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アナベル 死霊博物館の感想(ネタバレあり)

MOVIX京都で観賞。アナベル人形と一緒に鑑賞イベントの回だったのに全く気がつかなかった。後から知ったけど斜め前の席にいたらしい。

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死霊館ユニバース最新作にして、アナベルシリーズ3作目。

個人的には2作目の「アナベル死霊人形の誕生」が死霊館ユニバースの中でも1番怖い映画だった。
「ライト・オフ」から引き続きデヴィッド・F・サンドバーグの闇そのものが怖く感じる様な演出が見事、特に怖いのは車椅子の女の子が、昨晩散々脅かされて酷い目にあったので「もう暗い所は嫌だ、、、」と日光浴してたら、いきなり後ろから正体不明の女が車椅子ごと暗い納屋の中に運んでいく所。
太陽の下なら死霊も出てこないだろ、と油断してただけに勘弁してくれよ、、、となった。
死霊館シリーズには珍しくラストも結構救いが無いのも好み。

そんな2作目に比べると今作は怖さ的にはかなりマイルド。 ただ人間ドラマとホラーとしての怖さの構成はメイン2作を監督したジェームズ・ワン並にバランス感覚が良いと思った。
監督のゲイリー・ドーベルマンさんは主に脚本として死霊館シリーズに関わってきた人だけど、最新の技術を使った怖さ表現のフレッシュさと厚みのある人間ドラマという、このシリーズのツボを見事に捉えた作品になっていたと思う。

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個人的に1番楽しみだったのはなんと言っても主演のマッケナ・グレイスちゃん。大きいタレ目と長いまつ毛がホラー顔として映える。とにかく僕は「ギフテッド」の時からのファンなので応援してしまうのだ。今作の撮影中に鼻血が止まらなくなるという事件があったらしいので普通に心配。ちゃんもお祓いとかしたのかな。

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あとジュマンジでジャック・ブラックになったでお馴染みマディソン・アイスマンちゃんも今回は優等生を好演してた。普通ここまで良い子だと逆に印象薄くなってしまいそうな所だけど、いちいちリアクションが良いのでなんか応援しちゃう。今回一番とばっちりが大きくて可哀想。

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語り方によってはただただ余計な事をしてイライラさせるトラブルメーカーという存在になりそうなダニエラちゃんもちゃんと血肉が通ったキャラクターになってて良い。
基本的に今回のメインストーリーは彼女のエピソードの配分が大きいと思うのだけど、ちゃんと家主であるウォーレン夫人が彼女を許すシーンが入っているのが良かった。
結果的に色んな人に大迷惑をかけてしまったので当然大反省をしている訳だけど、そんな彼女をただ迷惑をかけたキャラとして片付けず、痛みを抱えた人として救いを与える優しいラストに不覚にも泣いた。

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この3人がギャーギャー騒ぎながら死霊から必死に逃げる様子が面白くてずっと観ていたくなる。

正直、死霊博物館とか言いつつちょっと大きい民家だし、この狭い空間だけでどうバリエーション作るのか気になってたけど、例えば子供部屋のおもちゃのクルクル回って色が変わるライトの使い方やベッドの中から出てくる悪霊、窓越しにベランダを横切る花嫁、ウォーレン夫妻が作業する地下の資料室でコインコロコロ、ニワトリ小屋で狼に襲われそうになる、など色んな場所でのホラー描写を作るセンスが良い。
まあコインお化けの異空間での肝試しシーンはちょっとズルイけど。

それとアナベル人形だけで出来る事は前2作で、やり尽くした感あったし、今回は主に他のお化けを誘発する役割に徹したのはいい判断だと思う。

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突っ込みどころで言うと、やっぱアナベルをどうしてもあそこで保管する必要なくない?
他の死霊と共鳴する性質があるの分かってるなら別の場所でガラスケースに閉じ込めた方が絶対いいと思うんだけどなぁ。爆薬庫に火炎放射器を保管してる様なもんだし。

あと正直アナベル目線で考えると、あそこから逃げる事だけに徹するべきだった気がする。
調子に乗り娘の魂を取るとか欲を出したが為に結局また捕まったので、今後はもっと反省して欲しいけど、次回のチャレンジも楽しみにしてる。

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