テイルズオブシンフォニアあらすじまとめ

ゲーム内あらすじをまとめて読みたいなと思ったので通常ルートの全文をメモしておきます。
ある程度ストーリー順に並べ替えてます。

あらすじ

1.神託の光

 マナの血族が住む「神託の村 イセリア」。
予言の日の朝も、この村にある学校で、ロイドはいつものように幼なじみのコレットとジーニアスと共に、教師であるリフィルの授業を受けていた。

 ところが、授業中に突然、村の北西の聖域と呼ばれるマーテル教会聖堂から、村を包むような光があふれ出す。

 それは神託が下るという合図だった。様子を見にいったリフィルの言いつけを守り待っていると、そこに傷ついた祭司が訪れる。彼はディザイアンが聖域を襲ったことを告げ、息を引き取る。
 ロイドはジーニアスとコレットを連れて、聖域の様子を見るために出かけることにする。


2.聖域

 聖域では村の警備を破って侵入したディザイアンが、マナの血族の娘であるコレットの命をねらって襲いかかってくる。必死で彼女を守るロイドたちだったが、敵の攻撃が凄まじく太刀打ちできなかった。

 そこに旅の傭兵クラトスが現れ、ロイドたちを救ってくれる。その腕にはエクスフィアが輝いていた。
 クラトスの剣技に感心するコレットとジーニアス。しかし、ロイドは同じようにエクスフィアを装備しているのに、自分よりも強いクラトスに嫉妬する。

 コレットの祖母ファイドラによると、ディザイアンは、コレットに神託が下るのを恐れて襲ってきたらしい。おかげで神託を受けようにも護衛となる者がいない状態になっていた。しかも聖堂には、すでに神託のための試練として、神が遣わした魔物がうようよしている。結局祭司たちの代わりに、ロイドたちがコレットを守って聖堂に入ることになった。


3.天使

 聖堂の最上階にある祭壇にたどり着くと、クルシスの輝石が輝いていた。 そこに一人の天使が降臨する。コレットの実父を名乗る天使レミエルは、コレットに世界再生の旅をするように告げた。
 世界を巡り、眠れる精霊たちの封印を解放せよ、と。

 神託を受けたコレットは、クラトスと共に一足先にイセリアにもどっていった。ロイドとジーニアスもコレットの家に向かうことにした。


4.イセリアの森

 神託を受けて、コレットは翌朝、旅立つことになった。コレットの供にはリフィルとクラトスがつくことになる。ロイドも同行を申し入れたが、それは聞き入れられなかった。

 ふてくされて、 帰宅しようとするロイドだったが、ジーニアスが行きたいところがあるとついてくる。 ロイドはジーニアスと共に、家への通り道であるイセリアの森を通り抜けるため、イセリアの西へと向かう。

 ジーニアスが用事があると言っていた先は、村の禁忌としてけして近づいてはならないとされていた、人間牧場だった。人間牧場ではディザイアンにら致された人間が、虐待を受けている。しかしイセリアは、村を守るために、牧場に関知しないという不可侵契約を結んでいるのだった。

 ジーニアスもそれを知っていたが、どうしても神託があったことを伝えたい人がいると言う。 ジーニアス1人では心配なので、ロイドもジーニアスと共に人間牧場に向かうことにする。


5.人間牧場

 ディザイアンの監視の目をくぐり抜け、1人の老女がロイドたちに近付いてくる。この老女マーブルにジーニアスはなついていたのだった。

 初めて牧場に収容された人を見たロイドは、マーブルが自分と同じエクスフィアを身につけていることに気がつく。しかしマーブルは、そのエクスフィアを制御する要の紋を身につけていなかった。エクスフィアは要の紋を身につけていないと、体に有害なのである。ロイドは養父であるドワーフのダイクに、要の紋の製作をたのむことにした。

 この時、ディザイアンの監視が近付いてくる。マーブルはロイドたちに逃げるように促し、それに従いロイドたちは身を隠すが、 マーブルはディザイアンに連行され、痛めつけられてしまう。 マーブルの命の危険を感じたロイドたちは、ディザイアンからマーブルを救い出してしまう。この時ロイドは記録装置により、一部始終を見られていたことに気がつかなかった。
 ジーニアスは村へともどっていった。ロイドも自分の家へ向かうため、森の道を奥へと進んでいった。


6.エクスフィア

 自宅に帰ったロイドは、ダイクに牧場へ入ったことを叱られる。ロイドのエクスフィアは特別なもので、ディザイアンたちはそのエクスフィアをねらって、ロイドの母親アンナを殺したのだという。
 だから牧場へ近づいて、ロイドのエクスフィアをディザイアンに見られてしまっては、ロイドも命をねらわれてしまう。命を守るためにも、二度と牧場に近づいてはいけないと論されるロイド。

 しかしロイドはマーブルを見捨てることはできないと反論し、ダイクと対立してしまう。


7.月夜の語らい

 その日の夜、コレットが旅の同行者であるリフィルとクラトスに守られて、ロイドの家までやってきた。姉と別れがたいのか、ジーニアスも共についてきていた。

 ロイドはコレットに、実は誕生日のプレゼントが間に合わなかったことを報告する。そして改めて自分を旅に連れていって欲しいと懇願する。ディザイアンは母の仇だ。旅をじゃまするであろうディザイアンからコレットを守り、世界再生を手伝うことで母親の仇を消滅させたい、とロイドは願っていた。
コレットはロイドの同行を承知してくれる。

 ロイドは翌日にはプレゼントを持って合流することを約束し、コレットのプレゼントの仕上げに入った。


8.旅立ちの朝

 翌朝、プレゼントを完成させたロイドに、ダイクが新しい要の紋を用意してくれる。ダイクもまた、ロイドの決心を知って、彼の旅立ちを許してくれたのだ。ダイクと和解して、いよいよ旅立とうとしたロイドだったが、そこにジーニアスが慌てて駆け込んでくる。

 ジーニアスの話によると、コレットたちは今朝早く出発してしまったというのだ。おいてけぼりにされてしまったことに驚いたロイドは、慌てて村に向かった。

 村に到着したロイド。村の人によるとコレットの祖母ファイドラがロイドの来訪を待っているという。ロイドは急いでファイドラの待つコレットの家に向かった。

 コレットの家に着くとコレットの父フランクから、コレットが残していった書き置きを渡される。
 それによるとコレットは、危険な旅にロイドを巻き込みたくないと、わざとうその出発時間を教えたのだという。
 コレットを追いかけようとするロイド。
 しかしその時、村に異変が起こる。


9.襲撃、そして…

 何者かがイセリアを襲撃してきた。ディザイアンは、ロイドとジーニアスが犯した禁忌に対する見せしめにきたのだ。

 ディザイアン五聖刃のフォシテスと名乗る男はロイドが助けた老女マーブルを怪物に変えて、ロイドを殺そうとする。
 ロイドが窮地に立たされたとき、怪物にされたマーブルはロイドを助けるため自ら命を絶ってしまった。このマーブルの犠牲でフォシテスは傷を負い、ディザイアンたちはこれ以上の襲撃をやめ、退いていく。

 だが、村は大変な被害を受け、責任を問われたロイドとジーニアスは村から追放されてしまう。ロイドはディザイアンの非情に怒り、同時に自分の無力を悔やむのだった。

 行き場を無くしたロイドたちは、先に旅立ったコレットを追いかけるため、街道を南に下っていくことにする。


10.追って砂漠へ

 コレットたちを追って「砂漠の花 トリエット」に
到着したロイドとジーニアス。
 街ではディザイアンが手配書まで用意し、ロイドの追跡を始めていた。二人はディザイアンの目から逃れつつ、コレットたちの行き先を知るために、街で情報を集めることにする。

 コレットたちがイフリートの暴走によって滅びたというオアシスに向かったことを知ったロイドたちだが、ディザイアンの襲撃を受け、そのままロイドー人だけが誘拐されてしまう。


11.脱出

 公開処刑になるという話を聞き、危険を感じたロイドは、手元に残っていたソーサラーリングを使って、なんとか牢を脱出する。敵の目から逃れつつ、ここから脱出するため施設を探索する。

 施設内を探索していたロイドだったが、追いつめられ、苦境におちいってしまった。
 ここにコレットたちを連れたジーニアスが駆けつけ、救い出してくれる。ディザイアンの砦を脱出したロイドたちは、ひとまずトリエットにもどることにする。


12.旅業

 コレットは事情を知って、ロイドとジーニアスを仲間に加えてくれた。

 世界の各地にあるという全ての封印を解放し、世界を救済するための旅がはじまる。


13.火の封印

 ロイドたちは天使レミエルの言っていた火の封印を求めて、トリエットの南西にある「旧トリエット跡」に向かう。

 旧トリエット跡に到着したロイドたち。火の封印を解放するため最深部を目指す。


14.羽

 火の封印・旧トリエット跡にたどり着いたロイドたちは、封印を守るガーディアン「クトゥグハ」を倒し、封印を解放する。

 眠っていた火の精霊「イフリート」が解放されると同時に、コレットの体に天使の羽が生えた。レミエルの言葉通りの変化に、ロイドたちは喜ぶ。

 レミエルより更なる封印が海を越えた東の大陸にあると聞いたロイドたちは、オサ山脈を越え、東に向かうことにした。


15.コレットの異変

 封印を解放したロイドたちは、旧トリエット跡を去ろうとする。しかし出口までさしかかった時、コレットが天使に近付いたことによる急激な体の変化によって、体調を崩してしまう。ロイドたちはコレットの体調を気づかってこの場で野営をすることにした。

 コレットの体調はすぐに元にもどったものの、どこか元気がない。


16.刺客

 オサ山脈を越える唯一の道「オサ山道」で、謎の暗殺者がコレットの命をねらい、襲ってくる。しかしこの暗殺者は、コレットが偶然開けてしまった管理用の隠し通路に落ちてしまい、戦いにはならなかった。ロイドたちは暗殺者の存在に不安を感じながらも、山道を越えるために先へと進んでいく。

 オサ山道も出口にさしかかったところで謎の暗殺者が追いついてきて、再び襲いかかってきた。これを退けたものの、世界再生に反対する者がいることを知って、ロイドたちは驚くのだった。

 思いがけない襲撃を受けたが、とりあえずオサ山脈東側の海岸線に抜けることにする。


17.東の大陸へ

 オサ山道を抜けたロイドたちは東の大陸に船を出してくれそうな所をさがす。

 大陸の東に位置する「小さな漁村 イズールド」に
たどり着いたロイドたち。しかし村民は、現在は海に魔物が出るということで船を出したくないようだった。

 多少強引だったが、村人の一人、マックスの協力を得て船を出すことができたロイドたちは、海を越えた先、「港町 パルマコスタ」を目指す。


18.港町

 イズールドで船を調達して次の大陸にたどり着いたロイドたちは、パルマコスタの港に降り立った。そこはディザイアンの脅威に怯えながらも、軍隊を集結させて、ディザイアンと戦おうとしている街だった。


19.再生の書の行方

 封印の手がかりが記されている「再生の書」はコレットのにせ者に誤って手渡され、所在がわからなくなってしまった。
 ロイドたちはにせ者たちがこれを売却する可能性を考え、アスカード地方へと至る、北東の「ハコネシア峠」を目指す。


20.不吉な予感

ロイドはパルマコスタにディザイアンたちが向かったという話を聞く。しかもその中にはこの近くの人間牧場の主、マグニスの姿もあったという。
 ロイドたちに不安がよぎる。


21.ディザイアンの報復

 パルマコスタへもどったロイドたちは、街がディザイアンに襲われているところに出くわした。ショコラが、ディザイアンにたてついたためだ。
 ロイドたちは、見せしめのために処刑されそうになったショコラの母を救い出した。一日も早く世界を救済するために、再生の旅を続けるロイドたち。


22.ショコラの危機

 パルマコスタを後にしたロイドたちの前にドアの使者が現れる。その使者によれば旅業に出たショコラがディザイアンに誘拐されたというのだ。
 ロイドたちは彼女を助けるために、ハコネシア峠の南東にある、パルマコスタの人間牧場へ急いだ。


23.総督府の真実

(選択肢「パルマコスタにもどろう」の場合)
 人間牧場に潜入しようとするロイドたちの前に、ドアの副官ニールが駆けつけ、衝撃の真実を告げる。
 実はドアはディザイアンと対立するフリをして、彼らと結託していた。ショコラの誘拐もロイドたちを人間牧場に呼び出すための罠だったのだ。ロイドたちはドアから事情を聞くために、パルマコスタへもどることにする。


24.指導者ドア

(選択肢「パルマコスタにもどろう」の場合)
 どういう事情なのかドアを問いつめたロイドたちは、ドアの妻クララがマーブルと同様に怪物にされてしまったこと、そしてクララを人間にもどす方法があると騙されて、ディザイアンに利用されていたことを知る。
 コレットの言葉に改心しかけたドアだったが、彼の娘キリアに成り代わっていたディザイアンに殺されてしまう。
 このディザイアンを退けたロイドたちだったが、怪物と化したクララは、化け物の姿のまま、外へ逃げ出してしまった。
 ロイドたちはドアから託されたカードキーを手に、パルマコスタの牧場へと向かう。


25.罪か過ちか

 ロイドたちは人間牧場に潜入して、囚われている培養体の人々を救うと共にショコラを確保する。

 しかし、ショコラはマグニスからロイドが原因でマーブルが死んだことを聞かされ、ロイドの助けを拒んでしまう。ロイドたちはマグニスを倒し、牧場を壊滅させるが、ショコラはディザイアンの手によりどこかに連れ去られてしまうのだった。
 いつかショコラを探し出し、助けるためにも、ロイドたちは救済の旅を続ける。


26.閲覧の条件

 ロイドたちはハコネシア峠で、番兵と共に暮らす老人と出会う。骨董収集が趣味のこの老人は、コレットのにせ者から再生の書を手に入れていた。老人はマーテル教会で保有しているという、初代神子「スピチュア」の石像を持ってくれば、再生の書を読ませてくれると言う。仕方なくロイドたちはスピリチュア像を手に入れるべく、ここより南にある救いの小屋へと向かう。


27.スピリチュア像

 救いの小屋に到着したロイドたち。だがスピリチュア像は、祭司が旅業で「ソダ間欠泉」を巡礼した時に失われてしまっていた。「ソダ間欠泉」は大陸南東に浮かぶ小さな島にあるという。ロイドたちは像を求めて、大陸の南東部へと向かった。

 ソダ間欠泉にたどり着いたロイドたちは、吹き出す間欠泉の側にスピリチュア像を発見し、何とかこれを手に入れることに成功する。あとはこれをハコネシア峠のコットン老人に届ければ、再生の書を見せてもらえるはずである。


28.封印の位置

 コットン老人との約束通り、スピリチュア像を持ってきたロイドたちは、再生の書を見せてもらった。
 再生の書によると封印は
神託の村 イセリアの北にある「マーテル教会聖堂」
砂漠の花 トリエットの南西の「旧トリエット跡」
大陸南東部の小さな島「ソダ間欠泉」
ハコネシア峠の北西にある「遺跡の街 アスカード」
希望の街 ルインの北部「マナの守護塔」
を指しているように見える。ロイドたちはまだ訪れていない封印を目指し、旅を続ける。


29.水の封印

 ソダ間欠泉を訪れたロイドたちは、偶然神託の石版を発見する。

 ソダ間欠泉は水の封印だった。
 封印を解放すべく、ロイドたちは最深部にある封印を目指す。

 最深部には水のガーディアン「ノーディス」が待ち受けていた。これを退けたロイドたちは水の封印を解放した。
 それに呼応して、またもレミエルがあらわれる。彼はコレットに祝福を与えた。
 コレットは徐々に、そして確実に天使へと近付いていく。


30.水の封印(2)

 再生の書によると水の封印はこの大陸から南東に位置する孤島、「ソダ間欠泉」にあるという。

 水の封印であるソダ間欠泉にたどり着いたロイドたちは、封印を解放すべく最深部を目指す。

 最深部には水のガーディアン「ノーディス」が待ち受けていた。これを退けたロイドたちは水の封印を解放した。
 それに呼応して、またもレミエルがあらわれる。彼はコレットに祝福を与えた。
 コレットは徐々に、そして確実に天使へと近付いていく。


