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【ビジネスパーソン向け】全ての事象はISSUE DRIVENで考えるべき

「シン・二ホン」で話題になった安宅さんによる問題設定・解決法

いきなりですが、2つの会話の中で、どちらがより具体的な展開になるだろうか?

A「キミは、将来どういうことをしたいの?」
「いろいろ悩んでるんですが、医者になりたいです」

B「キミは、将来どういうことをしたいの?」
「医師になりたいと考えています」

文章だけで判断すると、Aの方が具体的な展開になりそうだが、文字で判断すると、Bの方がより具体的な回答が返ってきそうな予感がする。

"悩む”という言葉は、「答えが出ない」前提のもとに、「考えるフリ」をすること。
”考える”と言う言葉は、「答えが出る」前提のもとに、建設的に考えを組み立てること。

仕事において”悩む”という時間は全く生産的な時間でなく、単なる時間のムダです。ただ、多くの人は悩むこと=考えることと勘違いしている人が多いように思えます。20代の貴重な時間を悩むという行為に時間を取られていては本当にもったいないと思います。
いっそのこと完全に休養して悩むことを忘れるぐらいが良いと思います。


ここからは、僕が付箋を貼った箇所を中心に書いていきます。
今回は、3,000次程度なので5分ぐらいで読めると思います。

バリューのある仕事とは何か

そもそも生産性とはどういう意味か。

経済学で、生産活動に対する生産要素の寄与度のこと。あるいは資源から付加価値を生み出す際の効率の程度の事

と定義されています。つまり「どれだけのインプット(費やした時間と労力)で、どれだけのアウトプット(成果)を生み出せたか」というところだと思います。
年収2,000万円の人のアウトプットと年収200万円の人のアウトプットの質は当然違います。
成果が年収にダイレクトに影響するかは組織によって異なりますが、一般論として、年収が高い人は成果を出しています。
つまり、それだけ時間と労力を投下した結果、質の高いアウトプットを生み出し、報酬(年収)を得ているのです。

バリューのある仕事は解とイシューの質で決まる

コメント 2020-07-18 120147

バリューのある仕事の本質は、顧客から見た価値。
つまり、顧客が価値を感じなかったり、意味がないと思ってしまったらそれはバリューのない仕事です。
横軸が「問題」、縦軸が「解」なので、例え解の質が高くても、イシュー度が低いと無意味なものになりかねない。
イシュー度が高い課題を見つけ、世の中にインパクトを与えたり、お金を稼ぎたいならイシュー度の高い仕事から取り掛かるべきです。
しかしながら、世の中の90%以上はイシュー度の高くない課題が多いのが現実です。もちろん、イシュー度が低いからやらないにはならないが、イシュー度の高い課題に持っていくアプローチとしては様々あります。

イシューを見極める

数学であれば、問題を読んで、頭の中から方程式を引っ張り出して解を求めていくが、ビジネスでは"本当に重要な問題”かを見極めることが重要です。
「これは何に答えを出すべきか」というそもそもの意味を明確にして取り組むことで、目的意識を常に意識しながら最適解を導き出すことができるのです。

イシューのための情報収集

イシューを明確にし、目的意識を持って取り組むのが効率的だと前文で述べましたが、これはより高い生産性を保つためでもあります。
では、そのイシューを明確にするための具体的な方法ですが、下記。

一次情報に触れる

①モノづくり・販売の場合
生産ライン、調達の現場に立って、現場の人に話を聞く。可能であれば作業をする。販売の場合、実際に店頭に立って販売してみる。
→これは、言うまでもなく必須です。実際に作られている現場の状況や、働く人を知らないと、どんな人がどんな状況でモノづくりをしているかは分かりません。アマゾンのジェフ・べゾスでさえ生産ラインの視察や現場の人の声を聞くぐらいですから。

②データの場合

加工されていない生のデータにあたり、変化のパターンや特徴を見て理解する
→SNSや新聞で報道される情報は二次情報である。実際のデータとは異なる場合もあるので、生のデータに触れて、二次情報との変化や違いをキャッチ。

基本情報のスキャン

一次情報で得た情報をもとに市場やプロダクトの基本情報を把握する。ただ、決め打ちしないで以下の課題領域を調べる。

1,業界内部の競争関係
2,新規参入者
3,代替品
4,顧客
5,サプライヤー
6,技術・イノベーション
7,法制

数字や問題意識を確実に把握した上でのアプローチはバリューのある仕事へは不可欠だと思います。

イシュー特定へのアプローチ

コメント 2020-07-19 115849

この中で特に重要だと思う①、③、④について解説します。

①変数を削る

変数を削るとは、要素を削ったり固定することです。「車」というジャンルを「電気自動車」の要素に絞り、それでも広ければメーカーで絞っていく。
求める変数が大きいと、効果的なアプローチができないので、グルーピングすることでイシューを明確にしていくことが大事です。

③最終形をたどる

どんなイシューにも解はあるはずです。解にたどり着くために逆算していくアプローチです。これはイシューを構造的に考えることができるので、目指すべき姿が明確になっているときに有効です。具体的には、
①現在の状況

②事業の目指すべき方向性

③2-3年後の目的関数の設定

④その時の自社の強み

⑤数値として表現できるか

④So Whatを繰り返す

仮説を立てた後に、することは「だから、何?」の繰り返しです。仮説に対してSo Whatを繰り返していくことで、仮説の確度を高めていきます。
抽象度の高い仮説から導き出せる解も抽象的な解で結局のところバリューのある仕事に結びつきにくいです。
最初に立てる仮説は抽象度の高い仮説ですが、数字や事実を交えていき事象をより具体的にもっていくのです。

解の質のためのスピード感

コメント 2020-07-19 134215

冒頭で説明しましたが、解は答えが出せないと意味がありません。つまり、求めようとする解がそもそも導き出せない普遍的な事象であったり解を求めるまでのアプローチが抽象的すぎると答えが出せないで終わり無価値になります。
また、解の質を追求するのであれば、縦軸の検討のインパクトを意識すると良い。要するに、解を求めるまでの「スピード感」です。
そしてスピード感をもって、回転数を意識すると良質なアウトプットに繋がり、質の高い解にたどりつけるということです。

まとめ

バリューの高い仕事をできる人は、実はそんなに多くありません。
したがってバリューの高い仕事ができる人は今度も価値のある人間であり続けます。
イシュー度の高い、つまり優先度の高い仕事を高い質を担保しながら解決していく仕事こそ最も価値のある仕事です。
イシューを見極め、イシューへの逆算、そして情報を徹底的に調べ、仮説を繰り返す。この一連流れを繰り返していき、最適解を導き出していくことです。

総評

イシュードリブンこそ全ての始まり。本当に何が問題かという本質を突き詰めていく作業の積み重ねができる人こそ質の高い仕事をするビジネスパーソンです。
これまでのキャリアを振り返ってみて、僕もイシュー度の低い仕事をしてたなとか、イシュー度の低い仕事をやっていた人もたくさん見てきた。
今後は、やるべきこと=イシュー度の高いと決めないで、イシュードリブンで仕事を進めていこうと感じました。

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