あけぼの、アンビバレンス
自分の意識が、本来的には共有点を持たないはずの昨日と明日を、今日というメディアを通して同時に体験できるような時間に人はそのセンチメンタリズムの頂点を迎える。儚く神秘的なその時空ははしなく漂いはじめ、決意によって払われる。つまり、昨日を選択し意識を無くすか、明日に向かって動き出すかだ。深まった夜には、深海と同じように、未知なる生命とその神秘の噴出口がある。原初の生命体が、その最も単純な姿を海底の火口に見せていたように、僕らの思想の根源が僕らに見つけられるのを待っているのかもしれ