31.夜

 さらなる封印を解放した結果、コレットは天使へと変化していった。ここでもコレットは天使疾患となり、ロイドたちは野営をすることになる。
 この夜、コレットは何故か眠ろうとしなかった。あたかも眠りをなくしてしまったかのように。


32.生贄の祭壇

 ロイドたちは旅を続け、街の中に遺跡が残る「遺跡の街 アスカード」へたどり着いた。
 街の奥にある石舞台にきたロイドたちは、石舞台を破壊しようとしている2人組と出会う。石舞台は破壊されなかったが、詳しい事情を聞くため、その2人を捜すことにする。

 石舞台で会った2人、ライナーとハーレイに事情を聞いたロイドたちは、この街の石舞台に風の精霊が復活して、生贄を求めているということを知る。

 ことの真相を究明するため、リフィルが生贄の身代わりをかって出た。それが本当に精霊の仕業なのかどうかを、見極めようというのだ。

 祭壇に身代わりとして立ったリフィルの前に現れたのは、風の精霊とはちがう化け物だった。ロイドたちはこれを撃破し、風の精霊が眠るとされる場所を示した地図を入手した。
 地図によるとそれはアスカードではなく、ここから東、橋を渡った島にあるバラクラフ王廟を指していた。


33.風の封印

 アスカードで手に入れたバラクラフの地図によって、「バラクラフ王廟」が封印の地であることを知ったロイドたちは、風の封印を解放すべく、アスカードから東に位置するバラクラフ王廟を目指す。

 ロイドたちはバラクラフ王廟を訪れた。最深部にある封印を解放するために、奥へと進んていく。

 バラクラフ王廟の最深部へとたどり着いたロイドたち。その前に風のガーディアン「ハスタール」が立ちふさがる。これを退けたロイドたちは、風の封印の解放に成功する。その後降臨したレミエルから祝福を受け、コレットは更に天使へと近付くのだった。


34.暗殺者の謎

 ロイドたちの前に、オサ山道で襲ってきた暗殺者が再びあらわれ、コレットの命を奪おうと戦いを挑んでくる。
 ロイドたちは何とかこれを退けるが、暗殺者はこの救済の旅によって苦しむ人々がいると言い残し、逃げてしまう。クラトスは暗殺者の正体に薄々感づきはじめていた。


35.神子の宿命

 外に出ると、コレットが天使疾患に襲われる。
 ここでロイドはコレットが天使に近付くにつれて、人間としての感覚を失っていってることに気付いた。みんなに事実を話そうとするロイドだったが、コレットに口止めされてしまう。


36.滅びた街

 ロイドたちはマナの守護塔を管理する「希望の街 ルイン」にたどり着いた。だが、そこはすでに廃墟となっていた。

 たびたび襲撃してきた女暗殺者も、何故か傷ついた姿でそこにいた。彼女によると、ルインは近くの人間牧場から脱出してきた培養体を匿ったために、ディザイアンに滅ぼされたという。彼女の傷は、この街の人を助けようとして受けたものだった。

 この時、この街の祭司長が怪物に襲われて逃げ込んでくる。怪物はドアの妻だった。戦おうとする女暗殺者をとどめ、何とか祭司長を助けるロイドたち。祭司長によると「マナの守護塔」の鍵を、怪物に奪われてしまったという。街の惨状を見たロイドたちは、さらわれたルインの人々を助けるために女暗殺者しいなと一時休戦し、ルインから北東にある人間牧場へ潜入を試みる。


37.遭遇

 ロイドたちはディザイアンに変装して牧場に潜入することにする。見張りのディザイアンを倒して衣装を奪い、潜入に成功したロイドたち。深部を目指す。

 牧場に潜入したロイドたちだが、そこでトリエットでロイドを捕らえたディザイアン、ボータと鉢合わせてしまう。身構えるロイドたち。更にその場へ、この牧場の管理官である五聖刃クヴァルが現れる。ボータはこの隙に姿を消し、ロイドたちも今は戦いを避けて、更に奥へと進んでいく。


38.命を糧に生まれしもの

 更に牧場の奥まで進んだロイドたちは、牧場のおぞましい光景を目撃してしまう。人間の体で培養され、取り出されていくエクスフィア。ロイドたちがたよってきたそれは、人間の命を喰らってできたものだった。
 そしてロイドの母も生前はこの牧場の培養体で、クヴァルによって殺されたことを知ってしまう。クヴァルたちに包囲され絶体絶命の危機を、しいなの機転で逃れることができたロイドたちは、一時ルインにもどることにする。


39.エクスフィアへの想い

 エクスフィアの真実を知ってしまったロイドたちは、エクスフィアで戦うことを恐れてしまう。しかしクラトスに説得され、ロイドたちは再び戦うことを選んだ。

 しいなも改めて仲間になり、牧場への新たな進入経路を探すために、アスカードの牧場を脱走したという人を探すことにする。


40.牧場への進入経路

 アスカード牧場を脱走した人は「冒険者の集う村 ハイマ」に向かったと言うことだった。ロイドたちはハイマがあるルイン西部の山脈を目指す。

 ハイマにいたのは、正気を失っていた培養体ピエトロだった。ロイドたちは、いつか必ずピエトロを治療するための治療術を手に入れて、彼を治すことを約束し、何とかピエトロの後見人、ソフィアから進入経路の情報とディザイアンオーブを入手する。そして再度侵入をするため、アスカードの人間牧場へと向かう。


41.天使になるということ

 再度牧場に侵入したロイドたちは、二手に分かれて深部を目指す。

 ロイドと別行動をとっていた仲間たちも培養体を救出することに成功する。

 牧場のガードシステムを解除し、ようやくクヴァルと対峙したロイドたちだが、ふとした油断から絶体絶命のピンチに陥ってしまう。この時コレットがロイドをかばい、かわりに深手を負ってしまった。だが、本来ならただではすまないその傷に、コレットは耐えていた。すでに感覚を失ったコレットは、人間の体ではなくなっていたのだ。

 ここに来て、コレットの異変に仲間もようやく気が付いた。ロイドとクラトスが二人でクヴァルにとどめを刺し、なんとか人間牧場の解体に成功するものの、コレットの天使化にも疑問を抱く結果となってしまった。


42.クララと鍵

 ハイマに立ち寄ったロイドたちは、さまよい出たクララが、冒険者たちに取り囲まれているのを発見する。ロイドたちはクララが怪物として殺されないように庇い、何とかことなきを得るが、クララは逃げ去り、またも行方がわからなくなってしまう。だが、この騒動で、クララがルインのピッカリング祭司長を襲ったときに持ち去ってしまっていた、守護塔の鍵を入手することができた。これを手にロイドたちは、ルインの北部にある、マナの守護塔へと向かう。


43.ボルトマンの術書

 アスカードの牧場から逃亡してきたというピエトロは、脱走者にかけられる呪いの術で正気を失っていた。彼にかけられた術を解くためには「マナの守護塔」にあるという「ボルトマンの術書」に記された治療術が必要だという。
ロイドたちはピエトロのために「ボルトマンの術書」を探すことを約束する。

 ロイドたちはマナの守護塔の本棚から、ボルトマンの術書を手に入れる。この書物によれば、記されている治療術にユニコーンの角かマナリーフを用いれば、ピエトロの呪いを解くことができるという。


44.謎の封印

 マナの守護搭に到着したロイドたち。 ここにも神託の石版があった。この塔にも封印があるようだった。
 封印を解放すべく最深部を目指すが、ここでの試練はパーティを二つに分ける必要があった。ロイドたちは一時的に別行動をとり、奥へと進んでいく。

 待ちかまえていた光のガーディアン「アザトル」を倒したロイドたちは、光の封印を解放する。レミエルの祝福により、コレットは更に天使の力を得た。


45.再生の旅、終焉へ

 四つ目の封印を解放したロイドたち。ここでレミエルから、次が最後の封印であることを聞かされる。最後の封印は救いの塔だという。

 封印から出たコレットは、再び天使疾患に襲われた。そしてコレットはとうとう声も失ってしまう。自分の意志を伝えられないコレット。あまりの事態に、ロイドも仲間も再生の旅を拒むが、クラトスが半ば強引に旅を続けさせる。


46.水牢のユニコーン

 ユウマシ湖にたどり着いたロイドたちは、湖底に眠るユニコーンを発見する。何とか接触できないかと方法を考えるがロイドたちにはその方法はなかった。

 あきらめようとしたところに、しいながおずおずと声をかける。こちらの世界にいるウンディーネに力を借りてはどうかと。もしユニコーンと接触できればコレットや他の治療術を必要とする人を救うことができるかも知れない。ロイドたちはしいなの言葉に従い、ウンディーネを求めて水の封印を目指す。


47.水の精霊  ウンディーネ

 最深部にある封印までたどり着いたロイドたちの前に、ウンディーネが姿を現す。しかしウンディーネはすでに何者かと契約を交わしていた。さらにこれを提案したしいなも、何故か契約を前に後込みをしているようだった。
 ウンディーネは問いかける。「私とミトスとの契約は終わろうとしている。彼との契約の破棄を望むか」と。古代大戦の英雄の名に驚くロイドたち。
 ミトスとの契約が破棄されれば、しいなと契約が結べるという。それを望むしいな。今この瞬間も苦しんでいる人を救うためにも、力を貸してほしいと。するとかつての契約を破棄し、新たな誓いを立てるために、ウンディーネと戦うことになってしまう。これに勝利したロイドたちは、しいなとウンディーネの間に、新たな契約を交わすことに成功した。


48.ユニコーンの角

 しいなはウンディーネとの契約に成功した。これで水牢のユニコーンと接触することができるかもしれない。ロイドたちはユニコーンが眠るユウマシ湖へともどっていく。

 ユウマシ湖にもどってきたロイドたち。ウンディーネの力を借りて、コレットとしいながユニコーンの元へたどり着いた。古い記憶を持ち合わせている老いたユニコーンは、コレットの望みに応じて、その命と引き替えに、生き物を再生するというユニコーンの角を渡してくれる。

 これでコレットや他に治療術を必要としている人も治せると喜ぶ一行。しかしコレットは「この体は天使になろうとしているだけだから」といって、自分に角を使うことを拒むのだった。


49.約束の治療術

 ボルトマンの術書とユニコーンの角を手に入れたロイドたち。リフィルも術を習得し、ピエトロを救う手段がすべてそろった。ロイドたちはソフィアとの約束を果たすためピエトロの元へと向かう。

 ロイドたちは約束通り、ピエトロを治療することに成功した。


50.救いの塔へ

 救いの塔は世界の中心に位置し、容易に向かえる所ではない。救いの塔が一望できるハイマで情報を収集し、方針を決めることにする。

 竜を観光に利用しているという商人に話をつけ、救いの塔への移動手段を確保できたロイドたち。明日はいよいよ最後の封印、救いの塔へ向かうこととなる。

 ロイドたちは明日に備え、ハイマで休みつつ、それぞれの時間を過ごしていた。そのおりにコレットと向き合うロイド。世界の再生とコレットの苦しみ、どちらも選びきれないロイドに、コレットはあくまで自分が天使になって世界を救うことを告げる。失った声のかわりに手に文字を書いて。
 翌朝、ロイドはクラトスが何者かに襲われるところに出くわす。クラトスに助太刀するロイド。この時ロイドは、クラトスを襲った敵が落とした指輪を手に入れた。


51.神子

 とうとう、世界を救う日がやってきた。救いの塔へは、ハイマから竜を使って下っていくしか方法がない。それぞれ竜に乗り込み、最後の封印である救いの塔に向かう。

 最後の封印に辿り着くと、レミエルが待ちかまえていた。コレットはロイドの静止も聞かず、封印解放を始める。しかしコレットがまさに天使になろうとした瞬間、レミエルは全てがうそだったことを教える。確かに世界は再生される。しかしレミエルはコレットの父などではないし、コレットはマーテルに体を奪われて、精神は死んでしまうのだと。しかも自分が死ぬことを、コレットは知っていた。知っていて、旅を続けていた。

 コレットを連れていこうとするレミエルをロイドたちが倒し、引き留める。だがここでクラトスも正体を現した。クラトスはレミエル同様、クルシスから、コレットの護衛と監視を命令されてやってきた敵だったのだ。ロイドは信じていたクラトスに裏切られ、コレットを守るため、彼と戦う。しかし二人の戦いは、クルシスの指導者ユグドラシルによって阻まれた。彼は最後の封印に安置されていた剣を取り上げ、ロイドたちを切り捨てる。この危機に、他とは異なる雰囲気を持つディザイアン、ボ一タたちが乱入し、ロイドたちを救いだしてくれた。


52.新たな旅へ

 シルヴァラントベースに逃げ込んだロイドたちは、ここでようやくボータたちがディザイアンではなく、レネゲードという別組織だと知る。そしてディザイアンとクルシスが同じ組織だということも。
 レネゲードの真意を問いただすロイドたち。しかしレネゲードのリーダーであるユアンは、思いがけない返事をする。レネゲードにとって必要なのは、マーテルの復活を阻止すること。そしてそのためにロイドを確保するというのだ。

 突如牙を剥いたレネケードから逃げ出したロイドたちは、しいなにもう一つの世界テセアラについて聞く。文明の発達した世界テセアラ。シルヴァラントが再生すれば、テセアラが衰退する。それを阻止するため、レネゲードと手を組んだテセアラは、しいなを派遣したのだった。コレットを殺すために。

 話を聞いていたリフィルが提案する。テセアラへ行けばその進んだ技術で、コレットを救えるのではないかと。
 しいなは自分がレアバードでやってきたことを教える。

 ロイドたちはレネゲードからそれを奪取、テセアラへ向かったのだった。


53.もう一つの世界  テセアラ

 テセアラに着いたとたん、レアバードは推力を失い墜落してしまう。原因はコレットが世界を反転させたため、テセアラの精霊たちが眠りについてしまったからだった。
 当然ヴォルトも眠りについてしまい、結果、レアバードのエネルギーがゼロになってしまったのである。

 フウジ山岳に不時着したロイドたちはレアバードを放棄して、コレットを治すため、王立研究院の技術を求めて、フウジ山岳から北にあるテセアラの王都「メルトキオ」を目指すことにした。


54.王都  メルトキオ

 ロイドたちは王都に到着した。しかし、しいなはミズホに報告の義務があるため、ロイドたちと別れていく。彼女は王家に力を借りるように言い残し、紹介状を渡してくれる。

 王都メルトキオは、ロイドたちシルヴァラントの人間にとっては、発展した美しい街であった。田舎者よろしく辺りを見回していたロイドたちは、謎の男ゼロスと出会う。エクスフィアを装備しているこの男に関心を持ちながらも、とにかくテセアラ王と会うために城へと向かう。

 テセアラ城を訪れたロイドたちだが、王は現在病床にあるということで謁見を行っていないという。事情を説明しようとしても、取り合ってもらえなかった。


55.少女

 城門を守る衛兵に、マーテル教会で王の快復を祈る儀式を行うことを聞いたロイドたち。とりあえず城に隣接している、マーテル教会の大聖堂に行ってみることにする。

 マーテル教会大聖堂を訪れ、話を聞こうとしたロイドたち。その時ロイドたちは、儀式に使う神木を運び込んできたプレセアという少女と遭遇する。彼女が王宮に神木を運び込むよう指示されているのを見て、ロイドたちは彼女に頼み込んで、仲間のフリをして王宮の中へ入れてもらうことを思いつく。

 聖堂の外でプレセアを捕まえたロイドたちは交渉を始めるが、彼女は感情表現がとぼしく、のれんに腕押しだった。それでも何とか交渉に成功し、プレセアと共に王宮に向かうことになった。


56.テセアラの神子

 プレセアの協力を得て、ロイドたちは城の中へ忍び込むことができた。しいなの紹介状をわたし、協力してもらうために、王の寝室を探す。

 王の部屋に忍び込んだロイドたち。部屋では、マーテル教会による儀式が始まろうとしていた。室内にゼロスがいることを驚く一行。彼はこのテセアラ世界の神子であった。ロイドたちはしいなの紹介状を、国王と教皇に差し出し、協力を求める。ロイドたちは別室に連れていかれ、回答を待つことになった。

