ボノメッリ(Bonomelli):イタリアを代表するお茶メーカーの直営店がミラノに
1. イタリアで愛されるハーブティー
コーヒーの国イタリアでも、意外にも、ハーブティーを愛飲する人は多い。
特にカモミールティーは、安眠効果・利尿作用があるものとして、人気である。
そんなイタリアでは、1908年創業の老舗お茶メーカー・ボノメッリ(Bonomelli)が有名である。
お茶メーカーと言っても、ボノメッリが主に展開しているのは、フルーツティーやハーブティーである。
フランスならばマリアージュ・フレールやクスミティー、イタリアならばヴィア・デル・テ、日本ならばルピシアなどなど、贈答用に適した高級茶葉メーカーをいくつか挙げることが、ボノメッリは、普通のスーパーマーケットで購入できるお手頃なブランドである。
ちょっと違うかもしれないが、例えるならば、日本の日東紅茶のような存在であろうか。
そんなボノメッリのお茶を購入し、併設カフェで味わうことができるショップがミラノにオープンしたとのことなので、早速行ってきた。
今回のnoteでは、そんなボノメッリの歴史やショップの魅力について語っていきたい。
2. 老舗メーカー・ボノメッリ(Bonomelli)の歴史と魅力
1906年に開催されたミラノ万国博覧会の成功の余韻に浸る20世紀初頭のミラノ。
1908年、ルイージ・アメデオ・ボノメッリ(Luigi Amedeo Bonomelli)は、そんなミラノにリキュールやシロップに特化したハーブ薬局をオープンさせた。
豊富なハーブに対する知識を備え、新製品開発に熱心なボノメッリは、1926年、現在も愛されるロングセラー商品ボノメッリ・カモミールの販売を開始した。
あくなき探究心を持つボノメッリは、イタリア中を旅し、イタリアの各地方に伝わるハーブの用法を学んだ。
さらに彼はハーブを自家栽培するために、1939年、フォッジャにハーブ農園を作り、カモミールをはじめとする様々な植物を栽培した。
ところが第二次世界大戦中の1943年8月、ミラノにあったボノメッリの会社は、爆撃された。
そのためボノメッリは、レッコ湖近くのドルツァーノに自社の拠点を移し、戦後の経済復興の波に乗ることに成功した。
戦後、人々の生活スタイルや需要が変化したイタリア。
この時局を読んだボノメッリは、1950年、「カモミール・エスプレッソ」(Camomilla Espresso)という家の外でも簡単にカモミールティーを飲むことができる商品を開発した。
その後も、カモミールを主力商品としつつも、ボノメッリは、様々なハーブやフルーツを配合した商品を発表し続け今に至る。
こちらは、スーパーで筆者が購入したフルーツティー。
パイナップル、ラズベリー、オレンジ、パパイヤなど、様々なフルーツの粉末がティーパックの中に入っている。
フルーティーでさっぱりした飲み心地なので、お湯で淹れても、あるいは暑い日には、炭酸水で水出ししてもさっぱりと美味しく飲むことができる。
3. ミラノのボノメッリ・カフェの紹介
ミラノのガリバルディ通りに、アトリエ・デッラ・ナトゥラ ボノメッリ(Atelier della Natura Bonomelli)というボノメッリの直営店が最近オープンしたとのことだったので、早速行ってみた。
こちらではカフェが併設されている他、お茶の時間を楽しむ様々なグッズとともにボノメッリの商品が販売されている。
ショーケースには、結構どっしりしたケーキから焼き菓子まで、お茶に合うお菓子が並んでいた。
テーブルとカウンターで値段が分かれているがお茶とコーヒーのメニューはこちら。
通常のバールと同じように、コーヒーの値段の方が安いが、ここはお茶を頼みたいところ。
またテイクアウトも可能である。
筆者が頼んだのは、ガンべ・レッジェレ(Gambe Leggere)という浮腫やむずむず脚のトラブルに利くハーブティーであった。
店内にある全てのハーブティー・フルーツティーから好きなものを選べるとのことだったので、飲んだことがないものにしてみたかったのである。
またオレンジのクッキーも一枚つけてもらった。
砂時計をひっくり返し、お茶が出来上がるのを待つ。
よく見るとこのカウンター席に充電スペースがあり、便利である。
未精製の砂糖スティックももらい、こちらを溶かしながらゆっくりハーブティーを味わう。
ボノメッリのお茶は、十数個入っているものをスーパーで3ユーロくらいで買うことができるので、お店でティーパックのお茶を飲むのはなんとなく不経済な気もしたが、ゆっくりとした時間を買っていると思うことにした。
砂糖や蜂蜜もボノメッリオリジナルデザイン。
このように店内の販売ブースには様々なグッズが並んでいる。
ティーパックだけではなく、茶葉の量り売りも。
持ち運び用の水筒やマグカップなどなど。
こちらには、ボノメッリのティーパックの商品が全て揃っている。
フルーツのフレーバーティーから、シナモンやスパイスなどが効いたシリーズ、リラックス、安眠、目の疲れなどなど、身体のケアに特化したシリーズまで、選ぶのが大変であるが、原料のイラストがついているため、味のイメージがつきやすいではないであろうか。
また箱や専用の袋に、好きなハーブティーを詰めることができる。
値段は、12パックで袋入り4.9ユーロ、箱入り5.9ユーロから。
自分好みのアソートを作りたい人におすすめ。
今日はお茶を飲みにきただけと思いつつも、素敵なデザインのグッズについつい目が奪われる。
筆者はこちらの孔雀のマグカップに一目惚れしたが、お値段30ユーロということで、諦めた。
また次の機会に...
缶のデザインもしっかりしているため、ギフトにもうってつけである。
カフェで提供しているクッキーやコンフィチュールも販売中である。
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以上、ボノメッリのお店を紹介したが、ボノメッリの魅力は、なんと言ってもスーパーで購入できる手軽さだと思っている。
こちらは筆者が現在飲んでいるものであるが、十数個ティーパックが入って3ユーロであった。
それでいてしっかり水出しもできて味が良い。
お茶やコーヒーなどの嗜好品は、こだわればこだわるほど、値段は吊り上ってしまうものであるが、お金をかけなくても美味しいものはある。
コーヒーは苦手、あるいは健康のためにお茶を飲むことにハマっている人には、是非お勧めしたいブランドである。
アトリエ・デッラ・ナトゥラ ボノメッリ(Atelier della Natura Bonomelli)
住所:Corso Garibaldi, 12, 20121 Milano, Italy
営業時間:8:00-20:00
公式ホームページ:bonomelli.it
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