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ピークを過ぎたって美味しいものは美味しいし

仕事帰りにスーパーに寄ったら、ハーゲンダッツの華もちが山のように売られていた。昨年は近くのコンビニで軒並み売り切れていたから諦めてたのに、誰も見向きもせず、山のようなハーゲンダッツ華もちがただただ佇んでいた。

昨日ワタリウム美術館の帰り、ラフォーレのグランドバザールに行った。溢れかえる人の波に秒速で心が負けた。昔学校でマラソン大会があると、いつコースをそれて離脱するかばかりを考える子どもだった。好きなひとができても、他の女性のにおいを感じると途端に気持ちが萎えていく女子だったし、女性だ。

こういうところ、「戦わずして負ける」みたいな感じで、負い目を感じることが多かったけど、最近やっと、そんな自分も悪くは無いよな、と思えるようになった。

私にとっては、ゆっくりと服を見て試着してスキップして帰るまでがショッピングで、勝ち負けという概念のない場所でぼうっと走るのが満ち足りた時間で、私とあなた2人でいてくれる存在が好き、ただそれだけなのだ。

「こうあるべき」なんてもの、ひとつもないのに、私の中の雑音が勝手に心をしぼませる。でもまあ、馬鹿らしいよな。

一足遅く手に入れたハーゲンダッツ華もちは、それでもサイコーに美味しかったし。


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