 やがてゼロスと教皇がやってくる。すんなりとはいかなかったものの、彼らは協力を約束してくれる。ロイドたちは王立研究院のある「学園都市 サイバック」を目指すことにする。そしてロイドたち一行には、監視役としてゼロスも行動を共にすることとなった。ロイドたちはゼロスと待ち合わせている教会の大聖堂へと向かう。

 ゼロスと合流したロイドたち。オゼットに住んでいるというプレセアを、ジーニアスの提案でオゼットまで送ることになり、彼女を伴ったまま、サイバックを目指すこととなった。


57.橋を渡って

 ロイドたちはゼロスの案内でメルトキオの北にある、「グランテセアラブリッジ」を目指す。

 グランテセアラブリッジはエクスフィアで制御された橋であった。テセアラの技術力に驚きつつも、サイバックへの歩みを急ぐロイドたち。


58.学園都市  サイバック

 サイバックへと到着したロイドたちは王立研究院を目指す。


59.約束の首飾り

 王立研究院でコレットの天使への変化は、身につけているクルシスの輝石のせいだということを知る。クルシスの輝石はエクスフィアの上位にあるもので、エクスフィアと同じく無機生命体で作られている。ロイドたちのエクスフィアには要の紋がついているが、コレットのクルシスの輝石には要の紋がついていないため、無機生命体に体を乗っ取られている状態なのだった。事実を知ったロイドはサイバックのバザーに、コレットの要の紋の材料がないか探してみることにする。

 バザーで要の紋の材料を見つけたロイドは研究院にもどって要の紋の作成をすることにする。

 ロイドはコレットの誕生日プレゼントとして作っていた首飾りを要の紋とし、コレットにつけてみる。しかしコレットに変化は見られない。そこでロイドたちは、ダイクに要の紋を調べてもらうことを思いつく。シルヴァラントへもどるため、放置したレアバードを回収しようと、フウジ山岳へもどることにするロイドたち。


60.ハーフエルフ

 フウジ山岳にもどろうとしたロイドたちだが、教皇からの伝令を受けた教皇騎士団によって、軟禁状態にされてしまう。突然の軟禁に驚くロイドたち。ロイドたちは王家への反逆罪の濡れ衣を着せられ、テセアラの神子であるゼロスも同罪として、捕らえられてしまう。
 この時の検査でリフィルとジーニアスがハーフエルフだということが発覚する。それを知って驚くゼロス。テセアラでは罪に問われたハーフエルフは、例外なく死罪が適用されるという。なすすべもないまま、 二人はロイドたちから引き離されてしまう。

 結局リフィルとジーニアスは連行され、ロイドたちは地下研究室に軟禁されてしまう。ロイドたちが連れていかれたのは、ハーフエルフの女性ケイトによるクルシスの輝石研究の研究室だった。テセアラでもハーフエルフは疎まれており、彼女のような研究者は、その能力は高く買われていても、一人前とは扱われず、地下に軟禁された状態のまま、研究活動を続けさせられているのだという。
 ケイトはプレセアを見て驚く。プレセアはケイトのチームが研究していた、クルシスの輝石の実験体だったのだ。彼女は教皇の命令で、クルシスの輝石製作の研究をしていた。
 このケイトの言葉に怒るロイド。ケイトのしていることは、ケイトをハーフエルフとして疎んじている人間と同じだと。
 ロイドの発言に揺れるケイト。彼女自身、この研究に疑問を感じていた。いったい何のためにクルシスの輝石を研究しているのか、ケイトも不安を覚えていたのだ。
 ここにしいなが現れる。サイバックでの異変を知ったしいなは、ロイドたちを助けに地下研究所まで侵入してきたのだった。
 このままではジーニアスとリフィルは処刑されてしまう。ハーフエルフであるにもかかわらず、仲間を救おうとするロイドに、ケイトは心を動かされる。そして研究中の不注意という建前で、ロイドたちを逃がしてくれるのだった。この時ケイトはプレセアのためにも、必ずもどってくるようにと告げる。このままではプレセアはコレットの二の舞だと。ロイドは必ずもどると約束し、ジーニアスとリフィルが連れ去られたメルトキオを目指し、グランテセアラブリッジへ急ぐのであった。


61.怪物出現

 テセアラにもシルヴァラントのような化け物が出現する。いままでテセアラは安定した世界だったために、こんな怪物が現れたことなどなかったのだ。世界の反転が始まったのかと動揺するが、繁栄の印である「救いの塔」は、まだテセアラからも見えている。


62.救出とこれからと

 大陸横断橋へたどり着いたロイドたちは、ジーニアスとリフィルを連行した一行が橋を渡ろうとしているところへ追いついた。しかしロイドたちを足止めするように、跳ね橋が上がっていく。海に転落しそうになったロイドたちを、しいなの呼び出したウンディーネが救い、跳ね橋を渡してくれる。
 ロイドたちはジーニアスとリフィルに追いつくと、彼らを救い出すことに成功した。

 ようやく全員が顔をそろえたところで、ロイドたちは次の行動を考えることにした。橋を封鎖されている以上、プレセアをオゼットに送ることはできない。また教皇にねらわれているので、メルトキオに行くのも危険であった。プレセアを送るにしろ、サイバックにもどるにしろ、ダイクの協力を得るにせよ、やはリレアバードの存在が必要不可欠だった。
 しかしレアバードは、エネルギー不足で空を飛ぶことすらままならない。そこでリフィルが提案する。雷の精霊ヴォルトの力を借りようと。そのためにまずレアバードを回収する必要がある。ゼロスがレアバード回収の方法にはあてがあるといい、レアバード回収を急ぐように提案した。乗り気でないしいなをよそに、レアバードの回収のため、墜落時にレアバードを放置したフウジ山岳へ向かう。


63.おかえり

 フウジ山岳の墜落地点にたどり着いた一行は、罠をはり、待ちかまえていたレネゲードに捕まってしまう。
 そこへさらにディザイアン五聖刃プロネーマが現れる。彼女はユグドラシルの命を受けて、コレットの行方を追っていたのだった。何故か顔見知りらしいプロネーマとユアンは、互いにプロネーマがコレット、ユアンがロイドをそれぞれ引き取ることで合意する。コレットを連れ去ろうとするプロネーマ。 彼女はコレットの胸に、クルシスの輝石を操作する要の紋を発見すると、それをはぎ取ろうとする。その時、コレットが意識を取りもどした。ロイドの作ってくれたプレゼントを失いたくないという思いが、不完全な要の紋に力を与えたのだ。コレットは五感を取りもどすと、プロネーマから離れる。そして彼女らしいいつものドジで、ロイドたちを捕らえていた罠も壊してしまう。ロイドたちはプロネーマと対決し、これを退けた。続いてユアンに向き直るが、ここにクラトスが降臨し、二人の勝負を止めてしまう。クラトスはユグドラシルがユアンたちを呼んでいると告げると、傷ついたプロネーマを伴って、立ち去ってしまうのだった。レネゲードとクルシスは仲間だったのかと、ロイドたちは困惑する。

 結局レアバードはレネゲードに奪われてしまった。コレットの要の紋は順調に作動しているものの、移動手段を失うロイドたち。プレセアを送り届けるためにも、彼女に施された実験の内容を知るためにも、橋を渡りたいロイドたちは、しいなのすすめでメルトキオの精霊研究所へ協力を求めることにする。ロイドたちはメルトキオに向かうことした。


64.襲撃者

 メルトキオは封鎖されていた。ゼロスを含めたロイドたち一行は、手配書によってお尋ね者扱いされていたのだ。ゼロスの案内で、地下水道からメルトキオ市街に侵入を試みるロイドたち。

 しかしその出口で、教皇が放った囚人兵に行く手を塞がれる。その内の一人の寡黙な囚人は、プレセアを見て驚き、何故か退いてゆく。

 メルトキオ市街に潜入したロイドたちは、しいなの言葉に従い、 精霊研究所を目指す。


65.エレメンタルカーゴ

 精霊研究所でロイドたちは、しいなの仲間であるミズホの里の密偵くちなわに出会った。

 精霊研究所の研究員は、ロイドたちにエレメンタルカーゴと呼ばれる乗り物を、ウンディーネの力で海上移動できるようにすることを提案する。ロイドたちは彼らの言葉に従い、エレメンタルカーゴで海をわたることにする。 準備に少し時間がかかるとのことで、ひとまずゼロスの屋敷で一晩過ごすことにする。

 翌日、ロイドたちは研究員からウィングパックをもらい、エレメンタルカーゴをもってグランテセアラブリッジで待っているくちなわの元へ向かう。


66.船出

 ロイドたちは橋の横にたどり着く。コレットは正気に返って初めてみる橋に、表情を曇らせた。ロイドたちはエレメンタルカーゴにウンディーネの力で航行能力を与え、再びケイトに会うためにサイバックへ向けて出航する。


67.クラトスの警告

 サイバックにたどり着いたロイドたちは、そこでクラトスに再会する。斬りかかろうとするロイドを軽くあしらったクラトスは、戦おうとはせず、今すぐコレットの要の紋を取り外すように告げて立ち去ってしまう。クラトスの行動に不信感を抱きつつも、とにかくケイトのところへ急ぐロイドたち。


68.実験体  プレセア

 ロイドたちは再びケイトの待つサイバックの研究院地下を訪れた。ケイトはロイドたちの無事を喜び、プレセアについて語り出す。 彼女はエクスフィアをクルシスの輝石に進化させる研究の実験体として、利用されているという。プレセアの要の紋には体組織を少しずつ結晶に移すような仕掛けが施されているらしい。このためプレセアはこのまま放っておくと、意識を失い死んでしまうというのだ。これを治すには、彼女の要の紋を作ったこの世界のドワーフ、アルテスタをたよるしかないという。アルテスタは迷いの森といわれる「ガオラキアの森」を抜けた先に住んでいるらしい。ロイドたちはアルテスタに会うため、サイバックの北東部に広がるガオラキアの森を通り抜けることにする。


69.死の森  ガオラキア

 ガオラキアの森にたどり着いたロイドたちを待っていたのは、教皇の刺客だった。なんとか刺客を退け、ガオラキアの森を進んでいくロイドたち。

 もうすぐ森を抜けるというところだったが、ロイドたちが向かっていた先、アルテスタの住まいの方角から、次の追っ手が近づいているのを知る。更にメルトキオの地下水道で出会った謎の囚人が、再びロイドたちの前に現れる。この男はプレセアに話があるということだった。 しかしエクスフィアに浸食されているプレセアは無言だった。プレセアのエクスフィアに気付き、手を伸ばす謎の男。 しかしプレセアはそれを拒んで暴れ出し、そのままこの男と戦いになってしまう。
 なんとか勝利したロイドたちだったが、このままではサイバック側から来る追っ手と挟み撃ちにされてしまう。しいなは自分の故郷「神秘の里 ミズホ」に逃げ込むことを提案する。神秘の里 ミズホはガオラキアの森を南に抜け、そこから西に向かったところにある。ロイドたちは囚人の男から詳しい事情を聞くため、彼を捕らえたまま、急いで神秘の里ミズホへ向かうことにする。


70.決意

 神秘の里 ミズホに到着したロイドたち。しいなは
副頭領に事情を説明するため、先に里へと入っていく。ロイドたちも頭領の家に向かう。

 ミズホの頭領イガグリは、もう長い間眠りについたまま、目を覚まさないという。頭領に代わって里を導いている副頭領タイガが、ロイドたちにたずねる。ロイドたちは、これから何をするつもりなのかと。これにロイドは改めて自分の状況を考えた。そして、搾取されあうニつの世界の関係を変えたいと口にする。二つの世界が共に繁栄していく方法が、どこかにあるはずだと。
 タイガはそれを、まるで古代大戦の英雄ミトスのようだと笑った。ミトスは対立する二つの国が、共に平和共存していく術があると信じて、古代大戦を終結させた。タイガはそれを引き合いに出し、ロイドにおまえはミトスのようになれるのかと尋ねかける。その問いにロイドはこう答えた。
「オレはミトスじゃない。オレはオレのやリ方で、仲間といっしょに二つの世界を救いたいんだ」
 タイガはその言葉に納得したのか、ロイドに協力を約束する。二つの世界の存在を知って、相手世界の滅亡を望んだ王家と組むより、ロイドと組むと宣言して。
 ミズホは、レアバードの探索を引き受けてくれる。幸いしいながレアバードに式神を取り付けていた。これをたどれば、レアバードの発見は容易だという。

 ガオラキアの森で捕らえた謎の男は、リーガルと名乗った。ゼロスは、プレセアが話のできる状態になるまでリーガルも危害は加えないだろうと推測し、彼を今後の旅に同行させてはどうかと提案する。ロイドもこれに同意し、リーガルをともなってアルテスタの住みかを目指すことにする。アルテスタは、オゼットを経由した先に住んでいるという。


71.失われしもの

 オゼットにたどり着いたロイドたち。村に到着するとプレセアは一人、村の中へと消えていく。プレセアを追って、ロイドたちもオゼットへと入ることにする。

 プレセアの家の前では、 プレセアに仕事を頼もうと待ちかまえていた客がいた。オゼット周辺でとれる神木は、彼女でなければ伐採できない場所にあるのだという。仕事を依頼するとこの客はすぐに立ち去り、プレセアもロイドたちを無視するように家の中へと入っていく。

 彼女を追って家に入ったロイドたちは驚く。プレセアは父がすでに亡くなっていることにも気付かず、暮らしていたのである。プレセアを促しても、仕事があるからといってついてくる様子もない。仕方なくロイドたちは、プレセアをここに残していくことにする。


72.アルテスタとタバサ

 ロイドたちはアルテスタの住みかを目指し、オゼットの南に向かう。

 ロイドたちは、アルテスタの住みかにたどり着いた。しかしこのドワーフ・アルテスタは、ロイドたちがプレセアについて尋ねると、途端に態度をかたくし、ロイドたちを追い返してしまう。アルテスタを怒鳴りつけるロイド。どうしてプレセアにこんなひどいことをするのか、と。代わりに対応してくれたのが、タバサだった。彼女はロイドたちにせがまれると、プレセアの要の紋は抑制鉱石とは正反対の作用をする鉱石で作られていることを教えてくれる。抑制鉱石で要の紋を作り直せば、プレセアは十分助かる可能性があるのだった。

 リーガルによると、抑制鉱石は南の大陸の鉱山地帯で採掘できるという。リーガルの知るという「トイズバレー鉱山」に向かうため、南の大陸の中央部の鉱山地帯を目指すロイドたち。


73.抑制鉱石を求めて

 ロイドたちはトイズバレー鉱山へたどり着いた。この鉱山は封鎖されているということだったが、何者かが侵入を試みたようであった。ロイドたちは暴走したガードシステムを退け、内部に侵入する。

 最深部にわずかに残った抑制鉱石を入手したロイドたち。しかしロイドでは完全な要の紋を作るのは難しい。とりあえず間に合わせの物を作ると、これを手にプレセアのいるオゼットに引き返していく。


74.背負った罪

 出口側付近で先に侵入していたと思われる男と遭遇する。この男ヴァーリは、鉱山に残るエクスフィアをねらってここに侵入してきたようだった。どうやらヴァーリとリーガルは何か因縁があるようだった。ヴァーリが去ったあと、ロイドはリーガルに事情を聞いてみるが、リーガルは時が来れば語る、と言い、口を閉ざす。仕方なくロイドたちはオゼットへもどることにする。


75.コレット誘拐

 オゼットにもどってきたロイドたちを教皇騎士団が待ちかまえていた。彼らはロイドたちに戦いを挑んでくる。何とか退けるものの、直後コレットが突然痛みを訴えて倒れてしまうのだった。そこにプレセアを連れてロディルが現れる。ロディルはほとんど正気を失いかけているプレセアを使って、コレットを連れ去ろうとする。しいなとコリンの力で、何とかプレセアだけは奪還することができたが、ロディルは空を飛ぶ怪物でコレットを連れ去り、消えていってしまう。


