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東京芸術劇場(東京都豊島区・池袋駅 伊藤熹朔記念賞)

東京芸術劇場というとコンサートや舞台のイメージが強い。むしろそのための場所なのだけれど、文化発展に寄与するための施設としてワークショップが行われていたり実は展示施設もあったりする。

正面から入るとどうしても吹き抜けの高い天井、長いエスカレータという見た目に圧倒されるのだけれど、地下にあるシアター施設の隣にひょっこりと2つの展示室がある他、5階でも大きなギャラリーが存在する。公募展や発表会として使用されることが多いようで、基本的には関係者が見学に来ている印象が強い。

アトリエウエストで開催 外部の見学者が多かった模様

今回おとずれた時も4つの展示室のうち3つはそういう趣が強かったためサラッと回るくらいだったのだけれど、その中で唯一の例外として印象に残ったのが日本舞台美術家協会による「伊藤熹朔記念賞」で、これは舞台美術家として活動していた伊藤熹朔を記念し、優れた舞台美術に送られる賞としてあるもの。

大小さまざまな舞台の中で彩られる舞台美術。舞台というと小劇団のものをいくつか観たことがある程度で正直なところ疎い分野なのだけれど、そのあまりにも緻密な設計に度肝を抜かれてしまった。ミニチュアが展示されているので、どのようなものかは一目でわかるようになっている。もちろんそのデザイン性も面白いのだけれど、作品によっては一緒に設計図が公開されていて、その細かい設計に圧倒されてしまう。しっかりと建築物。
ここ近年に訪れた展覧会では舞台美術を手がけているアーティストが多いことに気がついた。塩田千春しかり、石岡瑛子しかり、ひびのこずえしかり、そういう意味ではインスタレーションの一環と言えるかもしれない。
地下階のトイレは洋式。これだけの施設なので最新式と思っていただけに意外だった。

地下から見上げた東京芸術劇場 都がやってる? 区がやってる?

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