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ロミオとジュリエットとパンデミック?(~6/5限定公開)

『ロミオとジュリエット』とパンデミック…実は関係があるのです。
もう知っている!という人は飛ばして下の映像情報&上演情報へどうぞ。

シェイクスピアの生きた16世紀はペストに悩まされた時代でした。それが作品にも反映されているのです。
ジュリエットが両親が決めた婚約者パリスとの結婚を避けるため(すでに秘密裏にロミオと神の前で結婚式をあげていたため)修道士ロレンスにもらった薬を飲んで仮死状態となります。生き返った後でロミオと落ち合うはずだったのですが、その秘密を書いた手紙を持ったロレンス神父はロミオに手紙を届ける事ができず行き違いとなってロミオとジュリエットは命を落とします。
ロレンス神父はなぜロミオに手紙を渡せなかったのか?
バレエでは途中で盗賊にあったり、殺されてしまうという姿で描かれるロレンス神父ですが、実はペストにかかった人と接触していたことが分かって隔離されていてロミオに渡しに行かれなかったのです。

つまり二人の若い悲恋はパンデミックが深く関わっているというわけです。今のような状況にならなければリアリティが感じられなかったかもしれませんね。

前置きが長くなりましたが、先日サンフランシスコ・バレエ団のヘルギ・トマソン版をご紹介た『ロミオとジュリエット』

本日から新国立劇場バレエ団による『ロミオとジュリエット』全幕が公開されています。
世界的に現在一番スタンダードなマクミラン版です。
先日のヘルギ・トマソン版やルドルフ・ヌレエフ版と比べてみるのも面白いと思いのではないでしょうか。

5月29日(金)15:00~6月5日(金)14:00までの限定公開です。

https://www.nntt.jac.go.jp/release/detail/23_017336.html

そして、全く違うマシュー・ボーン版は映画が6月5日に公開だそう。映画館で見られたらうれしいですね。
http://mb-romeo-juliet.com/

(アドレス、訂正いたしました)

 マシュー・ボーンは“男が踊る白鳥”が日本では一番有名かな。

そして、個人的にはこのプレルジョカージュ版がとても好きです。
1990年初演と随分昔の作品ですが、今みてもちっとも古くないセンスではありませんか?
むしろ移民との恋としたのは時代を先取りしていたのかも。
https://www.youtube.com/watch?v=1TVgHQBOs-A

一部ですが、横浜バレエフェスティヴァルで2016年に上演された時もいいなと思ったのでした。その時の感想はこちらに書きました。
https://naokohaga.com/2016/08/10/yokohama-dance-festival2016/

でも劇場で見たいわ、という方は是非パリへ。
発表ほやほやの2020-2021のパリ・オペラ座シーズンに嬉しいニュースです。

2021年6月9日~30日 ヌレエフ版『ロミオとジュリエット』が上演されます。
https://www.operadeparis.fr/en/season-20-21/ballet/romeo-and-juliet

来年の世界はどうなっているでしょうか…。

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