76.無くした時間

 ロイドはプレセアの要の紋を交換する。これで正気に返ったプレセアは、すでに父親が亡くなっていることに気付き、ひどく悲しむのだった。父親を埋葬し、落ち着きを取りもどしたプレセアは、どうしてエクスフィアをつけたのか語りだした。病気で倒れた父親の代わりに働こうとしたプレセアに、ヴァーリがエクスフィアをつけさせたのだという。その卑劣な行為に静かに怒りを燃やすリーガル。彼はこのまま旅に同行させるよう懇願する。そしてプレセアもまた、自分を陥れ、父親を死なせる原因になったロディルを追いかけるためにも、そして何より自分のために連れさらわれてしまったコレットを取りもどすためにも、このまま共に旅を続けさせて欲しいと申し出る。ロイドは改めて二人を仲間として迎え入れるのだった。
 リーガルはプレセアに姉がいなかったかと尋ねる。ようやくたずねることができた問いだったが、プレセアは首を横に振るのだった。
 コレットを奪ったロディルを追おうとしたロイドたちの前に、クラトスがあらわれる。クラトスはコレットが今のままでは使い物にならないと言う。そしてロイドたちにレアバードの所在をミズホの民がつかんだことを伝え、剣を交えることもないまま立ち去る。ロイドはクラトスの不可解な行動にとまどいながらも、クラトスの言うとおり、レアバードの情報を求めてミズホの里にもどることにする。


77.心の傷

 ロイドたちは空に消えたロディルを追うためにも、レネゲードに奪い取られたレアバードを取り返すべく、情報を求めてミズホへとって返した。ミズホではもう少しで追跡が終了すると言われ、その前に雷の精霊ヴォルトの力を借りるように進言される。それに対して激しく抵抗するしいな。

 しいなは幼い頃、精霊契約の実験でヴォルトとの契約に失敗して、ミズホの仲間を大勢事故に巻き込んで殺してしまった経験があった。そのため、精霊、ことにヴォルトとの契約はトラウマになっていたのだ。しかしロイドたちに励まされて、コレットを助けるために、しいなはヴォルトとの契約を決心する。

 ロイドたちは雷の精霊ヴォルトを求めて、オゼットの北に位置する、雷の神殿のある孤島を目指す。


78.雷の精霊  ヴォルト

 雷の神殿にたどり着いたロイドたち。ヴォルトを目覚めさせ、契約するため、奥へと進んでいく。

 雷の神殿の最深部にたどり着いたロイドたちは、しいなに契約の作業を任せる。ヴォルトもやはりミトスと契約を結んでいた。しいなはミトスとの契約を破棄させ、新しく「マナを搾取しあう二つの世界の関係を修復して、救いたい」という契約を結ぼうとする。しかしかつての失敗がオーバーラップし、しいなは再び契約に失敗しそうになる。再び暴走しかけるヴォルト。その時、しいなの最初の精霊である人工精霊コリンが、しいなをかばうように出現し、ヴォルトの攻撃からロイドたちを救った。衝撃を受けるしいな。しいなはコリンの犠牲によって、自分の中の恐怖を克服し、ヴォルトと契約することに成功する。
 この時ウンディーネが現れ、二つの世界に起き始めた変化について、ヴォルトと共に語りだした。この世界の封印を共に守る二つの精霊が、同時に目覚めたのは異例のことだと。このため、二つの世界をつなぐマナの流れは分断されたというのである。全ての封印の精霊を同時に目覚めさせることができれば、二つの世界で搾取しあうマナの流れは、完全にとまるという。
 ようやくロイドたちに目的が見えてきた。二つの世界の精霊を目覚めさせるために、契約をするという目的が。

 出口にさしかかったときに、ミズホの民の1人、おろちが、レアバードの所在を突き止めたことを伝えに来てくれる。レアバードは、北東部に位置する極寒の大陸のフィヨルド地帯のどこかに存在するレネゲードの拠点にあるらしい。ロイドたちはレネゲードの拠点を目指して、北東のフィヨルド地帯にむかった。


79.レアバード

 ついにレネゲードの拠点テセアラベースを発見したロイドたち。レアバードを入手すべく、侵入していく。

 格納庫までたどり着いたロイドたちだが、レアバード入手直前でレネゲードのユアン、ボータたちに包囲されてしまう。戦いつつ、レアバード奪還の機会を探るロイドたち。
 この時突然大きな地震が起きる。驚くユアンたちの隙をついて、ロイドたちはレアバードを奪い逃走した。


80.罪深い神子

 ロイドたちは東の上空へ消えたロディルの怪物を発見すべく、テセアラ東部の上空をレアバードで捜索する。

 ついにロディルの怪物を発見するロイドたち。コレット奪還のために怪物に挑むが、ロディルの罠にはまり窮地に立たされる。プレセアが我が身をかけてコレットを救い出したことにより、罠が解除され、危機を脱したロイドたちは、崩れゆく怪物の巣から脱出する。
 コレットを助け出したロイドたちは、ウンディーネとヴォルトが言っていた世界の楔を抜き、シルヴァラントとテセアラ、二つの世界を切り離すために、それぞれの世界にいる精霊と契約すべく、世界を旅することにする。


81.クレイアイドル

 メルトキオの北部にある地の神殿を訪れたロイドたち。しかし不思議な生物クレイアイドルに道を阻まれ、美味い石を探しにいったという兄弟を連れてくるまで通さない、と言われてしまう。その兄弟はトイズバレ一鉱山など、鉱石が採れるところに行っているようだった。

 トイズバレー鉱山で会ったクレイアイドルは、石ではなくお酒を探しているようだった。このクレイアイドルも酒を手に入れれば住みかへと帰ると信じ、ロイドたちは「パルマコスタワイン」か神秘の里 ミズホの「大吟醸 和誉」雪の都 フラノールの「フラノールバーボン」のどれかを渡してみることにする。

 トイズバレーにいたクレイアイドルを、住みかである地の神殿に帰したロイドたちは、地の神殿の内部に進むことができた。


82.クレイアイドルの要求

 クレイアイドルが道をあけてくれたことにより、ロイドたちは地の神殿の内部へと向かうことができた。最深部にいるノームを目指し、先へと進むロイドたち。

 地の神殿のさらに奥に進んだロイドたちだったが、再びクレイアイドルに道をふさがれてしまった。辛いものが食べたいというクレイアイドルの要求に、応えられる料理を探してくる必要がある。


83.地の精霊  ノーム

 クレイアイドルに辛い料理、カレーを食べさせ、道
をあけてもらったロイドたちは、ノームに会うため奥へと進んでいく。

 更に奥にいたクレイアイドルに協力してもらい、最深部への道をつくることになるロイドたち。

 ようやく最深部にたどり着いたロイドたち。そこにいたノームに力を示し、契約に成功する。


84.氷の精霊  セルシウス

 フラノールの南に、氷の神殿を発見したロイドたち。氷の精霊セルシウスと契約するために最深部を目指す。

 最深部に行くためには神殿内の湖を凍らせる必要がある。ソーサラーリングでは凍らせることのできないこの湖を凍らせる方法を探すことにするロイドたち。

 何でも凍らせる事ができるという氷の花「セルシウスの涙」をペンギニストミトンを使って手に入れたロイドたちは、湖を凍らせ、最深部に進むことができた。そこでセルシウスにカを示し、契約に成功する。


85.裁きの閃光

 オゼットの側を通りかかったロイドたち。その時、突然雷がオゼットを襲う。何が起こったかわからないロイドたち。急いでオゼットへと向かう。


86.ミトスとの出会い

 ロイドたちがオゼットにたどり着くと、オゼットは破壊されつくしていた。村人は皆、傷つき倒れ、そして村のほとんどの人間が死滅している状態だった。

 ロイドは生き残った子供を助け出した。少年の名はかつての勇者と同じミトスといった。ハーフエルフとして迫害され続けながらも、身寄りがなく、この村にひっそりと暮らしていたという。ロイドはミトスから、村はクルシスの天使に破壊されたことを聞かされる。
 ここに遅れてアルテスタもやってきた。アルテスタは、無惨な姿になった村に、がっくりと肩を落とす。何か事情を知っていそうなアルテスタだったが、話を聞こうとすると慌てて立ち去ってしまった。
 アルテスタに事情を聞くために、ロイドたちは助けた少年ミトスをともなって、アルテスタの家に向かう。


87.許されぬ罪

 アルテスタの家に到着したロイドたちは、アルテスタに事情を聞いてみる。落ち着いたアルテスタは少しずつ話をしだした。
 彼はクルシスの一員だった。戦いのためにクルシスの輝石やエクスフィアを加工する職人だったのである。しかしそれによって苦しむ人々を見かねて、アルテスタはクルシスを抜け出し、オゼットに身を隠していた。しかしそこをロディルに見つかり、実験を命ぜられたという。断れば自分の命がなかったアルテスタは、プレセアを犠牲にしてしまったのだ。 クルシスへの反逆を企てているというロディルに荷担したために、アルテスタを助けたオゼットにも、ユグドラシルの制裁が加えられたのだろう、とアルテスタは語った。アルテスタは謝罪し、 家の中へと入っていった。更に情報を必要とするロイドたちは、アルテスタにもっとくわしい話を聞くことにする。

 アルテスタからは多くの情報を得ることができた。クルシスがハーフエルフで構成された組織であること。そのクルシスがマーテルを復活させるため、マナの神子を器としようとしていること。ディザイアンが神子をねらうのはクルシスの輝石を、装備者の苦しみや悲しみ、闘争本能により目覚めさせるためで、命を奪うようなことはしないということ。ロディルがシルヴァラント第四の牧場で、クルシスの輝石の研究と魔導砲という武器の研究をしていること。そして世界は二極でつながっており、その中心に大いなる実りが護られていること…。

 多くの情報を一度に聞いて混乱気味だったロイドたちは、アルテスタのすすめもあって、ここで一泊していくことにする。ジーニアスは初めてできたハーフエルフの友達が嬉しくて、ミトスに親近感を覚えるようになる。

 しかし翌日になるとリフィルが書き置きを残して、姿を消していた。タバサによれば、リフィルは明け方前に、レアバードでアルタミラの方へ向かったという。リフィルのことが心配でいっしょに行きたい、というミトスも連れていくことにし、ロイドたちはアルテスタの家から南東の方角にある「海の楽園  アルタミラ」に向かうことにする。


88.海の楽園  アルタミラ

 アルタミラの街は一大リゾート都市だった。しかしリーガルは街の入り口で離脱してしまう。どうやら街の中心部にはどうしても行きたくないようだった。仕方なくロイドたちは、リーガルを残して街の中に入ることにした。


89.とある事件

 アルタミラのホテルの側にひっそりとある慰霊碑を見つけるロイド。そこに花を手向けていた老人が、プレセアを見つけて驚く。何でも彼は、プレセアによく似た少女アリシアを知っているのだという。プレセアが老人にアリシアのことを訊ねた。アリシアは彼女の姉妹なのだという。しかし老人はアリシアが亡くなったと告げた。そしてこの街を運営しているレザレノ・カンパニーにアリシアの墓があるので、訪れてやって欲しいというと、老人は、レザレノ社員証を譲ってくれた。ロイドたちはレザレノ・カンパニーのアリシアの墓に行くことにする。

 レザレノ・カンパニーにあるアリシアの墓を訪れたロイドたち。墓石にエクスフィアが埋め込まれており、そこから声が聞こえてきた。声は、プレセアを「お姉ちゃん」と呼び、彼女を殺した主人、ブライアンを探し出して欲しいと告げる。プレセアによると、彼女の妹アリシアは、幼い頃、 メルトキオの貴族の家に奉公に出されたのだという。 ロイドたちはリフィルを見つけだしてから、必ずプレセアの妹の仇を捜し出すと約束する。その一方で、墓石のエクスフィアを見つめていたミトスは、何故か不安そうな顔になっていた。


90.異界の扉

 明確な情報を得られぬままのロイドたち。レザレノ・カンパニーから立ち去ろうとするが、出口で異界の扉についての噂を耳にする。この辺りには昔から、「頭上に輝く月シルヴァラントへ続く異界の扉がある」と伝えられていた。ロイドたちはリーガルと合流すると、そこにリフィルがいると当たりをつけて、異界の扉があるという、東の孤島を捜すことにする。

 異界の扉を見つけ出したロイドたち。 満月の夜、ほんのわずかな時にだけ開くという異界の扉では、リフィルが一人立ちつくしていた。ロイドが事情を尋ねると、この場所はリフィルとジーニアスが、幼い頃母親に捨てられた場所なのだという。驚くジーニアス。二人はテセアラの人間だったのだ。リフィルの知識の大半は、テセアラで得た物だった。ここで捨てられ、そしてシルヴァラントに流されたのだという。リフィルはずっとこの風景を探していた。シルヴァラントで見つからなかったそれを、リフィルはロディルに連れ去られたコレットを探していたときに、偶然空から目にした。それがこの場所だという。そしてその記憶を頼りに、ここヘやってきたのだった。ここにロイドたちの後をつけていたくちなわが現れた。彼は教皇の刺客とともに、ロイドたちを殺害しようとする。驚くしいな。くちなわは、しいながヴォルトとの契約に失敗したとき、彼の両親を巻き込んで死なせたことを、ずっと恨み続けていた。刺客と戦うロイドたち。しかし数が多くて話にならなかった。そこでしいなは、殺すなら自分だけにしてくれと懇願する。しかしゼロスがそれに反発し、ロイドたち全員を開きかけた異界の扉に導いた。ロイドたちはシルヴァラントに流されて危機を脱する。  
 シルヴァラントにもどってきたロイドたちは、ミトスを預けるため、ロディルなどディザイアンの状況を確認するためにも、一旦パルマコスタに向かうことにする。


91.暗躍

 ミトスを預けるため、パルマコスタのニールを訪ねたロイドたち。そこでニールからディザイアンが、一度滅ぼしたはずのパルマコスタ牧場に集まっていることを聞かされる。ロイドたちはそれが真実かを調べに、パルマコスタ牧場に向かう。去り際にミトスは、危険になったら使って欲しいと、姉の形見の笛を託してくれる。

 パルマコスタ牧場の様子をうかがいに行くと、そこにいたのはディザイアンではなくレネゲードだった。そこでレネゲードのユアンから、共闘の話を持ちかけられる。かつて世界は一つだった。そして世界の中心で大樹カーラーンが膨大なマナを生み出していたのだという。しかし大樹は枯れ、その種子を残すのみとなった。ところが種子はマーテルと融合している。ユグドラシルはマーテルを生き返らせるために、マーテルにデリス・カーラーンのマナを送り込んでいるが、マーテルが復活すると、大樹の種子もマーテルに吸収されて消えてしまうという。そこでレネゲードたちは、マーテル復活を阻止して、大樹カーラーンを復活させようとしているのだった。今まで大樹の種子である「大いなる実り」は、精霊たちが守護していたために、こちらからマナを送り込むことができなかった。 しかしロイドたちが二つの世界の精霊を目覚めさせてしまったために、精霊の守護が消えて、マナを送り込めるようになったのだという。そこでレネゲードたちは、ロイドたちと手を組み、ロイドたちに精霊を解放してもらい、自分たちは自らの技術で、ディザイアンの牧場にある魔導炉を利用して、大いなる実りにマナを送り込もうと考えたのだった。

 考えた末、ロイドたちはレネゲードと手を結ぶことにした。精霊を解放できるのはロイドたちだけ。マナの流れを操れるのはレネゲードだけ。目指すのは共に、大樹の再生。互いの利害と目的は一致していた。
 レネゲードはロディルの牧場にある魔導炉に用があるという。ロイドたちもロディルの牧場を目指していたため、一行はレネゲードのボータの導きで、牧場に潜入することにした。


92.ロディル

 ボータの案内でロディルの支配する絶海牧場へたどり着いたロイドたち。ボータはロイドたちに、大いなる実りを目覚めさせるためには魔導炉が必要なため、牧場の爆破を禁じてから、魔導炉へ向かっていった。
 牧場内でボータと別れた一行は、魔導砲を無効化させ、ロディルを倒すために、牧場の深部へと向かう。

