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Black Treasure Box 7

当たり前と言えば当たり前だろう。
樹奈は細身のジーンズに手をかけはしたものの、そわそわとあたりを見回してばかりいた。
気持ちは分かるがここでもたもたしていては、かえって人に見つかる危険が増す。
私は彼女の前にひざまずき、その手をはらいのけるようにして、ジーンズを引き下ろした。
私と会うのに気合いの入った下着も必要なかったのだろう、履き心地だけで選んだような地味なショーツがあらわになった。
その中へ指をもぐりこませ、あそこを軽くなぞる。
直接には目で見られなくても、おおよその位置や感じ方なら知り尽くしている。

「七織」
「本当にごめん。でもその、お互い初めてでもないんだし、ね?」
今はそういう相手はいないということだった。
あまり熱心に手入れされているとも言えないあそこがさらけだされた。
抵抗こそしなかったが、樹奈は相変わらずおどおどしている。
「何よ、私なんて今日一日で何十人に見られたか分からないのよ」
それが少し苛立たしくて、指での前準備はそこそこ、久しぶりの彼女の股間へ顔を埋めた。
こんななりゆきでシャワーも何もなし、一日分の汗臭さが鼻をついた。
それでも懐かしい樹奈の匂いだ。

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