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HEUGN、WIRROW、ATON…昨年の名作アイテムの今年を一気に見ていく!【レポート】

  さあ色々あった10月も終わりですね。

今月は月末ギリギリまで入会者が多く、本当にありがとうございます。
それに応えて、ギリギリまで出来る限り記事を出していきたいと思います。

明日も革靴特集と、出来る限り質問に答えるQA回答をアップする予定ですので、最後までよろしくお願い致します。



さて今回は、昨年21年秋冬で各カテゴリーでベストだったあのアイテム達、今年どうなの?というお話です。

もちろん毎年新たに発見をしていく必要がありますが、やっぱり今年も名作は名作…売り切れる前に一気にレポートしていきますよ!

HEUGN(ユーゲン)の名作コート「Albert」、今年はウールギャバジン、フォックスブラウン、ショップ別注と充実!サイズ感まで徹底的にレポート!


  HEUGNユーゲンは、19AWシーズンにスタートしたブランドで、デザイナーは元ユナイテッドアローズの小山雅人氏。


まだまだスタートから年数は浅いものの、一躍人気ブランドの仲間入りを果たしました。


特徴としては、クラシカルなテイストながらもトレンド感があり、なおかつそのトレンド感も行き過ぎない…。

トレンド感がありつつも、若過ぎる感じがしないのです。

また古着をモチーフにしながらも、汚い感じはなく、クリーンな雰囲気をキープしている…。

とまあ、バランス感覚が良いんですよね。

年齢を重ねていって、百貨店の紳士服にあるブランドを着なくてはいけないのかな…いや着たくないぞ、という人にも刺さるブランドかなと思っていますが。

インフルエンサーも好んで着用することから比較的若い層にも人気があります。

ただ、ここ5年くらいで出てきた新興ドメスティックブランドは、最初から価格帯がハイエンド…。

おいそれとは買えないのですが、ブランドを代表するアイテムになりそうなのがAlbertアルバートというコートです。

HEUGN Albert  ウールギャバジン

ALBERT BLACK


個人的には、現行品では最もカッコいいと思っている、そんなコートです。

1940年代のフランス軍モーターサイクルコートを元ネタとしたアイテム。



膝上丈の、一応ミドル丈という区分がされています。

昔はこれくらいでもロングと言っていた気がしますが(膝上丈のロングコートなら着こなしやすい!みたいな)、ヨコにもしっかりとボリュームを出しているので、見え方的にはちゃんとミドル丈。


このコートの最大の良さは、このデザイン、形でしょう。


たっぷり取られた身幅と、太いアーム、そしてミドル丈。



やや丸みを帯びたエリと、チンストラップの、男らしさと可愛らしさの同居するこのエリ周りはコートの顔です。



全体のフォルムと、コートの顔と言えるエリ周りを両立し、隙のないコートになっています。

今、いわゆる大判のバルカラーコート、ステンカラーコートってたくさんあって、それはそれですごく良いのですが、どうしても差別化は難しい。

そんな中で、この手があったか…と言いたくなる、モーターサイクルコートモチーフ、なおかつミドル丈。


また生地もこのコートの形をアシストします。

尾州の老舗機屋はたやで織り上げたというウールギャバジンが凄まじい迫力。
独特のハリ・コシのある生地は、ストンというよりズドン!と落ちる感じ。
でも本当に重量があるわけではなく、着ていて重くはありません。


ウールギャバジンは、今流行りの生地と言って良いでしょう。

あや織の綾が際立ち、ハリ感と落ち感を両立することで、近年のビッグシルエットトレンドによってゆったり感を出したコートにメリハリを生んでくれます。

ただ、ここまでグインと独特のコシのあるハリ感を持ったものは珍しいですね。

COMOLI、AURALEE、MARKAWAREと、人気ドメスティックブランドは皆それぞれ独自のウールギャバジンを用いますが、HEUGNのこれはコートにしてこそ美しいシルエットが際立ちます。

短い丈のジャケットだと、良さが活きない、それくらい独特のコシの強さがあります。

服のシルエット形成力が高く、身体のラインを拾わないので、非常にスマートなラインを描いてくれるんですね。

ヨコにゆとりのあるサイズ感なのに、タテ感を強調してくれるので、ミドルの寸足らずな感じがしない。

そしてこのウールギャバジン生地は、非常にシルエット形成力が高いため、身体の欠点を覆い隠してくれるというメリットがあります。

薄いコート地ではどうもキマらず、厚手のメルトンなどを用いないと実現できなかったシルエットが、中厚と言える程良い生地感で実現できたことに一番の良さがあります。

羽織った瞬間に、めちゃ良い!となってもらえるコートではないかなと。

Albertというコートの型自体は、今後様々な生地で作られることでしょう。
それでも、このウールギャバジンバージョンは、おそらく今後Albertの、そしてHEUGNの基幹アイテムになっていくのではないでしょうか。

さて、これだけ高価なコートだと、サイズで絶対失敗出来ない…と思うのですが、実際にサイズを着比べることの出来るセレクトショップは稀でしょう。
返品の効くオンラインストアから売れていきますし、出来る限りですがサイズ感についてフォローしますね。


また、HEUGNの在庫はオンラインストアを一覧にしたこちらのページが便利です。

HEUGNが公表している最新の取り扱い店に準拠しております。



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