海外大学院を1ヶ月で中退してフリーランスになりました
どうも、辻 直哉@naoyatsuji_です。
自分自身の環境、状況が今までとガラッと変わったのでここに今の自分を記しておきます。
究極にシンプルに要約すると、タイトルの通りです。
海外の大学院に入学して1ヶ月で中退して、この度正式にフリーランスになりました。(フリーランスに正式とかないかもやけど)
そこに至るまでの経緯、理由、葛藤、これからのことなんかをつらつらと綴っていきます。ある種の遺書のような気持ちで書いていく所存です。
まずは、
込み入った話をする前に軽く自己紹介を入れておきます。
名前:辻 直哉
年齢:23歳(1997年生まれ)
出身:香川県三木町
職業:フリーランスのフォトグラファー
活動拠点:大阪
学歴:
2020年3月 関西大学文学部 卒業
2021年2月 ウーロンゴン大学大学院教育学 入学
2021年3月 ウーロンゴン大学大学院教育学 中退
好きな食べ物:うどん、お寿司、飲み物
今食べたいもの:ミンティア
今いる場所:関大のスタバ
今の悩み:
関大のスタバ騒がしいから気が散る、しかも隣にきたお姉さんがめっちゃ綺麗で緊張してる
特技:たぶん麻婆丼と天津飯なら永遠に食べられる
こんな感じでしょうか
あとは僕のInstagramなり、ポートフォリオなりに作品やら普段の奇行やらが日々あげられています。興味のある方は是非是非。
さあ、
本題です。
僕は大学2年の時に半年ぐらいカナダに留学して、その留学中に海外大学院に進学することを決意しました。(ちなみに写真やカメラに興味を持ち始めたのもその時です。)
僕が進学したかったオーストラリアのウーロンゴン大学というところのTESOL(英語教授法)というコースは、IELTSという英語のテストで一定以上のスコアを取って、大学を卒業していれば(学士号を持っていれば)入れる感じでした。
ということで海外大学院という自分的に未知な航路を開拓すべく、大学2年の留学から帰国後、それなりに情報を集めて、それなりに勉強して、なんとか大学4年の4月に向こうの大学院から「入ってもええで」と正式なオファーをもらうことに成功しました。
それが2019年4月のことでした。進路が決まってしまった僕は大学4年の間は就活とかもなく、ただただのほほんと過ごしていました。その年のTo-Doといったら教育実習ぐらいしかありませんでした。あとはバイト、バイト、ちょっと卒論みたいな生活。
ただ、その有り余る時間でカメラや写真のことをたくさん学べました。当時機材大好きマンだった僕は販売員になれそうなぐらいカメラやレンズのことを調べては知識を蓄えてました。もちろん撮影そのものについてや映像についても独学で学んでました。
そしてあっという間に2020年3月に大学を卒業して、その年の7月からは渡豪して大学院生活を始める予定でした。
例のあいつがくるまでは。
そう、
コロナウイルスがやってきました。
自分自身は進学して、日本ではオリンピックがあり、華やかなはずだった2020年は序盤で覆されました。
海外に出るどころか家を出ることすらままならない状況になり、大学院進学を一旦2021年2月に延期する運びになりました。
この時、どういう心境だったかというと割と冷静でした。
Stay Home中1、2日は先が分からなくて、「んー。」となりましたが。
日本人として日本に生まれた自分としては、やっぱり文系で大学院にいくことは大卒でスッと就職した他の同期から遅れをとることになるとは思うし、周りは社会人になっているのにせめて大学院生であれば精神的に安定できたかもしれないですが、それすらできない状況だったので、余計、「俺、何してるんだろう」って。
でもそんな悩みは寝て起きたらなく、「そしたら大学最後の1年めちゃカメラのこと知ったし写真で仕事でもしてみるか」
となっていました。
この時、自分がかなり直感的且つ楽観的な人間なんだと痛感したのを覚えています。
こうして2020年6月あたりから写真の仕事を始め(厳密には3月もちょこっと仕事で撮影させてもらうことも)、知らない間にフリーランスとして活動を始めていました。
ただ、この時かなり精神的には楽でした。2021年2月には大学院に入学するので、それまでの期間限定フリーランスカメラマンていう風に考えたら「全然仕事がなくてダメでもこの一年だけだし」と、ちょっとしたミニチャレンジぐらいのニュアンスで活動できたからです。
あと、もともと大学院を意識し始めた頃から将来自分はどうやって働くのがいいんだろう、と模索していたのですが、大学院で学んだことを活用する職:大学教員とかと、写真や映像をフリーでやる二足の草鞋的なスタイルがいいなと思っていました。
だからその時に備えての練習的なスタンスでも取り組めました。その道の働き方を知るための職場体験みたいな。1年間フリーランスフォトグラファーとして活動したことが実績にもなるし。
