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ニュースの音声配信アプリで考えた

 連休最終日、皆様どのようにお過ごしですか?

 観光地である地元も、お客さんでどこも行列ですが、地元民は意外と出かけてなかったりします。私も、お出かけせずに、stay homeしていた一人です。

 家にいながら、テレビやラジオを聞くこともあるのですが、最近は、特に「必要な時に、必要な情報を得られない」もやもやを感じることが多い気がします。「ニュース」といっても、バラエティー化が進んでいるのか、「オマケ」が多い。こちらが望んでないのに、色々とおまけを付けて、はいどうぞ、と言ってくる感じでしょうか。

 ラジオはどうか。

 一時間ごとに、「お昼のニュースです」のような感じで、ニュースコーナーがありますが、5分かそこらで終わってしまいます。

 Podcastは? ニュース、英語学習系の番組もありますが、頻繁に新しい内容に更新されているわけではありません。便利かもしれないけど、あんまり使っていない、ということは、便利でもないということ?

 以前、「オーディオブック」を活用されている方の話を読んでいましたが、ここに来て、「ニュースを音声で聞くアプリ」があることを知り、早速使ってみました。

 新聞社で提供しているアプリと、色々なニュースソースからまとめて読んでくれるアプリの二種類です。どちらも、AIによる読み上げの音声ですが、慣れてしまえば全く気になりません。

・新聞を朝読めなくても、「ながら聴き」で記事の内容は大体把握できる。

・余計な情報が入らなくて良い。

・3時間ごとに記事の内容は更新されるので、常に新しい情報を、聞きたいタイミングで得ることが出来る。

 今の所、メリットしかありません。CMも入らない、聞きたい時に、聞きたい内容を聞ける。情報が短くまとまっているので、分かりやすく、時間がかからない。音声だから、何かをしながら聞き流すことも出来る。

 AIを使って、こんなことまでできるの!と驚きましたが、ふと考えたのは、読み上げアプリがあることで、これまで出来なかったことが、出来るようになるのではないか。図書館の世界で考えると、「朗読ボランティア」や「音声資料の貸出」がいらなくなってしまうのではないか? 英語学習でも、「字を見て音読する技術」はいらなくなってしまうのではないか?などと考えてしまいました。

「音声配信」の便利さに気づいてしまうと、テレビやラジオの存在価値はかなり薄れてしまいます。個人でも音声配信ができるアプリが広く使われるようになり、既存のラジオ局がリスナーに選ばれなくなってしまうようになるのだろうか。YouTubeがあれば、テレビはいらない。と、10代の子どもたちは言っています。実際にテレビの視聴時間は、以前とは比べ物にならないくらい減っており、その分は、ネット使用時間にそのまま移行しているのです。

 私たちの生活で、断片的に繰り出されているAI技術。デジタル技術が、じわじわと私たちの生活に浸食して、欠かせない物になってきています。その技術がまとまって私たちの生活にどーんとやってきたとき、既存のメディアや技術はどうなってしまうのだろう。

 人間という存在は、人との間で形成されていくもの と誰かが言っていましたが、コロナの時代に、「人と人との間を埋める」には、テクノロジーに頼るしか無いのだろうか。

 せめて、そのテクノロジーが、「血の通った暖かな」技術であるように、そして、それを使う者が、理性的で心のある人間であって欲しい。

 人間にしかできないことって何だろう。

 デジタル技術に呑まれてしまうのではなく、その技術を駆使して新しい価値観を作り出せる、そんな人たちを育てていかなくては。

 明日から、また がんばります。

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