外資系会社の本社から見た日本R&Dの立場

割引あり

いつもはコスメのことを主に書いていますが、
筆者は化学系の研究開発として働いてます。
新卒でアメリカ本社の日本法人に入社、そのご同じくアメリカ本社の日本法人に転職しているのですが、表題のこと、外資系だと日本法人ってどんな立場?研究開発ってどう進めるの?とか案外ちょこちょこ聞かれます。
なのでまとめてみました。

筆者略歴

専門:材料化学(高分子)
20xx 新卒(修士)でアメリカ本社の化学材料メーカーの日本法人に入社
20xx-201x 精密電気機器向けの材料開発(韓国メーカー担当)
201x アメリカ本社の総合化学メーカーの日本法人に転職
201x-202x インフラ業界向けの材料開発・応用開発(日本国内担当)
202x- 電気自動車向け材料開発
(伏せ字多くすみません)

一般論(イメージ)

グローバル企業における研究拠点配置の仕方

大きく分けて2つのイメージ
1. 各国支社に細かい研究所が置かれ、その国で注力している業界・分野向けの基礎研究を行う拠点としている
2. 大きなハブとなる基礎研究拠点を世界で少数おき、世界中の開発のサポートをおこなう。研究拠点のない支社は応用開発のみ。
ちなみに前職(当時)は1、現職は2。知人友人についてもこの2つに大別されてる感覚。

R&D拠点を構える意義

①現地の学術機関(大学・独立行政法人・産総研等)や同業他社とのネットワーキング
②学会参加等による研究トレンドのキャッチアップ
③リクルート&世間への認知
④現地の顧客へのスムーズな対応
がメインどころと考えられます。案外③って大事かなと思うのは世界的に見て著名なグローバルカンパニーでも学生目線だと身近で有名でないと興味を持ってもらえず(興味を持つ学生の母数が少なく)採用に苦労すると聞きます。

現職場の場合

日本のR&D拠点に期待されていること

現職の場合は、グローバルリーディングカンパニーが日本にあるマーケットに関する事業は日本にR&Dがおいてあり、その他の事業では応用開発のみ、と分かれています。
各国拠点ごと、業種や国自体の勢い等でR&D拠点の規模はかなり異なります。

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