 ロイドたちの侵入に気付いたロディルは、ロイドたちの目の前で、牧場内に海水を引き入れ、魔導砲への道をふさぐと同時に、培養体たちを殺してしまう。呆然とするロイドたち。ロディルは言う。「家畜の命など知ったことか。魔導砲は完成した。クルシスの輝石に頼らずとも、あの悪魔の砲台さえあれば、ユグドラシルもクルシスも、おそるるにたらん。あの目障りな救いの塔も、魔導砲で崩れ落ちるだろう」と。
 ロディルはクルシスすらも裏切り、自らがディザイアンを率いて、地上の覇者になろうとしていた。ロイドたちは何とかロディルを退ける。しかしロディルはロイドたちを道連れにするため、牧場の自爆装置を入れていた。機械はリフィル一人では扱いきれない。そこにボータたちレネゲードが現れる。彼らはロイドを密閉型ドームになっている中庭へ逃がすと、自らが管制室に残って自爆プログラムの解除に入った。ところが管制室にも海水が流れ込んでくる。このままではボータたちが危ないと、管制室と中庭とを繋ぐロックを解除しようとするロイドたち。しかし扉はボータたちによって硬く閉められていた。この扉が開いては、ロイドたちまでおぼれ死んでしまう。そうなっては大樹は再生されない。それを回避するため、ボータたちは自らが犠牲になることを選んだのだった。
 ボータたちが自らを犠牲にしたことで、自爆と海水からの危機は逃れたものの、ロディルが飼育していた怪物たちがロイドを取り囲む。密閉型ドームから逃げる術を失い、戦うロイドたち。だが敵の数は多く、どうにもならなかった。ジーニアスはわずかな望みをかけて、ミトスの笛を吹く。すると絶体絶命の危機に、突然ドームの天井部が破壊され、凄まじい攻撃により怪物たちが次々と倒れていった。見上げるとレアバードに乗ったミトスが、ロイドたちの手助けをしてくれていた。ロイドたちはミトスに助けられ、牧場を脱出する。ミトスはいう。見たこともない金色の鳥が、ミトスを手助けして、密閉型ドームを破壊してくれたのだと。それは光の精霊アスカに違いなかった。何故、契約もしていない精霊が助けてくれたのか、ロイドたちは首を傾げるのだった。ジーニアスもまた、ミトスに助けられたことを喜び、感謝する。しかしミトスは何故か困った顔をしていた。


93.ボータの言葉

 テセアラにもどってミトスをアルテスタに預けるためには、レアバードの空間転移機能を、レネゲードに使えるようにしてもらう必要がある。  絶海牧場で倒れたボータの言葉をユアンに伝えるためにも、ロイドたちはシルヴァラントベースに向かうことにする。


94.二つの世界分離のために

 ユアンにボータの言葉を伝え、レアバードの空間転移機能を使えるようにしてもらったロイドたち。
 まずミトスをアルテスタの家に届けるため、残りの精霊と契約する前に、テセアラのアルテスタの元へ向かうことにする。


95.アリシアの仇

 ミトスをアルテスタに預けたロイドたち。別れ際にミトスがプレセアにかけた「妹の仇がみつかるように」という言葉を聞き、プレセアの妹が殺されたという事情を聞いていなかったリーガルは驚く。
 プレセアの妹、アリシアの命を奪ったのは、その主人であったブライアンと言う人物だと聞いたリーガルは、心当たりがあると言い、自分をアルタミラまで連れていってくれるようにたのむのだった。
 リーガルの言うとおり、アルタミラに向かうロイドたち。


96.罪と罰

 アルタミラにやってきたロイドたち。アリシアの墓があるレザレノ・カンパニーの空中庭園に向かう。

 アルタミラのレザレノ・カンパニーにやってきたロイドたち。そこでは異変が起こっていた。エクスフィアブローカーのヴァーリが襲ってきたというのだ。ロイドたちも奥に向かったヴァーリを追って、屋上の空中庭園へ急ぐ。

 空中庭園ではアリシアのことを話してくれた老人が、ヴァーリに襲われていた。老人を救出するロイドたち。
 ヴァーリを退けると、老人はリーガルを見て「リーガルさま」と叫びだす。 驚くロイドたち。この老人ジョルジュはブライアン家の元執事であった。リーガルは自分がブライアン家の当主であることを告白する。アリシアの墓前にリーガルが立つと、アリシアの意識を宿したエクスフィアが弱々しく語り出す。
「意識がとぎれてしまう前に、会えて良かった」と。

 アリシアは、リーガルの家に使用人としてやってきた。やがて二人は恋人同士になったが、ジョルジュはこれをよく思わず暇を与えると、兼ねてからアリシアを預かりたがっていたブローカーのヴァーリの元へ働きにいかせた。それでもリーガルがアリシアを取りもどしに向かったところ、彼女はエクスフィアとの融和率が高いと判断され、プレセアと同様のクルシスの輝石を体内で生成する実験体として使われていた。しかもその実験は失敗に終わり、アリシアはマーブルと同じように怪物と化してしまっていた。自分を殺してくれと懇願するアリシア。リーガルは躊躇していたが、ついにアリシアを殺してしまった。

 意識だけとなったアリシアは最後にリーガルにありがとうと言い、エクスフィアを破壊するように告げる。これが存在している限り、彼女は未来永劫生き続けなければならないと。ロイドたちはエクスフィアを破壊する。そしてリーガルはプレセアに、アリシアの仇であるヴァーリや、エクスフィアで命をもてあそぶクルシスを倒すまでは、同行させて欲しいと願う。プレセアはただ頷くだけだった。またリーガルも、アリシアの遺言に応え、自ら罪人という意識にとらわれず、ロイドたちと共に歩んでいくことを誓う。


97.火の精霊  イフリート

 世界の楔を抜くためには、再び旧トリエット跡を訪れ、火の精霊イフリートとも契約する必要がある。

 再び旧トリエット跡を訪れ、最深部でイフリートに会ったロイドたちはイフリートに力を示し、契約に成功する。


98.風の精霊  シルフ

 世界の楔を抜くためには、バラクラフ王廟にいる風の精霊シルフとも契約する必要がある。

 シルフと契約するためにバラクラフ王廟の最深部にたどり着いたロイドたちは、シルフに力を示し、契約に成功する。


99.闇の精霊  シャドウ

 メルトキオから南、フウジ山岳よりも更に南にある高地に、闇の精霊シャドウがいる闇の神殿を見つけたロイドたち。だが神殿はシャドウの影響か、真っ暗でとても進めそうになかった。しいなの提案でメルトキオの精霊研究所の助けを得るため、メルトキオに向かう。

 ブルーキャンドルの力で神殿を進むことができるようになったロイドたち。闇の精霊シャドウと契約するために最深部を目指す。

 最深部でシャドウに会ったロイドたちは、シャドウに力を示し、契約に成功する。


100.クラトスの言葉

 メルトキオでロイドたちはクラトスに出会う。彼はプレセアが教会に納めていた神木を探しているようだった。クラトスの謎の行動を問いつめるロイドだったが、クラトスはそれについては答えず、かわりに精霊との契約をやめろ、との言葉を残して立ち去ってしまう。


101.ブルーキャンドル

 精霊研究所を訪ねたロイドたち。そこで闇の神殿を進むためには、ブルーキャンドルが必要ということを聞く。だが研究員の1人は、ロイドたちを逃がしたせいでサイバックの研究員ケイトが捕まり、処刑されそうになっていることに怒りを覚えており、ロイドたちに非協力的であった。ロイドたちはケイトが捕まったのは自分たちの責任だとし、ケイト救出をこの研究員に誓う。彼もケイトを救ってくれたら協力することを約束してくれる。

 ケイトを救い出し、彼女と故郷のオゼットで別れたことを聞いた研究員は、ロイドたちに礼の言葉とともにブルーキャンドルを譲ってくれる。これを手に闇の神殿に向かうロイドたち。


102.父と娘

 捕らえられたケイトを救うために、闘技場の戦いに参加してみてはどうかとリーガルが提案する。メルトキオの収容施設は、闘技場と繋がっているということだった。メルトキオの闘技場はもともと罪人と猛獣を戦わせるためのもので、リーガルもまた、罪人として牢に捕らえられていたため、このことを知っていたのだ。ケイトを救うため、ロイドたちは闘技場の戦いに参加を決める。

 闘技場の戦いに参加し、ケイトを救い出したロイドたち。彼女は生まれ故郷のオゼットへ行きたいと呟く。ロイドたちはその言葉通りに、ケイトをオゼットに連れていった。

 崩壊したオゼットで、ケイトは自分が教皇の娘であると告白する。だからこそ父の頼みを断り切れずに、プレセアの実験に協力したりもしたと。実の娘を処刑台に送り込もうとしている教皇に、怒りを覚えるロイドたち。ケイトは助けてくれてありがとうと言い残し、どこかへ立ち去ってしまう。


103.光る鳥

 二つの世界の精霊と契約することになったロイドたち。シルヴァラントで会った動物学者の一家が一度だけ偶然見ることができたという光り輝く鳥アスカを見つけ出し契約する必要がある。

 レアバードで世界を旅できるロイドたちは、歩いてはいけないところにあるというリンカの木を、探し出すことができる。もしリンカの木が枯れていたとしても、地の精霊ノームの力を借り、エクスフィアのかけらとユニコーンの角で強化したリフィルの癒しの術があれば、リンカの木を蘇らせることができる。これで実が奏でる旋律を風の精霊シルフの力を借りて風に乗せればアス力に会うことができる。リンカの実がうまく旋律を奏でてくれるかわからないが、アスカに会う方法が見えてきたロイドたち。エクスフィアのかけらについては、ダイクかアルテスタに話してみるということになった。リンカの木を蘇らせるための条件を満たすため、ロイドは世界を巡る。

 旋律を奏でるために蘇ったリンカの木の実を使って笛を作るということになった。これでアスカに会うための方法はすべて解明した。


104.笛の音

 ロイドたちはレアバードでしかいけない高地に、リンカの木を発見する。だがリンカの木は、枯れてしまっていた。

 諸方を旅し、ロイドたちはついに、アスカと会うための条件を全て満たすことができた。

 リンカの木を蘇らせ、アスカを呼び出すことに成功したロイドたち。アスカはルナといっしょでなければ契約をしたくないという。 ルナとアスカ同時に力を試されることになってしまったが、ロイドたちはそれでも契約の約束をアスカとかわすことができた。2人の精霊から力を試されるため、ルナとアスカとの契約は、他の楔の役割を担う精霊と全て契約し、準備が整ったあとで、ルナの待つマナの守護塔に赴いて行うことになった。


105.楔

 世界を救済するためには、世界の各地に眠る精霊と契約を交わし、マナの楔を抜き放つ必要がある。ロイドたちは、まだ契約をしていない精霊を求め、二つの世界を股にかけ、旅をすることとなる。

 シルヴァラントとテセアラの相対する精霊たちと、次々契約していくロイドたち。楔が抜けるたび、その証である地震が起きていく。世界を救う可能性を信じて、ロイドたちは封印の精霊全てとの契約を目指す。

 更に相対する精霊と契約し、残す楔はあと一つとなった。切り離された後の世界に一抹の不安を覚えながらも、光の精霊以外との契約を終えたロイドたちは、残る最後の楔を抜き放つため、シルヴァラントのマナの守護塔へ向かう。


106.救済の時?

 ロイドたちは最後の楔を抜き放つため、ルナの待つマナの守護塔へと向かう。

 ロイドたちはいよいよ最後の精霊を目覚めさせることになった。 しかし光の封印の前では、クラトスがロイドたちを止めにかかる。そこにユアンが現れて、クラトスの相手を引き受けてくれた。ユアンの助けを受けて、契約を交わすロイドたち。しかし契約が成立したその瞬間、大地が激しく揺れだした。

 同時にテセアラでも大規模な地震が発生する。この時アルテスタの家にいるミトスとタバサに事故が起こる。地震によって岩が崩落し、タバサがそれに巻き込まれそうになったところを、ミトスが身を挺して救ったのだった。 このためミトスは手ひどい怪我を負ってしまう。

 一方ロイドたちは動揺していた。封印の場所に巨大な木の根が張り、大地を引き裂こうとしていたからだ。そして救いの塔から分離するように、巨大な樹が現れる。その樹には、まるで幹にくるまれるように、どこかで見覚えのある美しい女性が、苦悶の表情で取り込まれていた。 そして樹が出現した瞬間に、救いの塔は消え失せてしまっていた。

「マーテル!」ユアンが叫ぶ。ロイドたちはぼう然と、そのあまりに巨大すぎる樹を見つめるしかなかった。樹は勢いよく根を張り、シルヴァラントの大地を引き裂いていく。「間に合わなかったか」クラトスは、苦渋の表情で樹を見上げた。レネゲードも、むろんロイドたちもこうなるとは知らなかった。 クルシスですら、この結果を導き出してはいなかったという。大いなる実りが安定を失い、暴走したのだと、クラトスが説明する。大いなる実りは、人為的に分けられた二つの世界の狭間で、常に不安定な状態だった。 精霊たちは、それを封印する役目もになっていた。 しかしロイドたちが精霊と契約したことで、大いなる実りは精霊の守護を失ってしまったのだ。世界が一つでありさえすれば、同時に目覚めた精霊の力と、魔導炉からのマナの力とが流れ込むことによって、大いなる実りは正しく目覚めるはずだった。しかし二つに分けられた世界のままでは、片方の世界に属する精霊のカだけが影響してしまう。しかしユアンはその事実を知らず、大樹復活の好機として、守護を失った大いなる実りにマナを
照射した。このため大いなる実りは暴走してしまったのだ。現在はコレットがシルヴァラントの封印を解いている。このため種子の暴走は、シルヴァラントの精霊の力だけを受け、シルヴァラント側だけに傾いていた。クラトスが言う。「おまえは手順をまちがえた。まず世界を一つに統合しなければならなかったのだ」と。このままでは大いなる実りによって、シルヴァラントは消滅する。シルヴァラントが消滅すれば、かつて同じ世界だったテセアラも、やがて崩壊する。

 この時ロイドが気付く。シルヴァラントの精霊の力で大樹が暴走しているのなら、テセアラの精霊をぶつければ、大いなる実りは沈静化するのではないか。検証している暇はなかった。ロイドたちは一時的にクラトスと休戦し、魔導砲を使用することにした。本来救いの塔を攻撃するためにレネゲードがロディルを利用して用意させていたこの砲台に、テセアラの精霊たちの力を集結・増幅させ、大いなる実りに放つのだ。同時にシルヴァラント側の精霊の力を増幅してしまっているマナの照射を絶ってしまえば、二つの世界の精霊の力がバランスを取りもどし、大いなる実りは再び沈静化するはずであった。

 ロイドたちは、大いなる実りにマナを送っている牧場の魔導炉を停止させることにする。すでに壊滅している牧場の動力炉は、たやすく停止させることができた。しかし唯一稼働中のイセリア魔導炉は、レネゲードの工作員がディザイアンに見つかり抹殺されてしまった。もう時間はない。ロイドたちは魔導砲発射に必要なしいなを残し、魔導炉停止のためイセリアの牧場へ向かった。


107.最後の牧場

 ロイドたちは、クラトスと共にイセリアの牧場へ潜入する。このときロイドはこのイセリア牧場に、パルマコスタのショコラが囚われていたことを思い出した。時間を短縮するため、ロイドたちはショコラを含めた培養体の救出班と、魔導炉の停止班とに分かれて行動することにした。

 培養体の収容施設では、ロイドたちが潜入したことにより暴動が起こっていた。逃げだそうとしていた培養体の中にショコラを発見するロイドたち。ロイドたちはショコラを助けようとしたが、またしてもショコラがそれを拒む。しかしロイドは、自分ではなく神子に助けられたと思えと告げて、ショコラを培養体救出班の仲間に託す。そしてロイドは魔導炉停止班の仲間と共に、最深部の魔導炉へ向かった。

 しかし動力炉にはフォシテスが先回りしていた。フォシテスはユグドラシルの命令により、大いなる実りの暴走を放置するという。これを力ずくで倒してしまえば、マーテルをも消滅させてしまいかねないと。放っておけば世界が崩壊すると反論するロイドを、フォシテスがせせら笑う。崩壊したところでどうということはないと。クルシスには「デリス・カーラーン」という拠点があるのだから。

 ロイドはフォシテスと戦い、これを撃破する。そして稼働していた魔導炉を停止させ、別行動をしていた仲間たちと合流すべく、入り口へともどっていった。


108.故郷

 ロイドたちは傷ついたコレットを助けるためにイセリアを訪れた。イセリアは、もうロイドを追放するとは言わなかった。それどころではなかったし、数少なくなった生き残りを救ったのは、ロイドとコレットだったのだから。

 コレットの家で彼女を休ませたロイドたちは、ファイドラから救いの塔が消えたため、おそらく世界中がコレットの失敗を悟り、神子の責任を追及するだろうといわれてしまう。ロイドたちはコレットとクラトスを残し、村の様子を見に行くことにする。

 村では村長が神子の失敗を糾弾し、それをロイドたちのせいだと言い放っていた。横暴な発言はイセリア牧場から逃げ出してきたショコラたち培養体にまで及ぶ。このときショコラが村長を一喝したことから、村中が村長の横暴を非難し、リフィルの教え子たちも、ハーフエルフと知りながらリフィルやジーニアスをかばってくれる。リフィルは感極まり、その場を立ち去ってしまった。

 ロイドたちはようやくイセリアのみんな、そしてショコラと和解することができた。ロイドたちはリフィルを迎えに、彼女の自宅の方へ向かった。

 ロイドたちは自宅の前にいたリフィルと合流した。ロイドたちは改めてリフィルと共に村を回ろうと、村の入り口付近へ向かった。


109.ダイクをたよって

 村の入り口ではクラトスがコレットを伴って待っていた。コレットの病の原因を知るため、エクスフィアにくわしいであろうダイクを訊ねるよう、ファイドラから依頼されたのだという。ロイドはクラトスが敵でありながらこちらに敵意を見せないことに首を傾げながら、共にダイクの家へ向かうことにした。

 ダイクはコレットが結晶に体を乗っ取られているのではないかと説明した。しかしダイクはクルシスの輝石についてはくわしくないため、それがどうしてなのかわからないという。するとクラトスがロイドにコレットの病について、ある示唆をして再びクルシスへともどっていってしまう。クラトスはこう言い残した。コレットの病を治したければ、古代カーラーン大戦について調べろ。そしてユウマシ湖で聞いたユニコーンの言葉を思い出せ、と。


110.これから?

