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運動して!インセンティブあげるから!#31

心理学と行動経済学の記事 第31回


自粛が続いている中、「運動」は一つのテーマになっている。緊急事態宣言が解除される地域も出ている中ですが、運動をよりしていく必要性が取り上げられています。


そんな中、運動をするために、どのような動機付け(インセンティブ)が効果的なのかを調べた研究をもとに、記事を書きました!


今、運動の時間を増やして、未来への投資をしてみませんか?

さっそくいきましょう!!!



運動とインセンティブ


これまでの研究で、運動促進に対してインセンティブは効果的であることはわかっています。

どのような研究なのかは、今回の議題にずれるため、省略します。
知りたい人は、DeVahl.JやFinkelsteinらの研究を参照。

ただ、インセンティブの内容によっては、効果が異なることも研究でわかっています。

Burnsらは、体重管理に対しインセンティブとして現金を用いた場合は効果が認められるものの、現金以外(食品、くじ引き、シャツなど)を用いた場合は効果が認められないことがわかっています!

また、インセンティブの金額が高額になればなるほど、効果的であることもわかっています!

さらに、前提として、運動をしていく中で、運動行動が変わりやすい人とそうでない人では、インセンティブによる効果も変わると考えられています。

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この点に関して、今回の記事で取り扱いたいと思います!



インセンティブの種類と行動の変化

※この章は、内容が難しいので、概要だけ見てら次の章へいってもらって大丈夫です!見たい方だけ見てください!

(概要)

松下らは、インセンティブの種類や運動への関心度の違い、またその2つの交互作用が運動行動の動機付けの強さに与える影響について、実際に研究を行った。

(研究内容)

なお、研究内容に関しては、簡単に紹介します。深く知りたい人はhttps://www.jstage.jst.go.jp/article/kenkokyoiku/22/1/22_30/_pdf/-char/ja

研究方法: 40〜 69歳のモニターを対象(1290名) に、インターネット調査による横断研究を実施した。測定項目は、インセンティブの種類による運動行動の動機付けの強さ、インセンティブとして希望する相当額、運動行動変容ステージであった。


研究の結果として、まず表を見てください!

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結果に関して、難しいので簡単に紹介します!考察のところでわかりやすく解説するので、飛ばしてもらってもおっけー!!

・運動をしない人(前熟考、熟考)から、運動をする人、それを維持できる人のそれぞれの運動行動変化に、年齢、同居人数、最終学歴、世帯年収に応じて変わるが、性別、婚姻状況については、変わらない。

・インセンティブの種類は、順番に、現金→商品券→旅行券→食品・飲料→運動靴→健康グッズ→公共施設の利用権→運動施設の料金→寄付であった。

・また各行動変容ステージのインセンティブによる同期強化得点の順位は、維持期→準備期・実行期→熟考期→前熟考期であった。



つまり、何が言えるか?

この研究から、

・人が運動するためのインセンティブは、現金、商品券、旅行券、食品、飲料の順番におり、汎用性が高いインセンティブほど、魅力的に映るようだ!
→お金がいい!!

・金額等のインセンティブでは、低い価格のインセンティブに反応せず、高額のインセンティブを必要とすることが示された!
→いっぱいくれたら運動する!

・運動する気のない人(前熟考、熟考)は、より高額なインセンティブを必要とする。
→めっちゃお金くれないと絶対しない!

・運動をする気のある人は、お金に加えて、運動グッズも大きな動機付けになることがわかった。
→運動したいから、お金か器具ちょうだい!



簡単に、わかったことをまとめました!

人に運動させることって、これほど難しいんだということがわかったような気がします!

運動は、誰かにやらされるよりも、自分から主体的にしたい!と思わないとなかなかできないみたいですね!

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