寅がさくらを張り倒した!『男はつらいよ』- 第1作でのワンシーン

正月NHKBSで『男はつらいよ』の映画第1作を放映していて、見て驚いた。

さくらの縁談が寅のせいでおじゃんになり、二人の言い合いの中で、なんと、寅がさくらの横っ面を張り倒したのであった。

ときどき『男はつらいよ』シリーズを見てきたが、こんなシーンは記憶がない(10作はないんじゃなのかな、自分が見ているのは。だから他にそういうシーンがあるのかもしれないが…)。

寅には毎度マドンナが現れるが、結局寅の本当のマドンナは、さくらなんだ。

源公を演じた佐藤賀次郎がそんなことを語っていた。リンク先はこちら。https://dot.asahi.com/wa/2019121300009.html?page=4
たしかに、そうだと思う。

あの寅のさくらへの接し方、さくらの寅への思いやり。
ちょっと他には思いつかない関係だ。

気をつけなければいけないのは、あの映画でのキャラクターたちの振る舞いは、脚本でのことであり、別に「ほんとうのこと」ではない。

渥美清が車寅次郎を演じ、倍賞千恵子がさくらを演じているだけ。

でも、「あの映画の世界」が本当にどこかにあって、ああいう人たちがリアルに感じられるのも事実。

だから、あの寅さんが、さくらを張り倒した、というのはとてもショッキングだったのです。

身近な誰かの重大事件みたいに。





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