当時はフリーランスの定義もピンときてませんでしたが(今もそんなにはピンときてない)、始めてみると意外と1人で生活するぐらいならなんとか、て感じでしかも楽しくて。
学生時代アルバイトでお金をもらっていたのとは違う感覚で、新鮮でした。
それから、
月日が経ち、2021年を迎えました。
写真、映像の仕事にも結構慣れてきて期間限定カメラマンとしては十分及第点な1年をおくれました。
そしていよいよ大学院進学、でしたがコロナウイルスは一向におさまらず。
ここでもう一度大学院に関して決断を迫られる時がきました。
オンラインで入学 or 渡航できるまで待つ
です。
自分の中でもいろんなメリット、デメリットを加味して考えました。
文章にしてたらすごいボリュームになりそうなので下に箇条書きしてます。
Plan A:オンラインで一旦入学して渡航できるようになったら現地で学ぶ
<メリット>
・ちゃんと社会人として働くのがこれ以上遅くならない
・オンラインで学んだ経験も今後生かせる:ICTを用いた教育なんかを提唱する時も実体験があるので信憑性up
<デメリット>
・オンラインも現地も授業料が変わらない
・日本で受けるのだとだらけそう
・どういうやり方とするのか実態が掴めなかった
・コロナ次第では卒業まで渡航することなくオンラインで終わってします可能性もある
Plan B:とにかくコロナがおさまって渡航できるまで待つ
<メリット>
・現地でちゃんと肌で感じられる
・自分的に本気になれる:絶対にやらないといけない環境になるから
<デメリット>
・2021年2月より遅らせるとIELTSの期限が切れるから再度受験しないといけない:割としっかり勉強しないとスコア取れないから面倒、受験料高い、そもそもコロナで受験できるかわからん
もっと細かく分散するともっとありますが、ざっくりとはこんな感じでした。
それで、僕の出した結論としては
一旦入学してオンラインで受けつつ、コロナがおさまり次第渡豪
を選びました。
日本にいながら受講することで今まで請け負っていた仕事もやりながらできるしまあいいかなと思ったのと、
ウーロンゴン大学はコロナ以前からオンラインコースがあり、オンラインの実績があったので、「それじゃあどんなもんかみてみよか」という気持ちが決め手となりました。
いよいよ、
大学院に入学してオンラインで授業がスタートしました。
が、
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開始して1週間、僕はほぼ見切りをつけました。
そこからCensus Date(履修と授業料の最終精査の完了日)までの数週間一応悩みましたが、あらかた答えは出ていました。
続けても意味がない。
僕の素直な見解でした。
あ、といっても大学院の授業の内容とか取り扱っているものが全然だめってわけでなくて、今の自分がオンラインで大学院のコースを受講することは意味がないという意です。
そう思った経緯を数点。
1. 自分の今の力ではオンデマンドの授業は消化しきれない
まずオンデマンドについてなんですが、オンデマンドは主に配信された授業をみてきいて学ぶといったスタンスです。
語学力をとっても、分野に対する知識をとっても、そもそもの熱意をとっても、僕は全然力不足だったんだと痛感しました。
なんせ課題のリーディングをしてもオンラインレクチャーをみても一旦は内容を理解してもそれが自分のものになっていない感がものすごくありました。
要はもっとやる気にならないと自分のものにはできなかったんだと思いますが、なかなかきっかけがないとモチベーションは変わりません。
海外の大学院は鬼のような量の課題が出るのは知っていたしそれを覚悟して入学はしていたのですが、結局「やる気でねえなー」というスタンスで受けていては得られるものも得られなかったというわけです。
2. 「生の、スピード感のある、コミュニケーション」という付加価値がない
どういうことかというと、僕は帰国子女でもインターナショナルスクールに通っていたわけでもない、ちょっと留学しただけの人間です。
大学4年間はそれなりに英語を使っていましたがやっぱり語学力だけでいうと所詮それなりのレベルでしかありません。
だから院進学で僕は分野について学ぶのと、英語力(主に話す力)ももっとあげたいと思っていました。
コミュニケーションは必ずしも授業の中だけで行われるわけではないので、例えば、授業の前後のクラスメイトとの会話なんかも僕にとってはかなり大きな価値のある活動のひとつだったのです。この辺は1回カナダに留学したときに体験済みなので身をもってその重要性はわかっていました。
でもオンデマンドだと1人でPCの前に座り、一言も発することなく作業を行う感覚です。
