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Napuraって、なんですか?

Napura-worksが籍を置く、コンポントム州はカンボジアのちょうど真ん中、おへその位置にあります。(ここがカンボジアの中心!という碑もあるらしい。見たことはまだないけど)

そして、カンボジア国内で第3番目の世界遺産になった、サンボー・プレイ・クック遺跡群もあります。実は、このサンボー・プレイ・クック遺跡群のすぐ西側に、2km×2kmの環濠で囲まれた都市の跡があります。

この都市こそ、おそらく6世紀末から8世紀にかけての王の都と考えられている"Isanapura(イシャナプラ)”である、と考えられています。隋(ずい)の時代の(遣隋使の隋です)中国の歴史書には、この「伊奢那城(イシャナプラ)には2万戸の家が立ち並んでいた」と大きく栄えていたかつての都市の姿が描かれています。この都市の存在は東南アジアや中国でも広く知られ、この時代の国際都市の一つとしてたくさんの人々が往来していた姿が想像されます。

今、この都市があった場所に立つと、周囲には田んぼが広がっていて、かつての都市の姿はありません。
でも、私たちの足元には、1300年前に国際都市として多くの人が行き交い、文化や価値観が混ざり合った場所がきっとある。今は見えていないだけで。

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      この緑の田んぼの下に、古代に都があったのです。

その都市が栄え、時代が変わって王の都が次なる場所へと移っていき、さらに時が流れて、人々の信仰も変化していく。その1400年の時代の流れを、イシャナプラとサンボーの遺跡たちはここで人とともに重ねてきました。

そして、2017年この場所が世界遺産になり、再びこの場所を訪れる人たちが多様になっています。

再び多くの地域から異なる人々が訪れる場になったこの場所で、いまを生きる土地の人と訪れる人が出会い、新たな何かが生まれていく。

その営みのただ中で、この土地で迎える人たちとこの土地を訪れる人たちの”間”にある存在でありたい。
訪れる人のためだけでなく、この地に育まれた素敵な人たちが挑戦する土俵としても、Napura-worksをつかってほしい。

遺跡と自然と、迎える人と訪れる人たちから生み出される”遺跡生態系”を豊かに耕して、この土地を訪れる人と迎える人、それぞれの暮らしが少し豊かで明るくなる未来を一緒に描きたい。


かつてこの場所にあったものと、これからこの場所で生まれるものに関わる多様なしごとをする会社、という願いを込めてイシャナプラから半分だけ名前をいただき、Napura-worksと名前をつけました。

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カンパニーカラーのピンクは、遺跡にある緑や古代を思わせる土や石の色ではなく、「まだこの場所にない色」を選びました。「いままだないものを出会ったみんなでつくる」という未来を、会社が生まれた2015年から、変わらず見据えています。


2020.4.7

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