無口な主人が発した言い訳にも程がある言い訳
主人は背がとても高いです。
本人は身長が高すぎるのを気にしているのと、本人的にカッコいい身長はなぜか183センチらしく、 身長をいつも低めに申告しているくらいです。
ですが、私自身は背が低いせいか、昔から背が高い人に対する憧れがあり
「背の低いイケメンか背の高いブサイクなら、背の高いブサイクの方好き」
と昔から思っております。
ちなみに上記の発言をすると、大抵みんな大笑いするので
「え、なんで笑うの!?
私、別に主人のことを言ってるわけじゃないよ!」
と言い、みんなが「マズいっ!」と焦ったのを見届けてから、私も大笑いする。
までがお約束となっております。
先日、私の経営する英会話スクールの、美人アシスタント講師にも同じ話をしたところ、心優しい彼女は
「別に主人の話じゃないんですけど!!」
と、私がキメのセリフを言った途端、可哀想にパニックになってしまい
「あ、違うんです!ご主人のことだなんて思ってないです!
だいたいにおいて、ご主人カッコいいですし。なんていうか、ほりが深くてロシア人みたいっていうか。
というか私、先生のご主人のお顔、マトモに拝見したことないんです!
背が高いから、目線が合わないっていうか、ご主人も私の顔なんて全く見ないのでっ!!」
あまりにも心優しい彼女は、主人とは毎週顔を合わせているのにも関わらず、パニックのあまり支離滅裂に。
すごく可愛らしいですよね!
ともかく、主人は背が高すぎるせいで、昔から至る所で頭をどこかにぶつけております。
まだ結婚前のデートの時に連れていってもらった、京都の東山にあるお洒落な町家造りのイタリアンでは、レストラン中がザワつくほど、主人が鴨居に頭をぶつけてしまった事もありました。
しかも、最初に案内されてテーブルに着く時と、お手洗いに立つついでにお会計を先に済ませた主人が、もう一度席に着くときの合計2回も。
私としては、主人のことも心配でしたが、重要文化財になっているそのレストランの建物の、美しい花鳥風月の彫り物がある鴨居の方も心配だったことを覚えております。
そしてその事件は、京都のあるデパートで起こりました…
当時まだ娘は生まれておらず、まだ赤ちゃんだった息子を肩車していた主人は、なんと
天井からぶら下がっていた看板みたいな透明のプレートに、息子をマトモにぶつけてしまったらしいのです!
らしいのです、というのは私はちょうどその時、水着の特設売り場にあった、臨時の試着室で水着を試着していたのです。
いかに細く見えるかだけを考えて、水着を何着も何着も試着し、これはと思える水着を着た状態で後ろ姿を鏡の前でチェックしていた私は
何かが何かにぶつかる大きな音と、続く息子の泣き声、「大丈夫ですかっ!?」という人々のざわめきに、我を忘れて水着のままフロアに飛び出しました!
そして泣いている息子に駆け寄り、主人に
「何があったのっ!?」
と聞いた時、主人の口から衝撃の言い訳が…
「肩車をしてて、天井の透明のカバーにぶつけちゃったんだけど、でも、今も泣いてるんだけど、元々も泣いてたんだよっ!」
と泣きじゃくる息子を抱えて困り顔の主人…。
「元々泣いてたのと、今泣いてるのじゃイミが違うでしょう!今は怪我をして、痛くて泣いているんでしょう!」
と叫び返し、泣きじゃくる息子を調べてみると、おでこが赤くなり、ちょっとタンコブができて血が滲んでおりました。
その後、大事をとって病院で診察を受けた息子。顔色も良く、機嫌もいい様子に、先生も「もう大丈夫!」と言って下さり、一安心の私たち夫婦。
「…ところで、あの言い訳にも程がある言い訳はなんだったの?」
と主人に聞くと
「だって息子をぶつけちゃって、すでに焦ってたところに、Nanaちゃんがものすごく怖い顔をして、水着で試着室から転がり出て来くるもんだから、パニックになっちゃって思わず…。
ホントにごめんね。」
と謝ってくれました。
確かに怒った嫁が、水着で試着室から転がり出てきたら(走り出たのです!しかもぱっと見は普通の服にも見える、おとなし目のワンピースの水着です!)、パニックになるものなのかもしれませんね。
それにしてもあまりにひどい言い訳ですが…。
ここまでお読みいただきありがとうございました!
子育てや夫婦関係の、何かの参考にしいただけましたら幸いです。
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