Discussion Forumという掲示板のようなツールを通してクラスメイトとディスカッションをするのですが、それはあくまで文通です。僕が求めていたキャッチボールのようなコミュニケーションには遠く及びません。
3. 結局何が残るのか、自分は本当に成長できるのか確信が持てなかった
そんな感じで続けても身にはならないし、その学びを自分の武器にして将来何かに役立てられる自信が持てませんでした。
唯一僕が想像できたのは院卒業後、肩書きだけが宙に浮いた中身の伴っていない自分自身の姿だけでした。
4. 20代前半を将来何になるか分からない活動に時間を費やすのはどうか、もっと新しいことに挑戦できるのでは
ここまででわかってもらえると思うのですが、正直もう院の勉強に対してやる気が残っていませんでした。笑
大学2年の留学時に憧れを抱いていた海外大学院は今の自分にとっては苦行となっていました。
なぜこうなってしまったのか。
端的に言うと、写真や映像、その他去年携わった仕事を経験したからでしょう。
極シンプルなことですが、やはり自分の好きなこと楽しいと感じることはやり続けられます。
片や大学院での学びは本来行くべき時におあずけを食らい、かなり間延びをしてしまいました。
しかもその間に自分がやっていて楽しいことを通してお金をもらい、生活をする経験をしてしまったので致し方ないなかったのかなと振り返りながら自分をフォローしておきます。
もちろん、新卒フリーランスなんて無鉄砲な選択なので、これからかなり苦労をするでしょう。
ただ、大学院の勉強を耐え凌ぐようにこなすのと、新卒フリーランスでいろんなことで苦しむの、
どっちも地獄なら
より挑戦的で、ワクワクする後者を僕は選んだというわけです。
こういったいろんな葛藤を経て、僕は大学院を中退し、思わぬ形で学生生活に終止符を打ちました。
ところで、
なぜ僕がフリーランスとして生きていくことをえらんだのか。
もちろん大学院を中退した時点でフラットになるので就活をして企業に入るなり、インターンを探すなり、できたでしょう。
当然そういった道も選択肢も視野にはありました。
大学院をやめた時点で、僕は3つの選択肢に絞っていました。
1. 去年同様、フリーランスとして活動して今後事業を拡大していく
2. プロダクションにインターンor就職、もしくは写真家や映像のアシスタントとして弟子入り
3. 友人と起業する(同意があれば)
3に関しては今思えば無知すぎて話にならないんですが、おそらく2が一番正攻法な気はします。
でも、ここに関してはタイミングというか、たまたまそういう事業を拡大する話がでてきておもしろそうだなとなったのでとりあえずフリーランスとして事業を展開していくこととしました。この辺の詳細についてはこれから小出ししていけたらなと思ってます。
これから、
そんなこんなでこれからフリーランスとして生きていくこととなりました。
不安がないと言えば嘘になりますが、それよりもワクワク感の方が大きいのは確かな事実です。
ただ、失敗してもずっと続けるのかどうかは決めていて、一応29歳までに芽が出なければ学校の先生になったり塾の講師として英語を教えたりっていう職に就こうと思っています。一応大学の専攻は英語学と英語教育だったので。
なんで29歳なのかというか特に深い理由はなく、自分の父親を含め周りの大人が29歳で人生の分岐点になる転職をしている人が多かったからです。
あと、フリーランスのクリエイターを続けていくにしても教育に携わるのを諦めたわけでもやりたくなくなったわけでもないのでクリエイター目線で何かしらの形で教育に切り込んでいけたら理想だなと構想を模索しているところです。
さいごに、
僕が大学院をやめようと思った時、いろんな人に相談したり報告したりしたんですが、誰1人として否定する人がいませんでした。
一見すると、大学院を中退するなんて、マイナスな決断に取れやすいのに誰も止めなかったのは、その事柄だけでなく、僕という人物をみて、適性をみて真剣に向き合ってくれていたんだなぁと感じています。もしみんな読んでくれてたら、本当にありがとうございました。
授業料は一部返金だけどそれ以外のお金と時間は返ってこないのに親に報告した時、「自分で選んだんならやってみなはれ」と快く送り出してくれたのは素直に嬉しかった。とりあえず立て替えてもらってた諸々のお金もしっかり稼いでかえさんと。
中退するまでは、辞めるのなんて結局逃げなのでは?とか、言い訳つけてしんどいことから逃げてるだけ?とか自分自身を疑ってしまうこともありましたがいろんな人に背中を押してもらって今のフリーランスクリエイターとしての自分があります。
決断から半月ぐらいが経って、色々と大変ですが、清々しい気持ちで毎日を送れています。
とりあえずここに僕の決意と、今の自分自身を記しておきました。
最後まで読んでくれた人たち、ありがとう。
それでは。