糸を通し、そして縫いあげて帷を作り上げる。物事の成立には準備と順序がある。

きちんと準備をし、同じことの繰り返しでも、するべきことを丁寧に行なっていれば、大きな目標でも達成できるというのです。

ペルシア絨毯や西陣織は細かい作業を繰り返し行ない、長い時間をかけて一枚を仕上げていきます。

針と糸の使い方を理解しておけば大きな帷でも縫えるようになるということなので、基礎・基本さえしっかりいていればそれを応用することで幅広く対応できるということになりますね。

目標に向かって進むには、小さなことでもとりあえず着手することからしないといけませんね。たとえ達成できなくても、その過程で得られるものはあるはずです。それを次の機会で活用できれば良いのです。たまたま最初の目標とは縁がなかったかもしれませんが、別の縁とつながっている可能性もあります。

基本も理解せず、いきなり大きな目標だけを掲げて後は部下や外部に押し付ける。異論や諫言には聞く耳を持たないトップには困りものです。

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