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一生付き合っていく生理のこと

これは私の経験を、女性にも、男性にも、たまたま見つけてくれた貴方に何か響くことがあれば良いなと思って書く記録。

今朝、鈍い腹痛で目が覚めた。今月もやって来た、生理痛だ。私は幸いPMS(月経前症候群)は他の友人たちから聞く話よりも軽い方で、イライラしたり情緒不安定になることはない。その代わり、生理の前兆がほとんど分からない。

男性にはあまり理解されないかもしれないが、生理は女性にとって一生付きまとう悩みの原因である。
思えば私が初めて生理のことで悩んだのは中学生のときだった。部活や体育、プールのときに周りの女子は皆そろって生理の愚痴を溢していたが、中三になっても私には生理が来なかった。生理が早く始まった女性にもなかなか理解されないけれど、これがまた辛いものでね。
生理が全然来ないことが当時の私にはなぜか恥ずかしくて、友人にも相談できず、生理の話をされれば分かったようなふりをして共感した。今思えば可愛くておかしい話だけど、当時は大きな悩みだった。
やっと初経が来た中三の夏のことはよく覚えている。嬉しくて母親に報告すると、「良かったね!」と言ってくれて2人で喜んだ。大人になった証だと思った。

そんな喜びも束の間で、初めの二年くらいは生理痛が全くなかった覚えがあるけれど、その痛みは年々増していき想像以上に鈍い痛みだった。臓器が絞られる感じ。高校のときはまだ生理との付き合い方が浅く、痛み始めたら薬を飲む ということを繰り返していた。効くまで机に伏せている時間は具合が悪くて地獄のようだった。
専門学生になり少しは学んで、痛みが来る前に薬を飲むようになったかな。

社会人になり、医療機関に就職した私は酷い生理痛で3回ほど過呼吸になり職場で治療をしてもらったことがある。昔から我慢強い性格なためか、仕事中に急に生理が来て痛みが酷くなっても誰にも言わず(というより男性がいるので言いにくかった)、休憩中に薬を飲めばいいや と放置しているうちに悪化して倒れた。
馬鹿だよね。過呼吸は癖になるようで、かなりトラウマになっている。

さすがにこれは生理痛が重すぎる。そう思って私は産婦人科に行き生理痛緩和のための低用量ピルを使い始めた。これは毎日決まった時間に飲まなければ効果が出ないものである。
低用量ピルについての世間の認識はまだ甘いように思う。当時のパートナーにはよく話し理解をしてもらったけれど、意外なことに女性の方が理解していないこともしばしば。
ピルが快適でおすすめだよなんて話すと、飲んでるの!?と驚かれたりした。避妊のためだと思われたみたい。私の方がビックリだ。

4ヶ月ほど低用量ピルを服用していたある日、産婦人科の女医さんから「今度、新しい産婦人科を独立するんです」と告げられた。私の仕事は休みが取りにくく、その新しい産婦人科の診療時間が私の通院できる時間と合わなくなってしまった。
上司に相談しようかと思った。でも、できなかった。歳の離れた男性に変に思われるのが嫌で、理解してもらえる自信が最初から無かった。

診療時間が合う産婦人科を探せばいいものの、私は前回初めて産婦人科に行ったときのことを思い出し、躊躇していた。
なんとなく分かってはいたけれど、産婦人科では「内診」といって膣内の検査をしなければならなかった。
これがまた想像以上に辛い。いくら慣れている女医さんだったとしても嫌なものは嫌だった。目の前が真っ白になりくらくらしたのを覚えている。なんというか、屈辱だったな。

またそんな思いをしたくはなかった。
こんなんで将来母親になれる?
母親ってやっぱり強いんだなあ。

臆病で、結局その後低用量ピルの服用をやめた。お金もかかるしね。その後の生理で痛みはすぐに元通りになってしまった。
“あー、なんで女なんかに生まれちゃったんだろう。”
痛みを何度経験しても、そんなくだらないことをよく考える。女でいることは好きなんだけどね。

今は生理との上手い付き合い方を自分で見つけて、過呼吸で倒れることもなくなった。これは女性なら誰しもが経験することだし、弱音なんか吐いてる場合じゃないんだけど、辛いもんは辛い。だから男性の皆さんは面倒くさがらず、大切な人のことをよく理解してあげて欲しい。

低用量ピルは自分自身を守るために飲んでいるものだと、世間にもっと広まればいい。

もっと女性が社会で生きやすく、理解される時代が訪れますように。

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