あなたはブランドの定義をアップデートしていますか?
そもそもブランドってなに?
記念すべきコンテンツの第1回としては、王道のテーマとしてブランドとは何か?という内容で記事にしたいと思います。どうして、この話題から入るか?というと、実は現状でもブランディングのサポートをする際によくあるのですが、ブランドという言葉の定義がバラバラで、ディスカッションが噛み合っていないことに出くわすことが少なからずあるからです。
ブランドという言葉自体は相当以前からあるので、知らないという経営者や経営幹部、ブランディングやマーケティングを担当されている方は流石にいらっしゃいません。けれど、正確に「ブランドとは何か」ということ説明してくださいと質問してみると、ほぼ100%の確率でその捉え方が少しずつ異なっているのです。どうしてそのようなことが起こっているのか考えてみると、それはブランドというものが進化しているということが原因だということが分かってきました。
ブランドについての定義はアカデミックにいうと、多少、文献や書籍によって異なりますが、以下のように言われています。
初期段階のブランド定義:区別するための印そのもの
第2段階のブランド定義:商品・サービスが持つベネフィットを示すもの
第3段階のブランド定義:商品・サービスを通じて提供できる体験を表すもの
このように時代とともに語られるブランドそのものが進化しているので、人によっては理解が途中で止まって(もしくは、聞きかじってその定義のみを知っている?)いるために、ブランドとは何か?を聞いた際にその捉え方が変わってきてしまうのです。
まだまだ変化するブランドの定義
ちなみに、近頃はさらにブランドを取り巻く環境は変わってきています。ブランドの形作るものが大きく変化している最中です。それは、ブランドを作る、という作業そのものがブランドを提供する側だけではなく、顧客やその周りにいる人たちの手によって再定義される、というフェーズに入ってきています。これは、ソーシャルネットワークなどの発達により消費者も情報を発信できたり、コミュニケーションが双方向でできるようになった、という環境の変化がもたらしていると考えられます。こうなってくると、もはやアップデートされていない定義でブランドを理解している方では、これからのブランドを描いていくことはほぼ不可能であるということをご理解いただけるのではないでしょうか。
ブランドの定義をアップデートしているか?
さて、翻って考えてみると、このnoteをお読みの皆さまや、皆さまが所属されている会社では、ブランドの定義はどの程度アップデートされているでしょうか?
ブランドというのは、ロゴやキャッチコピーを整えて、それを使った広告キャンペーンを展開することで認知度を取っていく、という理解の経営者の方は実は多いのではないでしょうか。この考え方は、実は初期段階のブランド定義でアップデートされていない、ということになってしまいます。
また、ブランドを強くするのは、販売チャネルでの商品やサービスの見え方を統一して、ブランドの世界観を表現することだ、とおっしゃる経営者であれば、それはまだ第2段階のブランド定義で終わっている、ということになります。
今日のnoteを読んで、自分自身や自分の会社のブランドという言葉そのものに対する理解度合いをチェックする良い機会にしていただければと思います。