メンバーをやる気にさせる魔法、KPTの使い方
こんにちは。なるぴーです。
スマホゲーム業界で、企画のディレクションとプロジェクトマネジメントの二刀流で、スキマ産業を担っています。
ゲーム開発はとてもエネルギーが必要です。
運用になれば、毎月の目標達成のために、試行錯誤を繰り返しながら予算達成のための細かい調整や、不具合が発生したとなれば、他の業務を止めて緊急度を上位に設定し、本来やるべきことを後回しにしたりとカロリーがかかります。
そんな中、そのチームを支えるのは結局のところは人。
人の成長がないことには、プロダクトの成長も難しくなります。
なので、今回はメンバーの成長について考えてみます。
結論、メンバーが成長するというのはいいことだらけです。
メリット
・自分しかできなったことをやってもらえるようになる
・その分、自分は別のことに挑戦できるようになる
・自分が新たな成長機会を得ることができるようになる
・できること、やれることが増えて市場価値が高くなる
良いことしかないですね!
よくこれは自分が編み出した秘伝の奥義だから教えるなんて嫌だ、という人もいるかもしれません。
一度できるようになったことはすべて渡しましょう。それがさらなる成長の第一歩です。
では、成長とはどういう状態かと言うと……
成長とは
・知識面:わからなかったことが、わかるようになった状態
・技術面:できなかったことが、できるようになった状態
・納期面:できることがより早くなった状態
・品質面:できることがより品質高くなった状態
などが挙げられるかなと思います。
では、人はどう成長していくのか。
おそらくは、気づきの量×気づきの質になるのではないかなと思います。
人にあれをしろ、と言われるよりも自分で「こうすればよかったんだ」と思えるほうが納得感も得られるでしょう。
気づきを得るにはどうしたらよいのか。
ポジティブなフィードバックを繰り返すことです。
ポジティブなフィードバックとは
・成功体験を積んでもらう
・その体験を言語化し、再現できるようにする
・自信につなげ、次回の行動を促進する
というプラスのサイクルです。
これを誰でも、簡単に、システマチックにやる方法があります。「KPT」というフレームワークです。KPTとは以下の英単語の頭文字です。
KPT
Keep / 良かったから続けること
Problem / 悪かったから改善すること
Try / それを受けて次回までに試してみること
これをメンバーと毎週1回30分、継続的にやるだけです。
必要なのはホワイトボードとマーカーがあればOK。
方法は以下です。
① 1週間の活動を洗い出す
② KPTを洗い出す
③ 翌週に、先週分のTryができているかを確認する
たとえば、こんな感じに。
まず、何をやったかを思い出してもらい、
次に、そこから、自分の中で良かったことや、改善点がないかを考えてもらいます。
ポイントなのは、それを行動にするまで落とし込むこと。
そして、とにかくメンバー自身の口から言ってもらうこと。
気づきの場なので、正解もないし、自分で内省するのが重要。
たとえば、Problemで「企画を考える時間が取れない」というのが出てきたとします。これは事象なので、もう少し深堀りして「なぜ、時間が取れないのか」という質問を投げかけて、行動まで落とし込みます。
そうすると「作業が多い」「MTGが入ってしまう」などが出てくるので、
「作業を渡せるように、ドキュメント化する」や「MTGの時間を寄せてまとまった時間を確保する」といった行動につながるものが出てきます。
あとは期日を決めて来週また進捗確認。
チームメンバーの底力をアップさせたいときに試してみてください。
ちなみに、私は毎週日曜にセルフKPTをやっています。
アンテナが立つようになるので、なかなかオススメの取り組みです。
まとめ
・人はポジティブなフィードバックを通じて成長する
・ポジティブなフィードバックには、KPTのフレームワークが有効
・行動に落とし込めるまで、深堀りして質問する
ではでは、よりよいゲーム開発ライフを!
ここまで読んで下さり、ありがとうございました! サポート頂いた分は、新しい記事を作成時の参考書籍や、 勉強代に充てさせてもらう予定です。