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スポーツを核としたビジネスモデルの中身を考える

それぞれのスポーツのビジネスモデル

大変久しぶりのnoteになってしまいました。別途実施しているスタートアップに多くの時間と労力を割いているのですが、ビジネスはやっぱりスポーツの領域であろうと、そうでなかろうと難しいですね。その分エキサイティングだということができるのかもしれませんが。

さて、今回のテーマは、スポーツを核としたビジネスモデルを考える、という壮大なものに設定してみました。このテーマにしていこうと思った理由は、先般から意見交換をしている各種スポーツでのビジネスパーソンと話をしていて、それぞれのスポーツカテゴリーにおいて、ビジネスの鍵になる要素が大きく違うものだな、ということに改めて気がついたからです。私自身は様々な規模のスポーツの場で仕事をしてきたのですが、確かに、全てのスポーツが同じようなビジネスをやっているのか、というとそうではないことははっきりしています。

いわゆるメジャースポーツと言われるスポーツでの投資の規模感とリターンのあり方はとにかくサイズが大きい、ということが特徴ですが、一方でマイナーであってもしっかりとビジネスになっているところもあります。一方でマイナースポーツの中で、ビジネス拡大するためにメジャースポーツを手本にしながら様々な取り組みをされているところもあります。このようなスポーツは結構苦戦しているところが多い、というのが実際のところのようです。

今回のテーマでしっかりと理解したいことは、それぞれのスポーツでは、それぞれの競技が持つ特性や弱点を反映して、ビジネスとして成り立つ要素がかなり違う、ということです。

メジャースポーツは「ハコモノ」ビジネス

野球やサッカー、最近のバスケットボールなどはメジャースポーツになるかと思います。このようなスポーツに共通することは規模によって巨大な投資を支えている、ということになろうかと思います。ビジネスはスポーツビジネスであろうとなかろうと、投資をしてその投資に対してリターンを作っていく、という活動ですから、どの規模のビジネスでも投資というフェーズが発生します。メジャースポーツがメジャースポーツであり続けるためには、巨額の投資を回しながら、それに見合う回収をしていく、ということが大切です。メジャースポーツにおける投資が向かう先は。

・集客の受け皿としてのスタジアム
・集客を含めたマーケティング活動
・コンテンツ力をはっきするための選手やチーム

といったところだと思います。すなわち、多岐にわたる投資によって成り立つビジネスモデルです。よく注目を浴びればもっと儲かる、お金が回る、という話を聞きますが、本質的にはそれだけでは足りないのです。
メジャースポーツでのビジネスモデルは、いわゆる「ハコモノ」ビジネスで、巨大な装置産業と言い換えることができるものです。

マイナースポーツが目指すべきビジネスモデル

では一方でメジャースポーツのように競技人口や観戦人口がそれほど多くないスポーツにおいてはどのようなビジネスモデルが成り立つか、について考えていきたいと思います。マイナースポーツとはいうものの、該当のスポーツを極めたトップアスリートの技術力などは非常にレベルの高いものだろうし、コンテンツとして発信して行けるものだと思います。ただし、ここで間違えてはならないのが、メジャースポーツをお手本にして、より多くの人たちにリーチをしていこうと思ってしまうことです。上記したように、メジャースポーツはメジャーであり続けるために、多くの投資が継続的に必要です。仮に、マイナースポーツが大きな注目を浴びたとしても、その人気は継続的に投資ができなければ下火になってしまいます。多くのスポーツが注目を浴びてブームになったにもかかわらず、その後萎んでしまうことは私たちは多く目にしてきているはずです。それは単に注目を浴び続けるためにはマーケティングやプロモーションといった投資が必要となるためです。
では、マイナースポーツはどうすればいいのか、その一つの答えは、

コミュニティの核となる

ということです。より小さな規模でもビジネスを回していくためには、注目を浴びる、というスポーツでは必要と「思い込んでいる」要素を一旦忘れ、応援してもらうためのコミュニティを形作るということに着目すべきです。メジャースポーツが「広く遍く」というイメージだとすると、「狭く深く」ステークホルダーと繋がり続けることで、そこに経済圏を作っていくことこそがマイナースポーツがスポーツビジネスとして成り立っていくための一つの方向性だと思っています。

最近であれば、新しいスポーツの出現と発展を多く見かけます。これらもコミュニティの核として位置付け、どのような経済圏を作っていくのか、という点をしっかりと見つめながら計画し、大きくしていくことが求められます。

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