今の薬剤師の働き方が変わると予測できる、二つの理由

企業から薬局薬剤師に転職して、3年経ちました。
最近、将来の薬剤師の働き方について考えることが多いです。

まずは、薬剤師のこれまでの働き方について考えてみます。6年生の薬学部を卒業したのち、薬局、病院、企業といった職種を選んで働き始める人が大半です。途中で転職を挟むこともあるものの、薬剤師免許を取ったあとの働き方は、たいていは一定化されていると考えています。

今回は、薬剤師の現在の働き方が変わると考えられる、二つの理由についてお話しします。

薬剤師は将来供給過多になる

「新規に薬学部を開設する学校が増え、薬剤師の数も増える。今後は薬剤師の供給が、需要を上回るだろう」

そんな予測を聞いたことがある薬剤師の方も多いのではないでしょうか。

厚生労働省は「第8回薬剤師の養成及び資質向上等に関する検討会」にて、2045年までの需給予測を発表しています。対人業務や在宅業務の必要性が増すことから、薬剤師の需要が増加するとしても、供給が需要を上回ることは確定的とのこと。

薬剤師需要が伸びると想定したグラフと、供給人数のグラフを比べると一目瞭然です。令和7年ごろまでは需要数と供給数がほぼ平行に増加しているのに対し、令和8年以降は供給と需要の差が開き、その後は需要が供給を大きく下回ることになります。

令和8年というと、あと4年後です。早くない??

もちろん、地域や職種により、需要と供給は変動することが考えられます。しかし、薬剤師のステレオタイプな働き方は、今後通用しなくなるかもしれない…と思っております。

米Amazon薬局からみる、技術の進歩

薬剤師の働き方を変える要因は、薬剤師の人数が増えることだけではありません。業務の効率化により、薬局に必要な人員が大きく減ることも考えられます。

薬局の未来のカタチを感じられるのが、米Amazonの「Amazon Pharmacy」。その名の通り、Amazonが運営する薬局です。2018年に開始し、コロナの流行に伴ってサービスを拡大しつつあります。

Amazon Pharmacyでは、医療用薬をインターネットを通じて購入することができます。

 処方薬の購入には、認可された医療機関からの処方箋が必要となる。処方箋は、医療機関からAmazonへ送ってもらうことも、自分で直接送ることも可能である。パソコンやモバイルデバイスからAmazonアカウントで「Amazon Pharmacy」にアクセスし、保険や過去の処方薬などの情報を入力してから、支払い方法を選択する。

https://project.nikkeibp.co.jp/behealth/atcl/news/overseas/00043/?P=1

病院で発行された処方箋のデータはAmazonに転送され、処方薬は自宅に届けられます。アメリカは日本のような皆保険制度を導入していないため、保険なしで処方箋薬を購入する人も多いです。そのため、保険に入っていない人が薬を購入する場合は、プライム会員であればジェネリック医薬品の価格が80%オフになるといったサービスを提供しています。

患者が薬について質問したいときは、薬剤師に電話をかけることができます。電話は365日24時間体制で稼働。Amazon Pharmacyは、薬を一包化したうえで配送することもできるため、服薬管理も可能です。

    

技術の進歩についていけない・・・。このままでは、あっという間に時代に取り残されてしまうと感じています。

今後は、薬剤師としてどう働いていけばいいのか?考えていきたいです。




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