 ロイドは仲間たちと話し、彼らの考えや今の率直な気持ちを聞く。そして改めて今回の事件の重大さや、コレットの身に起きたことをつらさを考え、この状況を改善しなければと誓う。


111.手がかりを求めて

 ダイクの家で一晩過ごしたロイドたちは、まずクルシスの輝石にくわしいであろうアルテスタを訊ねることにする。仮にクラトスの言葉信じるとしても、古代カーラーン大戦の資料はテセアラの方が豊富だった。ロイドたちはアルテスタを訊ねるためテセアラに向かうことにする。


112.学術資料館

 アルテスタによるとコレットの病は永続天使性無機結晶症という、クルシスの輝石に対する拒絶反応だということだった。治療方法は失われているが、古代カーラーン大戦の資料を調べれば治療法が残っているかも知れないという。学術資料館の場所はミトスがくわしいと聞き、ロイドたちはミトスに案内され、サイバックへ向かうことにした。


113.英雄の足跡

 ロイドたちは資料から思いがけない事実を発見する。大戦の英雄ミトスの仲間もまた、コレットと同じような病にかかっていたというのだ。彼らはそれを治療したという。ようやくコレットに光明が見えてきた。 しかし英雄ミトスがどうやって仲間を治療したのかまでは、書物に載っていなかった。ロイドたちは英雄ミトスの足跡をたどることにする。ミトス少年によるとカーラーン大戦の記録はテセアラ王室が管理しているらしい。送らなくてよいというミトスとサイバックで別れ、メルトキオに向かうロイドたち。


114.ヴァーリとの決着

 メルトキオに向かったロイドたちは、地下水道で教皇の使いがエクスフィアブローカーのヴァーリと落ち合っているのを目撃する。教皇の使いはヴァーリから毒を受け取っていた。テセアラ国王の病は、教皇に毒を盛られたためだったのだ。国王を救って、教皇を失脚させれば、公に資料を探すことができる。ロイドたちはここでヴァーリたちを倒すと、教皇の使いになりすましてマーテル教会にいる教皇を糾弾する決意をした。


115.教皇失脚

 ついに教皇と対峙したロイドたち。彼の娘であるケイトやハーフエルフに対しての振る舞いを問いただすと、教皇はハーフエルフは長命であることが不気味なのだと吐き捨てる。だからこそ娘も疎ましかったと。
 一瞬の隙をつき教皇は教皇騎士団を呼ぶと、そのまま逃げ出してしまった。ロイドたちは兵士たちと戦うことになってしまう。

 戦いの後、兵士たちはコレットの天使の羽をみて、彼女が死の天使スピリチュアの再来と勘違いする。現在神子ゼロスをないがしろにしていることから街ではスピリチュアの再降臨が流布していた。
 この状況をゼロスが利用した。ゼロスはコレットをスピリチュアの再来とうそをつき、マーテル教会に対する権力を自分の手にもどしてしまった。兵士たちはすっかりコレットに怯えている。これ幸いと、ロイドたちは教皇が国王に毒を盛っていたことを知らせ、教皇を捕らえるように命じるのだった。
 何とか危機を脱したロイドたちは、国王を救うため、王がふせっている寝室へ向かうことにする。

 ロイドたちはこちらを信じ切れていないヒルダ姫を説得し、国王に解毒剤を飲ませた。国王は何とか意識を取りもどすが、しかし教皇の振る舞いに権力の座への疲れを感じ、玉座に次ぐ権力を持つ神子ゼロスを疎む発言をする。あきれるロイドたちだったが、ゼロスは大して気にとめていないのか、たんたんと古代大戦の資料を調べる許可をもらう。これで自由に城の中を調べられるようになったロイドたちは、古代カーラーン大戦の資料を探すことにする。


116.光明

 反逆罪の疑いが晴れたロイドたちは、城に残るカーラーン大戦の資料を見せてもらえることになった。資料が保存されている城内の書庫に向かうロイドたち。

 ロイドたちは、資料室でコレットの病気を治す方法を発見する。それはかつて手に入れたユニコーンの角で、ジルコンと霊草マナリーフとマナのかけらを融合させ、要の紋に埋め込むというものだった。
しかしマーテル教会に伝わる話によれば、マナのかけらはクルシスの本拠地であるデリス・カーラーンにあるのだという。そこでロイドたちは、ジルコンとマナリーフから入手することにした。
ジルコンはリーガルの会社であるレザレノ・カンパニーで取り扱っていたという。またマナリーフはエルフがよく利用する薬草で、ヘイムダールに情報があるということだった。しかしヘイムダールは閉鎖的な村で、ハーフエルフはもちろん、人間も迂闘には入れず、入村にはテセアラ国王からの紹介状が必要だということだった。ロイドたちはジルコン入手のためにアルタミラか、もしくはマナリーフ入手のため、王の書状を求めて、ヒルダ姫の元へ向かうことにした。


117.ジルコンを求めて

 治療のためにジルコンが必要だとわかったロイドたちは、リーガルの会社がかつてジルコンを扱っていたことを知り、アルタミラの本社へ向かう。


118.ジルコンの行方

 レザレノ・カンパニーに到着したロイドたちは、現在レザレノを管理しているジョルジュに資料室の鍵を開けてもらい、ジルコンの出荷先を探すことにする。

 資料を探していると、そこにくちなわが現れてジルコンを出荷した先の資料を奪ってしまった。くちなわはしいなとの一騎打ちをのぞみ、その約束を取り付けると、資料を渡してくれる。
資料によるとサイバックの王立研究院にジルコンが送られていた。ロイドたちはサイバックに向かうことにする。


119.ジルコン入手

 ロイドたちは、サイバックの王立研究院にある倉庫を探し、ジルコンの入手に成功する。


120.ヘイムダールを目指して

 マナリーフの情報があるであろうへイムダールに入るためには、王の書状が必要だということだった。 ロイドたちはゼロスを疎む国王のことを考慮して、ヒルダ姫から書状を入手することにする。

 ヒルダ姫はこちらの願いを聞き入れると、国王から書状を取り付けてくれた。これでヘイムダールに入れるようになったロイドたちは、救いの塔から南にくだった森の中にあるという、ヘイムダールへ向かう。


121.水鏡ユミル

 ヘイムダールへと続くユミルの森にたどり着いたロイドたち。森を進み、ヘイムダールを目指す。

 ヘイムダールの入口まで来たロイドたち。そこで1人のエルフの子供に会う。この子供は病気の母を治すために、森のどこかにあるユミルの果実を探していた。ロイドたちは彼のために、ユミルの果実を見つけようと、森へ引き返していく。

 ユミルの果実を手に入れたロイドたちは、エルフの子供にこれを渡し、ヘイムダールへと進んでいく。


122.隠れ里  ヘイムダール

 ヘイムダールに到着したロイドたちは、そこから出てきたクラトスと再会する。以前のように剣を抜くことができないロイド。クラトスはコレットを見つめて「時間がない。急げ」と言い残し、立ち去ってしまう。

 ヘイムダールは、ハーフエルフの立ち入りを禁じていた。かつてあるハーフエルフが村に厄災をもたらしたためだという。ここはリフィルとジーニアスの故郷でもあったが、聞き入れてもらえず、二人は村の外で待つことになった。

 エルフの族長に会おうとしたロイドたちは、この村では英雄ミトスの話が禁句だと告げられ、族長の元へ案内される。
 族長に霊草マナリーフを分けてもらうよう交渉したロイドたちは、霊草マナリーフがある谷を教えられ、そこへ取りに行くように告げられる。ロイドたちはここより南東にあるラーセオン渓谷を目指す。


123.霊草マナリーフ

 ラーセオン渓谷にたどり着いたロイドたちは、マナリーフを分けてもらうため、渓谷の奥地に住んでいるというエルフの語り部の元へ向かう。

 ロイドたちはラーセオン渓谷の奥でエルフの語り部に出会った。マナリーフを分けてもらうように交渉すると、語り部はマナリーフがやっかいな場所にあるといい、群生地へ続く道を開けてくれる。ロイドたちはマナリーフの入手を目指して、さらに奥へと進んでいく。

 渓谷の奥にある洞窟に入ると、 ロイドたちの前に、まるでマナリーフを守っているかのようにして怪物が立ちふさがる。ロイドたちは何とかそれを退けると、マナリーフを入手した。


124.カーラーン大戦記

 目的の霊草マナリーフを手に入れたロイドたちは、語り部の元へもどっていく。

 マナリーフを持ち帰ったロイドたちは、エルフの語り部からヘイムダールでは禁句とされている英雄ミトスの物語を聞く。ミトスはヘイムダールで生まれ、そして古代大戦が始まると同時にヘイムダールを追われた。それを悲しんだミトスは、姉を含む四人の仲間と共に、古代大戦を終結させるべく戦ったのだという。
仲間の名はマーテル、ユアン、そしてクラトス。
その名前にロイドたちは驚く。それはクルシスを構成する天使たちの名、そしてロイドたちの敵の名前だった。語り部は言う。ミトスはハーフエルフでありヘイムダールの出身であり、そしてこのゆがんだ世界を生み出した張本人だと。
だからヘイムダールでは彼の名前は禁句なのだという。英雄ミトスがクルシスのユグドラシルだった。ロイドたちは英雄と呼ばれた彼の行動と、クルシスの行為が結びつかなかった。


125.デリス・カーラーンへ

 最後に必要になったマナのかけらは、デリス・カーラーンにしか存在しない。そこでロイドたちは、ゼロスにデリス・カーラーンへ続く救いの塔を開いてもらうことにした。ゼロスのクルシスの輝石は、ゼロスの妹セレスがいる修道院に安置されている。セレスにクルシスの輝石を返してもらうため、ロイドたちはテセアラの南部の大陸、トイズバレー鉱山の南東に位置する孤島へとむかう。

 ゼロスはセレスからクルシスの輝石を返してもらった。デリス・カーラーンにつながる唯一の道、 救いの塔を目指し、テセアラの中心、聖地カーラーンを目指す。


126.二極の地

 救いの塔の内部は、はたしてシルヴァラントと全く同じ封印の間が広がっていた。自分が付けた傷を発見して驚くロイド。そこにクラトスが降臨する。クラトスは二つの世界はここで接しているのだと言った。そしてコレットを連れ去ろうとする。
ロイドはそれをさせじと、クラトスと対決する。しかし最終的には捕らえられてしまい、コレット共々、デリス・カーラーンへ連行されてしまうのだった。


127.神聖都市ウィルガイア

 捕らわれ、牢獄につながれたロイドたちを救ったのはリーガルだった。彼は普段封印している技で牢獄を破壊する。なんとか牢獄から逃げ出したロイドたちは、マナのかけらを入手するため、クルシスの都市ウィルガイアを探索することにする。


128.地上へ

 何とかマナのかけらを手に入れたロイドたちは、気付かれる前にウィルガイアを脱出する方法を求め、さらに都市を探索する。

 脱出口を見つけたロイドたちは、急いで脱出口へ向かう。

 迫り来る天使たちを振り切り、ロイドたちは何とか救いの塔へと脱出した。


129.魔剣と天使

 救いの塔へと逃げ延びたロイドたちは、地上を目指し、進んでいく。

 封印の間にもどったロイドは、そこに安置されているエターナルソードへ手を伸ばした。しかし剣に手を伸ばした瞬間「資格なき者は去れ!」との思念と同時に、見えない力ではじき飛ばされてしまう。再度チャレンジしようとすると、ユグドラシルが現れ、無駄なことだと説いた。資格のない者にはエターナルソードは触れることすらかなわないと。オリジンと契約を交わさなければ、エターナルソードには、触れることもできないのだ。しかしそのオリジンは、クラトスによって封印されてしまっている。クラトスを倒して契約すればいいと叫ぶロイドに、ユグドラシルは失笑した。それよりももっと大切な資格があると。
そして彼は、ロイドがやろうとしている世界統合を愚行とあざ笑った。二つの世界が一つになると、元々対立していた二つの勢力が再び衝突することになる。魔科学は戦争のために発達し、マナは枯れ果て、種子は死んでしまう。だからこそ世界は分けておくベきなのだ、と。そして彼は言う。ハーフエルフの千年王国を作るのだと。ユグドラシルはすべての命を、エクスフィアによって無機生命体に変えようとしていた。すべての命が同じ無機生命体になれば差別はなくなる。それこそが彼の目指す世界だった。
 しかしロイドはそれを否定する。その千年王国のためには、エクスフィアを製造することで犠牲になる人々がたくさんいる。そして対立しあう人々も、わかり合えないはずはないのだと。ユグドラシルも、かつてはわかり合えると信じて古代大戦を止めたはずだった。結局互いに相容れないユグドラシルとロイドは、戦うことになってしまう。この時、永続天使性無機結晶症の痛みを堪えていたコレットが倒れてしまう。この状況に、何故か一瞬、攻撃を躊躇するユグドラシル。この隙にジーニアスがユグドラシルへ魔法を放つ。攻撃はユグドラシルの腕に当たった。そこへ伝令に現れた五聖刃のプロネーマが、怒りにまかせジーニアスへ攻撃する。ところがそれを、何故かユグドラシルが身を挺してかばってくる。驚くロイドたち。
 ユグドラシルはプロネーマの伝令をうけると、何故かロイドたちを放置して立ち去ってしまう。ロイドたちは仕方なくマナのかけらだけを手に、この調合ができるアルテスタの元へもどっていった。


130.コレットの治療

 とうとうコレットを治すための道具が揃った。アルテスタにこれを加工してもらい、コレットはようやく永続天使性無機結晶症から逃れることができた。ロイドたちは、アルテスタの家で夜を過ごすことにする。


