中国人が日本の会社に就職したら厚生年金がなかった話

中国の動画サイト「ビリビリ動画」で配信者をしている直也です。日本の企業、働き方、IT企業理解についての動画を発信しています。動画に対して中国人の方がたくさん質問をして下さるのでそれに回答しています。

中国人の方の疑問を知ることは日本人と中国人の相互理解につながると思うのでnoteを書いてます。

中国の方から動画にこんなコメントが来ました。

コメント失礼いたします。 来月に社会人になる予定ですが、動画を見ると今の内定先に不安しかないと感じました。 日本で働く時、年金や、保険や、賞与や、昇給について説明いただけますでしょうか。 こちらはややこしいので、もし説明頂ければ幸いです。 今の会社は賞与なし、年金も、保険も、自払い国民年金のようので、最初の三月月給30万、後は35万が、会社の人はこの給料は高いと言いましたが、 これは本当に高い方でしょうか。 自分のスキルには、動画に言ったようなシステム短期で作れます。 この会社はブラックでしょうか、もしそうなら、 認めたくないものだな、自分自身の若さゆえの過ちというものを。

僕は下記のように回答しました。

年金についてだけとりあえず回答します。厚生年金に加入するか確認してください。日本の会社員は基本的に厚生年金+国民年金の二種類に加入します。従業員5人以上なら必ず厚生年金に加入しなければなりません。厚生年金の一部は会社が払う義務があります。年収400万円だと40万円くらいです。提示された月収は単に払っていない厚生年金を上乗せしてるだけである可能性があります。厚生年金と国民年金は将来もらえる金額が倍くらい違います。(他に詳しく聞きたいことがあれば私信を送ってください)

会社員は厚生年金をもらう


年金には大きく二種類あって国民年金と厚生年金があります。

国民年金は自営業者、厚生年金は会社員がもらいます。従業員が5人以上いる場合、会社は厚生年金を払う義務があります。実は厚生年金の一部の支払いは会社が負担しています。会社にとって負担になるのです。支払う額は月給のおおよそ9%くらいです。

従業員が5人未満の場合でも過半数が厚生年金を望むなら厚生年金を支払う義務があります。厚生年金の方が将来もらえる額が多いのでよほどのことがない限り厚生年金を志望すると思います。

ということで会社員で厚生年金が適用されていないことは基本的にありえません

国民年金と厚生年金は遺族年金、障害年金においても差がある

支給額以外に二つの年金の間で違いがあるのかについても調べました。

・本人が亡くなった場合の遺族年金
・障害を負ってしまった場合の障害年金
この2つの条件に違い出ます。国民年金でも上の二つの年金は一応もらえます。

厚生年金を払っている人は遺族厚生年金というのがあります。国民年金支払者との違いは例えば子供がいない配偶者にも支払われることです。

厚生年金を払う人の障害年金は、例えば第3級という軽い障害も対象となります。国民年金は第1,2級の重い障害のみが対象となります。

遺族年金、障害年金の制度は複雑なので代表的な違いだけ紹介しました。


厚生年金に加入していない会社は違法orもしくは法律の抜け道を探してうまく運営してます。

どちらにしろ従業員に優しい会社ではないことに注意してください。

外国人従業員はこのような実情を知らないことが多いです。日本人でも詳しく調べないと知らないようなことです。そこにつけこんでクソな経営をしている会社があります。皆さんの周りでこのような会社で働いている人がいたら助言してあげてください。

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