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服を買いに行く服がない俺たち向けデニムブランド「STAMP」がかなり斬新でいい

先日、中の人にお誘いいただいて、「STAMP」というデニムブランドのお店に行ってきました。お店と言ってもただのお店ではなく、そこにあるのは見本のデニムが何本か置いてあるのと、身体の採寸をする小部屋があるのみ。

で、その小部屋に入ると、目の前にスマホが置いてある。このスマホに表示されている指示に従ってID登録すると、唐突に身体の「スキャン」が始まる。

唐突といっても、スマホの指示によってすでに服は脱いでるんだけども。

気づけば四方を大きなフレームに囲まれている。そのフレームのあちこちにカメラがついていて、それらのカメラで一気に撮影することで3Dスキャンデータを撮れる。

スキャンデータを保存すると、このお店でやることは終了。あとは帰り道なり、自宅なりで自分のスマホでSTAMPにログインし、デニムをオーダーするだけ。もちろんサイズを選ぶ必要はない。

3週間後にスキャンデータに基づいた完璧なサイズのデニムが自宅に届く。すごい。お店はただのスキャン部屋でしかない。こんな買い物はしたことがない(まだ届いてないけど)。

STAMPのお店は現在、新宿マルイの7階にある。いまはまだテスト段階なので案内してくれる店員さんが数名いるが、ゆくゆくは完全な無人店舗を目指しているという。自分で採寸し、データだけ取って帰っていくお店。

一度計測してしまえば、あとはいつでも自分のタイミングでアイテムを買える。店員に話しかけられて気まずい思いをする必要もないし、服を買いに行く服がなくても大丈夫だ。

今後はオフィスビルにも出店していく計画だという。大きめの試着室くらいのスペースがあれば3Dスキャンは可能、人件費は不要だし、かなりの低コストでアパレルの顧客を迎え入れることができるわけだ。

肝心のプロダクトだが、デニム自体はすごく好みの色合い、形だった。我々のようなIT系ワーカーというか、わりと自由な服装で働けるけど、でもそれなりに清潔感あるデニムを履きたいという層に、ぴったりとはまるのではないかと思った。

やや濃い目のストレートで、色落ちしにくい素材。スニーカーにも革靴にも合うタイプのデニムだ。機能的に面白いのはスマホ専用ポケットと、AirPods専用ポケットがついているところ。両方持っていると条件反射でこのデニムを履いてみたくなる。

とはいえ、心配なのはやはりサイズ感だ。例えばゾゾスーツで計測した服が合わなかったという人もいた。そのへんはどうだろうか。

STAMPを運営するのはオーダースーツやオーダーシャツをオンライン販売するFABRIC TOKYO。同社の人が言うには、ゾゾスーツはフィット感を売りにしているだけに期待値とのズレがあったかもしれないが、STAMPはサイズによって“きれいに見える”シルエットを重視しており、そもそも作り方と思想が違う。

またスキャンの精度も、数万箇所を同時に撮影するSTAMPの3Dスキャンと、自分でスマホアプリで撮るゾゾスーツではかなり違うはず。とまあ、要約するとこんなことを話していた。

僕はまだ自分のデニムが届いていないが、実際に完成したらまた製品をレビューしてみたい。飲み会が増えがちな12月だが、STAMPの名誉のためにもせめて3週間くらいは体型を維持しておこうと心に誓った。

なおSTAMPは9月にベータ版をリリースしたばかり。新宿マルイ7階にある実店舗はふらっと行ってもスキャンできるわけではなく、予約が必須となっている。1日に10組程度スキャンに訪れているそうだ。

今後はオフィスで着るあらゆるウェアにラインナップを広げていく計画で、シャツやチノパン、ニット、インナーなども候補に挙がっているという。

これは個人的にとても楽しみである。シーズンごとに1回くらいの頻度でそのへんにあるスキャンスペースで体型を計測して、ジャストサイズの服をスマホで買う。そんな買い物の仕方が当たり前になったらおもしろい。

※このnoteは広告記事ではない。内容は筆者の率直な感想となっている。ただしレビュー用にデニムが1本無料になる招待コードを提供してもらった。

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