見出し画像

【側弯トレーニング雑感】なる人とならない人の違い

側弯症には構築性と機能性があります。
またその他に多くの医師は否定しますが、習慣性があります。
習慣性とは、座り方や偏ったスポーツなどによる側弯症です。
そのパターンは千差万別ですので、統計でその数を出すには、無作為では出ません。
ある程度、偏った人たちなので、偏った母集団に対して調査を行う必要があります。
これは、RCTなどに権威を感じている方々には理解するのが難しい事実です。

臨床の中でクライアントさん達と向き合いしっかりと話を聞いていると、様々な習慣が影響しています。
しかし、例えば座り方を一つとっても、横座りをして腰を曲げていたとしても、そのような姿勢をとった人全てが側弯症になることは考えられません。
単純に、何時間、どれくらいの期間そのような座り方をしていると側弯になるのか疑問が出てきます。
また、側弯になる人とならない人の違いはなんなのでしょうか?

これは臨床的な印象ですが、関節の弛緩性がその背景にあるのではないかなと思っています。
実際、側弯症の方に関節弛緩性の割合が多いという報告があります。

ただ、この関節弛緩性というのも結構曖昧で、全身関節弛緩性として、肘や膝、母指の掌側外転に手指のMP伸展、FFD、さらに足関節の過背屈を見る傾向があります。
ただ、それが本当に生得的な性質としての弛緩性を調べているのかは疑問です。
FFDは石柱の指標とされていますが、多くのが知っているように、ほとんどの要因はハムストリングの柔軟性です。
筋肉は可変的なので遺伝や素質としての弛緩性を測るには不適当でしょう。
肘の過伸展も女性の骨格の特徴の一つですし、反張膝も後天的になります。

これから、関節弛緩性についてもっと調べて、側弯症の習慣性の方々との関連性について調査したいなと考えています。
こういう調査は、臨床的な気付きからしか始まりません。
また、しっかりと時間をかけてクライアントさんと向き合わなければ気付かない部分です。
レントゲン画像だけをみて診断をしている医師には発想すら胡散臭く感じることでしょう。
側弯症のメカニズムの追求を医師だけでできるはずがありません。
専門家というのは、それぞれの専門分野で活動しているからこそのバイアスがあります。
本来は患者を中心としたチームで研究調査すべきですが、日本の医師を頂点としたヒエラルキー構造の日本において、理想的な研究チームは困難としか言えません。

患者中心の医療というのは名ばかりで、医学という権威を盾に患者を見下している医師が残念ながら日本の医療では殆どです。
人は祭り上げられ権力を得るとあそこまで横暴になるのかと思いますが、それもまた人の性です。
僕も病院の内外で活動してきて、その献身的ないい面も、横暴な残念な面も見てきました。
今は保険外のサービスだからこそ本当の意味で、契約としてクライアントさんと対等な立場で向き合っています。

納得いく説明をし、納得いく原因追求をする本来の医療は残念ながら、「患者」というレッテルを貼られた医療では難しいのかもしれません。

来年にはヨーロッパで先進的な側弯症の保存療法であるSEASという治療体系を日本で初めてコースを自分が主催で招聘して開催します。
医療者しか参加できませんが、そこで得た情報で一般化すべきことは、様々な場で伝えていきたいと思います。

少しでも鎖国状態の日本の側弯症の保存療法の常識を世界基準に持っていきたいと思います。

よろしければサポートをお願いします。私自身ではまだまだ微力です。当たり前の選択や情報を得ることができていない方々に、予防医学の視点で、知らなかったことで損した方を少しでも減らすよう、有益な情報を発信していきます。皆様の応援を励みに、より精進して行きます。応援ありがとうございます。