131.真実

 その日の深夜、ロイドの元をユアンが訪れる。ユアンは父にあわせてやると言い、ロイドを外へ連れ出した。しかし外にいたのはクラトスだった。ロイドは驚いてクラトスをにらみつけるが、次の瞬間、ロイドとクラトスをレネゲードの手の者が取り囲む。
「クラトス、息子の命が少しでも惜しいと思うのなら、我々に従え」このユアンの言葉に驚くロイド。クラトスはロイドの実の父親だったのだ。ユアンはロイドをたてに、オリジンの解放を迫る。ユアンの目的は大樹カーラーンの発芽。そのためにはエターナルソードが必要だが、エターナルソードを使うにはオリジンとの契約が絶対不可欠であり、オリジンはクラトスによって封印されている。レネゲードにはもはやこの手段しか残されていないのだ。しかしクラトスは首を縦に振らない。
「十五年前とかわらんな、クラトス。きさまは家族ができて変わった。あのときも妻を化け物に変えられて、おまえは抵抗の術を失ったな」ユアンはそう吐き出すと、ロイドの母親を愚弄する。怒りにまかせてユアンに斬りかかるロイド。しかしこともなげにそれをかわされ、逆にユアンの攻撃を受けそうになる。しかしそれをクラトスがかばった。呆然とするロイド。
敵と信じていたもの、味方と信じていたもの、さまざまな価値観が崩壊しかけたロイドを、コレットの声が救う。自分を信じればいいのだと。
ロイドは誰かが苦しみ、犠牲になるのはいやだと呟いた。それが彼の本心だった。しかしそれをあざ笑う声がする。虫のいい話だ、と。
それはあのミトス少年が発した言葉だった。突然現れた彼に驚くユアン。しかしミトスはあっさりとユアンを倒してしまう。この騒ぎに残りの仲間とアルテスタ、そしてタバサも飛び出してきた。ミトスの豹変に息をのむジーニアス。ジーニアスは気付いていたのだ。ミトス少年こそが、ユグドラシルその人なのだと。ミトスはジーニアスを友達だと信じたことなどないと言い放つ。しかし言葉とは裏腹に、ジーニアスとリフィルをさけるように、残りの者へ向けて、残忍な攻撃を繰り出した。共に旅をしたことのある仲間たちを、アルテスタを、そして身を挺してかばったことのあるタバサすらも、マーテルの心を受け入れられなかった失敗作だと否定し、破壊する。ロイドは怒り、ミトスに攻撃を加えた。それを食らってしまうミトス。彼は本調子ではなかった。ジーニアスが負わせた怪我のため、そしてコレットの状態を観察しようと近くにいるうちに、ロイドたちに心を許してしまった、その隙のために。「死ぬための命なんてあっちゃいけないだと?自分がつけているそのエクスフィアが何なのか、冷静に考えてみるといい」ミトスは自分の甘い感情に決別するためか、悪意のある台詞を吐き出し、引き上げていった。クラトスを連れさって。傷つき、倒れたユアンは、ロイドに告げる。エターナルソードを持つ資格を得るには、クラトスの体内のマナを放射して、オリジンの封印を解かねばならないと。それは、死と隣り合わせの行為だった。動揺するロイドに、さらに絶望的な事実が告げられる。エターナルソードは、オリジンがハーフエルフであるミトスのためだけに作った剣であり、ハーフエルフ以外に資格は与えられないのだと。ユアンはミトスの報復を受ける前に、レネゲードを退避させるべく、無理を押して立ち去っていった。今や、タバサは完全に破壊され、アルテスタは瀕死の重傷だった。リフィルが応急処置したものの、エクスフィアをつけていないアルテスタは生命力が弱く、このままでは死んでしまうだろう。しいなの提案で、フラノールにいるという医者を呼んでくることになった。

 フラノールに着いたロイドたち。だが、街に入ったとたんゼロスの姿が見あたらなくなる。
ことは急を要すため、ゼロスのことは放っておいて、医者を捜すことにする。

 医者の家にいたゼロスと合流したロイドたちは、医者にレアバードを貸し与え、アルテスタの家へ向かわせた。護衛についていった他の仲間を待つためにも、ロイドたち残留組は、フラノールで一夜を過ごすことにする。


132.決戦へ…

 フラノールでの夜を、ロイドはもっとも信頼する仲間と共に、今までの旅や、これから先クルシスとの最終決戦に向けての決心などを語り合った。

 アルテスタは幸いにして一命を取り留めた。ここまで来れば、もうロイドたちに残された道は一つしかない。ミトスを倒し、クラトスに封印を解かせ、世界を統合する。ただ問題はエターナルソードを使える者、つまりエルフの血を引くものは、ロイドたちの中には、ジーニアスとリフィルしかいないということだった。しかし彼らにエターナルソードは装備できるのか。悩むロイドに、ゼロスが笑う。自分はエターナルソードを人間が装備する方法を知っている、任せておけと。ロイドたちはそれを信じ、デリス・カーラーンへ乗り込むため、救いの塔にあるテセアラの聖地カーラーンへ向かった。


133.策謀

 救いの塔にたどり着いたロイドたち。しかし、もはやデリス・カーラーンは易々と入れる状況にはなかった。その時ユアンが、レネゲードで利用しているデリス・カーラーンへの進入経路を教えてくれる。ミトスに正体がばれたユアンにとって、世界を統合する手段はロイドに協力することだけだったのだ。ユアンの教えてくれた通路から奥へと進むロイドたち。

 封印の間にたどり着いたロイドたち。しかしそこで信じてきた仲間ゼロスが裏切り、コレットはプロネーマに連れ去られてしまうのだった。ロイドたちも殺されそうになるが、そこをミズホの民が救い出してくれる。彼らが敵をくい止めている間に、ロイドたちはコレットを追って、大いなる実りが安置されている、救いの塔の地下へ向かう。


134.さらばリーガル

 地下に続く通路のホール部分で、天使たちが一斉にこちらへ戦いを挑んでくる。永遠に続くかと思われたこの状況から逃れるため、次の部屋へ向かうロイド。しかしリーガルはあえてその場に残り、自分とロイドを隔てる扉を、柱で塞いでしまう。リーガルはロイドを先に進ませるため、たった一人で、天使の攻撃を引き受けようというのだ。それは死に等しい行為だった。


135.さらばしいな

 地下へ続く通路の一部を、大樹の暴走で残されたとおぼしき木の根が塞いでいた。これをしいなが召喚術で取り払う。何とか先に進むことができたロイド。しかしその隙をつき、しいなが大樹の根に捕まり、落とし穴に引き込まれる。しいなは強がり、ロイドを先に行かせると、そのまま奈落の底に落ちて消えていった。


136.さらばリフィル

 地下に続く通路の隔壁が閉じてしまっていた。リフィルがこれを開こうとするが、ロックを解除するたび、リフィルのいる操作盤の周囲の床が落ちてゆく。リフィルは自分の身を挺して隔壁を開くと、ロイドを先へ進ませるのだった。


137.さらばプレセア

 地下に続く扉が閉まったまま開こうとしなかった。通風口からなら、隣の部屋へ移動して扉を開けると分かり、一番体の小さなプレセアがロックを解除しにいく。しかしこの時仕掛けが発動した。プレセアを潰そうと天井が降りてくる。プレセアは斧で天井を支え、ロイドを先行させた。そしてその直後、斧は圧力に負けて四散した。


138.さらばジーニアス

 地下へ続く通路で、四方を障壁に囲まれてしまう2人。ジーニアスの魔術で突破を試みるが、ジーニアスだけが取り残されてしまう。ジーニアスはこうなることを予測していた。ジーニアスはロイドを先行させると、自分は迫り来る障壁の中に残ってしまうのだった。


139.犠牲

 仲間たちの犠牲によって、ロイド一人だけが侵入者よけのトラップをかいくぐることに成功していた。コレットがいるはずの最深部へ、たった一人で向かっていくロイド。


140.決着

 大いなる実りの間へたどり着いたロイド。しかし何故か見張りの天使は倒されており、閉じているはずの扉には、剣が差し込まれていた。このおかげで扉はロックされておらず、ロイドを受け入れてくれる。
 大いなる実りの前では、コレットが今まさにマーテルと融合させられようとしていた。そこにロイドが乱入してくる。外から開かないはずの扉から入ってきたロイドに驚くミトス。ミトスはロイドに攻撃する。しかしその魔法を、ジーニアスの魔法がはじき飛ばした。ロイドが振り返ると、死んだはずの仲間が大いなる実りの間に現れていた。再会を喜ぶロイドたち。そこにミトスが五聖刃最後の一人、プロネーマを差し向ける。しかしもはや仲間を得たロイドの敵ではなかった。プロネーマをうち倒すロイドたち。しかしその間に、コレットはマーテルと同化させられてしまう。姉の再生を喜ぶミトスは、助けを求めるプロネーマをうるさそうに絶命させると、すでにマーテルと化したコレットを迎えた。なすすべもなくそれを見守るロイドたち。ところが復活したマーテルは、ミトスの行為をすべて否定する。彼女たちがかつて望んだ世界は、すべての者が同じように暮らすことを許される世界だったはずだと。四千年間を姉に捧げてきたミトスは、その言葉に崩壊してしまう。本当ならマーテルは目覚めた後、自分を優しく包んでくれるはずだった。
まるでロイドたちと共に過ごした時間のように、彼にももう一度安心できる場所ができるはずだったのだ。子供があたり散らすように、周囲に魔の力を放つミトス。ミトスの攻撃によってロイドに危害が加わりそうになった瞬間、裏切ったはずのゼロスが現れて、ロイドを助けてくれる。ゼロスはそのまま、マーテルと化したコレットに要の紋を取り付け、彼女をも助け出した。ゼロスの手には、アイオニトスが握られていた。ゼロスによるとこのアイオニトスを精製することによって、人間もエターナルソードを装備できるようになるのだという。ゼロスは裏切ったフリをして、それを入手し、大いなる実りの間の扉を開け、仲間たちを救い出してくれていたのだった。ロイドはゼロスを再度仲間にする。
 要の紋を取り付けられたコレットは、その作用によってマーテルを封じ込めようとしていた。消えていくマーテルは、「エルフは彗星デリス・カーラーンから降りてくるべきではなかった。今からでももどるべきだ」と悲しげに呟き、大いなる実りへともどっていく。その言葉でミトスの暴走が止まった。しかし彼はもう壊れかけていた。「そうだね、姉さま。こんな薄汚い連中は放っておいて、二人で還ろう。デリス・カーラーンへ」ミトスはそう呟き、今や姉そのものである大いなる実りを運び出そうとした。コレットがそれを止めようとする。マーテルが宿った瞬間、コレットの中に膨大なマーテルの記憶が流れ込んできたのだ。そして彼女はマーテルの心と同調した。マーテルはミトスを止めてほしいのだと。
 ロイドたちはミトスと戦う。そしてミトスを討ち滅ぼした。ジーニアスはミトスのクルシスの輝石を拾い上げる。初めてできたハーフエルフの友人の形見として。

 戦い終わったロイドの前に、クラトスが現れる。ミトス亡き今、オリジンの封印は意味がないはずだと迫るロイド。クラトスは封印を解きたければ自分を倒すようにいい、オリジンの封印の前で待つと告げる。

 救いの塔を出たロイドたちは、ゼロスが人間でもエターナルソードを装備するのに何故アイオニトスという物質が必要だと知っていたのか問いかける。ゼロスは決まり悪そうに、ヘイムダールへ行けばすべてわかると口を濁した。ロイドたちはオリジンの封印を目指し、ヘイムダールへ向かうことにした。


141.オリジンの封印

 ヘイムダールに着くと、すでにクラトスは、オリジンの封印があるトレントの森へ入っていったという。いつものようにハーフエルフであるリフィルとジーニアスは村にはいるのを止められるが、ロイドが族長にかけ合い、何とか立ち入りを許可してもらった。しかしロイドはクラトスとの戦いを目前に、落ち着きを失っている。結局、村で一晩、クラトスと戦うべきなのか、考えることになった。

 眠れないロイドの元へ、もっとも信頼する仲間が訪れる。悩んでいたロイドを元気づけようとしてくれる仲間に、ロイドは平静を取りもどしていった。そして二人は、この戦いが終わって世界を統合したら、世界中のエクスフィアを回収する旅をすることを約束する。


142.オリジンの眠る森

 ロイドたちは族長から、クラトスがエターナルリングを作成するために、今までずっと、エルフたちに協力を求めていたことを知る。クラトスは、ロイドの知らないところで、助けようとしてくれていたのだ。ロイドは九人目の仲間であったクラトスと決着をつけるため、村の奥にあるトレントの森へ向かう。

 ロイドたちはオリジンが眠る封印を目指し、トレントの森を奥へと進んでいく。


143.父と子

 仲間が見守る中、ロイドとクラトスの一騎打ちが始まった。これはクラトスがかつての自分と決別するための儀式だった。死闘の末、クラトスを倒すロイド。しかしあえてトドメはささなかった。この限界まで来ても、やはりロイドにはいえなかったのだ。実の父に「世界のために死ね」と。クラトスは甘いと呟き、傷ついた体でオリジンの封印を解くべく、体内のマナを放射した。死に等しい行為だったが、それをユアンが救う。彼は自分の体内のマナを分け与えることで、クラトスの命をつなぎ止めた。
また死に損なったというクラトスに、死ぬことはいつでもできる。そして死ぬことには何の意味もないと告げるロイド。ロイドはたとえ甘くとも、最後の最後まで、天秤に世界も大切な人の命も載せ続けていたかった。


144.新たな理  そして…

 封印が解かれたことによりオリジンが目を覚ました。精霊オリジンはロイドと契約を結ぶ。ロイドの手には、契約の証であるダイアモンドが輝いていた。これで世界を元にもどせると安堵するロイド。しかしオリジンがそれを否定する。突然ロイドの体が震え出す。ロイドの前にはミトスのクルシスの輝石が出現していた。そこからミトスの声が聞こえる。
「時間がない。おまえの…体を借りる」
ミトスは自分の新たな体として、自分を倒したロイドに目を付けたのだ。ロイドの体を乗っ取ろうとするミトス。この時、ミトスの体験が、ロイドの中に流れ込んでくる。戦争によってヘイムダールを追われた日のこと。ハーフエルフとさげすまれ、食事も満足にできず、泥水をすすって生きた日のこと。何度もエルフや人間を恨みながら、それでもいつかはわかってもらえると、必死に自制した日々。大勢のハーフエルフが処刑されていく様を、見つめるしかできなかった無力な日々。ミトスが耐えてこれたのは、姉マーテルがその身をもって、彼をかばってくれたからだった。やがてできた仲間と、つかの間の栄光。そして人間の裏切りによる、マーテルの死。突き上げる破壊衝動。
あまりの激しい感情に、ロイドはそのままミトスに取り込まれそうになる。しかしそれをロイドが一番信頼している仲間がかばい、身代わりとなってしまう。ミトスは仲間の体を乗っ取り、姿を消した。そして次の瞬間、 轟音と共に救いの塔が崩壊しだす。崩れ落ちる瓦礫は、二つの世界に降り注ぎ、大地は裂け、海に沈んでいく。そして天使たちは、次々と地上に墜ちていった。


145.デリス・カーラーン出現

 破片はエルフの森にも降ってくる。ロイドは必死にエルフたちを助けるべく誘導した。ロイドの行為に、人間に対してかたくなだったエルフの心が少しだけ氷解する。

 救いの塔は破壊され、今まで救いの塔の力場で見えなかったデリス・カーラーンが姿を現した。呆然とするロイドたちの前に、壊れたタバサがいつのまにか修理されて現れる。彼女は大いなる実りがミトスによって奪われたことを伝え、取りもどすように訴えた。ミトスは大いなる実りを持って、デリス・カーラーンごと消えようとしているのだ。どちらがかけても、世界はやがて滅亡するだろう。ロイドは大いなる実りを、そして、奪われた大切な仲間をとりもどすため、デリス・カーラーンを目指す。その為に必要なエターナルソードを使えるようにするため、ロイドの養父、ダイクを訪ねることにする。


146.契約の指輪

 ロイドたちはクラトスと共に、エターナルソードの装備を可能にする、エターナルリングを作成する。契約の指輪の材料はクラトスとゼロスが、契約の証はロイドが、それぞれ入手していた。これをロイドの養父ダイクが製作する。これで世界を統合する準備は整った。しかし直後、クラトスは倒れてしまう。体内のマナの半分以上を失ったままにも関わらず、エターナルリングを作るため無理をしていたのだった。クラトスはミトスとの決着をロイドに託すと、自らの剣フランベルジュを預けた。この名刀に組み合わせるため、ダイクもかつてロイドと約束していたプレゼント、自ら鍛えた剣ヴォーパルソードを託す。二人の父から授けられた剣を持ち、ロイドは最後の戦いへ向けて、かつての最後の封印、救いの塔跡地へ向かう。そこに残されているはずのエターナルソードを求めて。


