M-1グランプリの話
今回は父娘の話とは関係がない
お笑い好きのただの戯言のようなものだ
でも自分はこんなのが好きだ
M-1グランプリが好きだ
愛している
2001年の始まりから全て見ている
M-1グランプリは新旧に分かれる
2001年から2010年までが旧M-1
一旦休止され、2015年から再開したものが新M-1となる
このエッセイは旧M-1の話だ
でもチャンピオンがどうこうとかメインの話ではない
番組の最後のところの端の端の話である
旧M-1の話だが、何年のM-1だったかは詳しく覚えていない
その大会では中田カウスボタンのカウス師匠が審査員をしていた
中田カウスボタンは素晴らしい漫才師である
当然、世間の評価であるのだが、その事実を教えてもらったのは私の母だ
母は中田カウスボタンの漫才をみるたびにこう言っていた
「この人らの漫才はお金を払ってみる漫才やと思うねん」
プロの漫才師に対して最大限の賛辞だと思う
また、こういう表現をする母親にもセンスを感じる
ちなみに私が今「お金を払ってみる漫才」と思うのはタモンズの60分漫才だ
まあ話が逸れるので、その話はまたいつかしよう
お笑い好きの母親から何度も発せられるこのセリフのおかげで、カウス師匠はそのへんの大阪の人間よりも私はリスペクトをしている
その旧M-1にて最終決戦が終わりチャンピオンが決定した
チャンピオンの授賞式が終わり、番組も終わりが近づく
あと10秒はきっていただろう
司会の今田耕司がカウス師匠に締めの言葉を振った
「カウス師匠、ラストお願いします」
カウス師匠の話し方は特徴がある
それはとてもゆっくりと間をとるというところだ
「うーーーん」
「まあねーーーーー」
その間の分だけカウスボタンの漫才は爆笑が生まれる
カウス師匠は漫才の時だけでなくフリートークでもそういった話し方をする
そしてその時も同じだった
今田耕司に振られた。番組はあと数秒
カウス師匠はいつも通りに溜めて
「うーんそうやねーーーー」
画面がCMに切り替わる
最後の一言を言う前に番組は終わってしまった
世間の反応はわからないが、お笑い好きの当時の私は爆笑した
長々と番組をやってきてどんな終わり方やねん
心の中でツッコんでいた
そして時は流れて次の年のM-1グランプリ
カウス師匠はその年も審査員として出演していた
このM-1も非常な盛り上がりを見せて、エンディングを迎える
授賞式が終わり番組終了まであと数秒
司会の今田耕司が、またカウス師匠に締めの言葉を振った
「カウス師匠、締めの言葉をお願いします」
あの時と同じだ!
さあどうするカウス師匠!
固唾をのんでテレビを見守る
カウス師匠の口から言葉が発せられる
しかし何かいつもと違う
とても違和感がある
「本当にみんな面白くて良い大会でした」
めちゃくちゃ早口やん!!
去年の事、反省してたんやん
たぶん恥ずかしかったんやん
改善してきての早口やん
何度も言うが私はカウス師匠を尊敬しているのだ
でも
でも
この2年間のカウス師匠はちょっと笑ってしまった
言い方に迷うが、とても格好悪かった
そしてとってもとっても芸人だった
吉本の芸人さん
きよし師匠のようにカウス師匠もいじってあげろよ!
以上だ
感動する話、ほっこりする話
そんなエッセイも大好きである
でもこんな重箱の隅をつつくようなエッセイも自分は書いていきたいのだ
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