友野詳先生にTRPGについて質問しまくる ~初心者の心構え編~

心優しい先輩のご厚意で、アナログゲームクリエイター・友野詳先生にお話をお聞きする機会を得たわたくし・おはし。せっかくの機会なので、基本的なことは事前に調べつつも、初心者として背伸びせず、いろいろ質問させていただくことにしました。

TRPG初参加!の前にしておくべき準備
普段、ゲームをしない上、ファンタジーの素養がないわたしは、初めてTRPGに参加した際、「全力で楽しむには、何かしらの準備が必要だった」と感じたのですが、では一体どんな準備をしていけばよかったのか?まではわからぬまま。

まずは「全くの初心者がTRPGに誘われた際に、準備しておくといいこと」についてお聞きしました。

「うーん、TRPGという大きい枠だとちょっと難しいですね。どのタイトルをプレイするのかによって変わってきます。TRPGというのは“スポーツ”絞っても“球技”くらいの大きな枠なんです。『球技をやってみたい!』って言われても、まず『何を?』って聞きますよね」

というお答え。なるほど!この例えはわかりやすい。野球をするのか、サッカーをするのか、種目によって必要な準備はまるで違います。

プレイ開始前からTRPGは始まっている
と、ここでわたしは、参加前に先輩から「どんなジャンルがいいか?」と聞かれたことを思い出しました。あのとき、深く考えずに「初心者向けならなんでもOKっす!」と答えたのですが、もう少し自分の好みをきちんと伝えるべきでした。不覚!

「ジャンルとして大きく分けると、人気があるのはファンタジーとホラー。それぞれ、舞台を完全に異世界にするのか、現代社会の中に少しホラーやファンタジーの要素が入っているのか、でまた細かく分かれている感じですね。

SFやハードボイルドな探偵ものもありますし、うさぎになって野犬と戦ったり、猫になって飼い主の悩みを解決する動物系のものもあります。

TRPGの起源は戦闘ゲームなので、『敵がいて戦って勝つ』という構図が基本にはなりますね」

この中でわたしが強く心惹かれたのは動物系。こう見えてファンシーなものが大すきなんです。ぜひ、うさぎや猫になってみたい!それに動物系ならファンタジーやSFみたいに、そのジャンルに関する基礎知識がなくても楽しめそうです。

「TRPGはコミュニケーションゲームです。お互いにプレゼンをしあい、気持ちをぶつけあって、より良い楽しみ方を見つけ出していくのが、このゲームの本質だと思うので、それは実際にプレイする前から始まっているのかなと…」

ふむふむ。ゲームの本質を鑑みても「どのタイトルにしようか?」という相談から、すでにTRPGは始まっていると思い、前のめりに自分の好みを伝えて行った方が、より楽しめそうです。

すきな映画、すきな小説を伝えてみるのもあり
とはいえ、いきなりすきなジャンルを聞かれても、ちょっと難しいなぁという人も多いかと思います。その場合、すきな映画や小説を伝えてみるのもいいかもしれません。

『ロード・オブ・ザ・リング』がすきなら異世界ファンタジーもの、『ハリーポッター』がすきなら学園魔法もの、『スター・ウォーズ』がすきならSF、などタイトル選びのヒントになりそうです。ちなみに、わたしのすきな映画は『パディントン』(実写の方)。やっぱり動物系です。

逆に誘う側の立場で、初心者に声をかけ「何でもいい」と言われた場合、先ほどの「TRPGはスポーツで言うと『球技』くらい大きなくくり」であることを説明すると、タイトル選びの重要性が伝わりやすいのではないでしょうか?

人生初めての球技をサッカーにするか、野球にするか。種目選びは、球技自体をすきになれるかに大きく関わります。

「タイトルが決まれば『このゲームだとこの映画を見ておくといいよ』とか『この漫画がビジュアル的に近いよ』とかおすすめすることもできます。

ビジュアルなどは、スマホで画像検索して『こんな感じ!』って見せることもできるので、そのあたりはGMや進行役が工夫できる点ですね」

たしかに、わたしも前回のゲーム中に「エルフ」がわからず「???」となったとき、みんながスマホでエルフの画像を見せてくれて「ああ!これ知ってる!」となり、一気にイメージが掴めました。

時間がなくて事前に準備ができなくても、こんな方法で補うこともできます。

と、準備についてはこれでバッチリ!なんですが、わたしが次にTRPGに参加するに当たって、実はもうひとつ心配なことがあります。それは「役を演じるのがちょっと恥ずかしい問題」!これについても、友野さんのお考えを聞いてみました。

次回に続く!

※こちらの記事は、友野先生のご許可をいただき、ご本人による確認を経て、掲載しております。


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