147.エターナルソード

 ロイドはかつて最後の封印があった場所に残されたエターナルソードを求め、テセアラ側の聖地カーラーン跡へと向かう。

 ロイドはついにエターナルソードをふるう資格を手に入れ、剣を引き抜く。エターナルソードは二人の父から託された剣にその力を宿した。ロイドはエターナルソードの力を使い、最後の戦いの地、デリス・カーラーンへと向かった。


148.デリス・カーラーン

 デリス・カーラーンに降りたったロイドたち。奪われた仲間を取り返すため、世界を統合するため、デリス・カーラーンの深部を目指す。


149.デリスエンブレム

 ミトスが用意していた罠に、ロイドたちははまってしまう。エターナルソードに守られたロイドはことなきを得たが、他の仲間は散り散りにされてしまった。ロイドは仲間を捜すため、デリス・カーラーンをさまようことになった。


150.かけがえのないもの

 デリス・カーラーンでは、ミトスに体を奪われた仲間が、ミトスを拒み、内なる戦いを繰り広げていた。かけ寄るロイドに仲間の体に付いたクルシスの輝石からミトスの過去の記憶が流れ込む。混乱するロイドだが奪われた仲間の声がロイドに届き、これを振り払う。仲間を取りもどすことに成功したロイドだったが、ミトスのクルシスの輝石は仲間からはずれなかった。仲間は言う。今はこのクルシスの輝石のことより、一刻も早くミトス本体をどうにかしないといけない、と。


151.疎まれしもの

 ミトスに放棄されたウィルガイアの一角で、コレットとリフィルを発見するロイド。二人は鏡に映る幻を見せられていた。二人の心の中にある「疎まれし者」としての弱い心が、二人を傷つける。二人がハーフエルフだから、神子だから、悪いのだと。しかしそこでロイドが叫ぶ。悪いのは自分とはちがうものを認められない心の弱さだと。これに二人も目が覚める。自分を捨てた親を恨みつづけ、捨てられる原因となった血を恨み、受け入れられなかったリフィルの弱さ。そして自分には神子としての価値しかないから、死ぬ以外の生き方をしてはいけないのだと、生きることに怯えていたコレットの弱さ。二人はそれを断ち切り、ロイドの元へもどってきた。


152.逃竄(とうざん)せしもの

 ミトスに放棄されたウィルガイアの一角で、しいなとゼロスを発見するロイド。二人は幻の化け物から逃れようともがいていた。二人の心の中にある「逃竄せしもの」としての弱い心が、助けに来たはずのロイドを化け物だと思わせているのだ。二人は幻にささやかれる。ロイドを裏切り、ミトスに忠誠を誓えば、助けてやると。しかしロイドは二人がもう逃げ出したりしないと信じていた。ロイドの信頼の言葉に、二人は我を取りもどした。神子としての責務から逃れ、生きることのつらさから目を背けて、ロイドたちを裏切り続けていたゼロス。常に自らの犯した罪から逃れようとしていたしいな。二人はそれを克服し、ロイドの元へもどってきた。


153.裁かれしもの

 ミトスに放棄されたウィルガイアの一角で、リーガルとプレセアを発見するロイド。二人は幻に操られ互いに傷つけあっていた。二人の心の中に心の弱さが「裁かれしもの」として噴出し、互いに裁き裁かれようとしていたのだ。アリシアを殺して投獄され、罰せられることで償いをしていると思いこんでしまったリーガル。妹を殺したリーガルや自分の時を止めたアルテスタを憎み、怒りに身を任せる心地よさから、赦しなどいらないと決めつけたプレセア。 しかし傷つけあう二人の間に、ロイドが割って入る。傷ついたロイドに諭され、二人は過去と決別した。


154.最後の戦い

 ついに仲間を取りもどしたロイドは、デリス・カーラーン最深部にあるヴェントへイムへ向かう。途中の罠は、仲間が心の弱さを克服したという象徴が、デリスエンブレムとなって防いでくれる。

 ロイドたちはとうとうミトスがいるはずの最深部へたどり着いた。いよいよ訪れる最後の戦いを前に、仲間たちはそれぞれの決意をする。そして最後にロイドが言った。誰もが生きていることがあたりまえの世界、それを取りもどす、と。ロイドたちは、いよいよミトスとの最後の戦いに挑む。






クラトスルート


132.決戦へ…

 フラノールでの夜、一人外に出たロイドは、ノイシュとたたずむクラトスを見つける。 実の父親であったクラトスから、母の話や今までの旅について聞くロイド。そしてこれから先、クルシスとの最終決戦や、クラトスの命と引き替えになるかもしれないオリジンの封印について、二人は語り合った。 親子として。

 翌朝、ノイシュがクラトスから託されたペンダントを受け取るロイド。

 アルテスタは幸いにして一命を取り留めた。ここまで来れば、もうロイドたちに残された道は一つしかない。ミトスを倒し、クラトスに封印を解かせ、世界を統合する。ただ問題はエターナルソードを使える者、つまりエルフの血を引くものは、ロイドたちの中には、ジーニアスとリフィルしかいないということだった。しかし彼らにエターナルソードは装備できるのか。悩むロイドに、ゼロスが笑う。自分はエターナルソードを人間が装備する方法を知っている、任せておけと。ロイドたちはそれを信じ、デリス・カーラーンへ乗り込むため、救いの塔にあるテセアラの聖地カーラーンへ向かった。


133.策謀

 救いの塔にたどり着いたロイドたち。しかし、もはやデリス・カーラーンは易々と入れる状況にはなかった。その時ユアンが、レネゲードで利用しているデリス・カーラーンへの進入経路を教えてくれる。ミトスに正体がばれたユアンにとって、世界を統合する手段はロイドに協力することだけだったのだ。ユアンの教えてくれた通路から奥へと進むロイドたち。

 封印の間にたどり着いたロイドたち。しかしそこで信じてきた仲間ゼロスが裏切り、コレットはプロネーマに連れ去られてしまうのだった。ゼロスの裏切りを信じたくないロイドたちだったが、ゼロスと戦うことになってしまい、かつて仲間であったゼロスは、ロイドたちに倒され命を散らす。

 最後にゼロスからコレットの居場所を聞いたロイドたちは、コレットを追って大いなる実りが安置されている、救いの塔の地下へ向かう。


139.犠牲

 仲間たちの犠牲によって、ロイドー人だけが侵入者よけのトラップをかいくぐることに成功していた。しかし最後の罠がロイドを襲う。ロイドの胸を矢が貫いた。絶体絶命と思われたそれは、しかしロイドを絶命させはしなかった。ロイドを救ったのは、ロイドの実の父、クラトスがフラノールでロイドに託したペンダントだった。ロイドはそれをしまうと、 コレットがいるはずの最深部へ、たった一人で向かっていく。


140.決着

 大いなる実りの間へたどり着いたロイド。しかし何故か見張りの天使は倒されており、閉じているはずの扉には、剣が差し込まれていた。このおかげで扉はロックされておらず、ロイドを受け入れてくれる。
 大いなる実りの前では、コレットが今まさにマーテルと融合させられようとしていた。そこにロイドが乱入してくる。外から開かないはずの扉から入ってきたロイドに驚くミトス。ミトスはロイドに攻撃する。しかしその魔法を、ジーニアスの魔法がはじき飛ばした。ロイドが振り返ると、死んだはずの仲間が大いなる実りの間に現れていた。再会を喜ぶロイドたち。そこにミトスが五聖刃最後の一人、プロネーマを差し向ける。しかしもはや仲間を得たロイドの敵ではなかった。プロネーマをうち倒すロイドたち。しかしその間に、コレットはマーテルと同化させられてしまう。姉の再生を喜ぶミトスは、助けを求めるプロネーマをうるさそうに絶命させると、すでにマーテルと化したコレットを迎えた。なすすべもなくそれを見守るロイドたち。ところが復活したマーテルは、ミトスの行為をすべて否定する。彼女たちがかつて望んだ世界は、すべての者が同じように暮らすことを許される世界だったはずだと。四千年間を姉に捧げてきたミトスは、その言葉に崩壊してしまう。本当ならマーテルは目覚めた後、自分を優しく包んでくれるはずだった。
まるでロイドたちと共に過ごした時間のように、彼にももう一度安心できる場所ができるはずだったのだ。子供があたり散らすように、周囲に魔の力を放つミトス。ミトスの攻撃によってロイドに危害が加わりそうになった瞬間、敵であるはずのクラトスが現れて、ロイドを助けてくれる。クラトスはそのまま、マーテルと化したコレットに要の紋を取り付け、彼女をも助け出した。クラトスの手には、アイオニトスが握られていた。彼によるとこのアイオニトスを精製することによって、人間もエターナルソードを装備できるようになるのだという。クラトスはそれを入手し、大いなる実りの間の扉を開け、ロイドの仲間たちを救い出してくれたのだった。クラトスはかつての仲間であり弟子でもあったミトスに決着をつけるため、共に戦わせて欲しいと願い、ロイドはそれを受け入れる。
要の紋を取り付けられたコレットは、その作用によってマーテルを封じ込めようとしていた。消えていくマーテルは、「エルフは彗星デリス・カーラーンから降りてくるべきではなかった。今からでももどるべきだ」と悲しげに呟き、大いなる実りへともどっていく。その言葉でミトスの暴走が止まった。しかし彼はもう壊れかけていた。「そうだね、姉さま。こんな薄汚い連中は放っておいて、二人で還ろう。 デリス・カーラーンへ」ミトスはそう呟き、今や姉そのものである大いなる実りを運び出そうとした。コレットがそれを止めようとする。マーテルが宿った瞬間、コレットの中に膨大なマーテルの記憶が流れ込んできたのだ。そして彼女はマーテルの心と同調した。マーテルはミトスを止めてほしいのだと。
 ロイドたちはミトスと戦う。そしてミトスを討ち滅ぼした。ジーニアスはミトスのクルシスの輝石を拾い上げる。初めてできたハーフエルフの友人の形見として。

 戦い終わったロイドはクラトスに改めて向き直る。クラトスはオリジンを解放しなければならないといい、そのためにも、そしてクラトス自身が過去と決別するためにも、自分と戦うように告げて、立ち去ってしまう。ヘイムダールの奥にある、オリジンの封印の前で待つと。

 救いの塔を出たロイドたちは、クラトスとの最後の戦いに迷いつつも、オリジンの封印を目指し、ヘイムダールへ向かうことにした。


146.契約の指輪

 ロイドたちはクラトスと共に、エターナルソードの装備を可能にする、エターナルリングを作成する。契約の指輪の材料はクラトスが、契約の証はロイドが、それぞれ入手していた。これをロイドの養父ダイクが製作する。これで世界を統合する準備は整った。クラトスは、ミトスとの決着に自分も連れていって欲しいと懇願する。それを了承するロイド。そこでクラトスはロイドに自らの剣フランベルジュを差し出す。これを使って欲しいと。この名刀に組み合わせるため、ダイクもかつてロイドと約束していたプレゼント、自ら鍛えた剣ヴォーパルソードを託す。 二人の父から授けられた剣を持ち、ロイドは最後の戦いへ向けて、かつての最後の封印、救いの塔跡地へ向かう。そこに残されているはずのエターナルソードを求めて。


152.逃竄(とうざん)せしもの

 ミトスに放棄されたウィルガイアの一角で、しいなとクラトスを発見するロイド。二人は幻の化け物から逃れようともがいていた。二人の心の中にある「逃竄せしもの」としての弱い心が、助けに来たはずのロイドを化け物だと思わせているのだ。二人は幻にささやかれる。ロイドを裏切り、ミトスに忠誠を誓えば、助けてやると。しかしロイドはニ人がもう逃げ出したりしないと信じていた。ロイドの信頼の言葉に、二人は我を取りもどした。愛するものを失った悲しみを受け止めきれずに逃げだし、世界の滅びをむざむざ見逃していたクラトス。常に自らの犯した罪から逃れようとしていたしいな。 二人はそれを克服し、ロイドの元へもどってきた。






ボルトマン術書上ルート


滅びた街

 ロイドたちはマナの守護塔を管理する「希望の街 ルイン」にたどり着いた。だが、そこはすでに廃墟となっていた。

 たびたび襲撃してきた女暗殺者も、何故か傷ついた姿でそこにいた。彼女によると、ルインは近くの人間牧場から脱出してきた培養体を匿ったために、ディザイアンに滅ぼされたという。彼女の傷は、この街の人を助けようとして受けたものだった。

 この時、旅人が怪物に襲われて逃げ込んでくる。女暗殺者は、旅人を助けるために更に手傷をおってしまう。彼女を助けるロイドたち。その後さらわれたルインの人々を助けるために、ロイドたちは女暗殺者しいなと一時休戦し、ルインから北東にある人間牧場へ潜入を試みる。


エクスフィアへの想い

 エクスフィアの真実を知ってしまったロイドたちはエクスフィアで戦うことを恐れてしまう。しかしクラトスに説得され、ロイドたちは再び戦うことを選んだ。

 しいなも改めて仲間になった。牧場への新たな進入経路を探すためには、やはりハイマで呪いに苦しんでいるピエトロにたよるしかない。
 ロイドたちはもう一度ハイマに行くことにする。


再びアスカード牧場へ

 ピエトロの後見人ソフィアに、ピエトロが脱走してきた時のことについて、何か知っているか聞いてみたところ、隠された進入経路の情報を得ることができた。そしてピエトロが持っていたディザイアンオーブも託された。改めてアスカードの牧場へ向かうロイドたち。


守護塔の鍵

 マナの守護塔にたどり着いたが、入口は閉ざされていた。 このマナの守護塔の鍵は、「希望の街 ルイン」のマーテル教会で管理されている。守護塔の鍵を求めて、 ロイドたちはハイマから東方に位置する「希望の街 ルイン」を目指す。

 ルインから遠く離れたバラクラフ王廟までおもむくこととなったが、ようやく鍵を入手したロイドたち。これを手にマナの守護塔へと向かう。


守護塔の鍵の行方

 ルインに到着したロイドたちだが、鍵の管理を任されている祭司長ピッカリングは、旅業に出向いていた。彼はすでにルインを離れ、ルインの南東部に位置する「遺跡の街 アスカード」に向かったという。ロイドたちは守護塔の鍵を受け取るために、ピッカリングを追ってアスカードを目指す。

 アスカードに到着したロイドたちは、ピッカリングがすでにここを立ち去り、「バラクラフ王廟」に向かったことを知る。ロイドたちはピッカリングを追って、ここから東、橋を渡った島にある「バラクラフ王廟」に向かう。

 バラクラフ王廟でようやくピッカリングに追いついたロイドたちは、彼に事情を話し、ようやくマナの守護塔の鍵を手に入れる。






その他ルート分岐


23.総督府の真実

(選択肢「正面突破だ」の場合)
 人間牧場に潜入しようとするロイドたちの前に、ドアの副官ニールが駆けつけ、衝撃の真実を告げる。
 実はドアはディザイアンと対立するフリをして、彼らと結託していた。ショコラの誘拐もロイドたちを人間牧場に呼び出すための罠だったのだ。だがショコラの身を案じたロイドたちは、罠と知りつつも人間牧場へ潜入することにする。


24.指導者ドア

(選択肢「正面突破だ」の場合)
 どういう事情なのかドアを問いつめたロイドたちは、ドアの妻クララがマーブルと同様に怪物にされてしまったこと、そしてクララを人間にもどす方法があると騙されて、ディザイアンに利用されていたことを知る。
 コレットの言葉に改心しかけたドアだったが、彼の娘キリアに成り代わっていたディザイアンに殺されてしまう。
 このディザイアンを退けたロイドたちだったが、怪物と化したクララは、化け物の姿のまま、外へ逃げ出してしまった。
 ロイドたちはこのような悲劇を繰り返さないためにも、旅を続ける。


121.水鏡ユミル

(先にユミルの果実を入手していた場合)
 ヘイムダールへと続くユミルの森にたどり着いたロイドたち。森を進み、ヘイムダールを目指す。

 ヘイムダールの入口まで来たロイドたち。そこで1人のエルフの子供にあう。この子供は病気の母を治すために、森のどこかにあるユミルの果実を探していた。ロイドたちは、森を探索していた時に、そのユミルの果実を手に入れていたため、これをエルフの少年に渡して、ヘイムダールへと進んでいく。


(フラノール雪見イベントでゼロスとコレットを選んだ場合にも若干の文章変更があると思います。確認でき次第追記します)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?