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【初心者投資家の読書(13)】はじめての人のJ-REIT

「Jリート」は、必要な知識やルールなどを身につければ、効率的に、かつ着実にお金を増やしていくことも不可能ではありません

初心者の率直な感想

不動産の資産運用と聞くと「なんか胡散臭いな〜」と思うのはきっと私だけではないと思います。

そんな中、昨今のコロナショックでREITと呼ばれる不動産投資の利回りが爆あがりしていると聞いて、とりあえず勉強してみることにしました。

REITとは
多くの投資家から資金を集め、オフィスビルや商業施設、マンション等複数の不動産を購入、運用して、そこから得られる賃料や売買益を投資家に分配していく金融商品。日本のREITがJ-REIT。

図などが充実しているわけではありませんが、REITに興味がある人にとって初心者でもわかりやすく、メリット・デメリットなどが客観的に書かれています。REITの内部成長や外部成長、リスクなど普通の株式とは違うREIT特有の要素や、指標・統計などの情報も充実しており、いい本だと思いました。

ただ、これは私が多少なりとも投資用語などを他の本で勉強していたからであり、基本的な投資・資産運用については別の本を読んで勉強している方がより理解が深まると思います。

この本を読んでみて、ざっくり言えばJ-REITは「不動産版投資信託」ということだというのがはっきりとわかったのですが、コロナショック明けが不透明、特にテレワークが進み、住宅用途以外の不動産の価値がどのように動いていくのかが見えてこないため、現状は手を出すのは控えておこうと思っています。

自分がしっかりと理解し、その将来性にかけられるような金融商品以外には手を出したくないので・・・。

この本のマイナスポイント

2015年に書かれている本なので、REITの基礎知識を得るのには適していますが、実際にREITの投資を行う場合には最新の情報を得る必要があると思います。

著者

北野琴奈さん
ファイナンシャル・プランナー(日本ファイナンシャル・プランナーズ協会CFP認定者)。1974年北海道生まれ。津田塾大学英文学科卒業後、会社員を経て独立。実践型FPとして資産運用、不動産投資・賃貸経営、キャリアなどに関する講演、執筆、コンサルティング等を行なう。会社員時代に、資産運用の大切さを痛感し、ファイナンシャル・プランナーの上級資格であるCFPを取得。2001年頃より不動産投資・経営についての勉強を始める。自らポートフォリオを組み、金融・不動産を含めた資産を形成・運用中


内容紹介(Amazonより)

東京五輪開催決定に伴い、今、不動産市場が熱い! そんななか、個人投資家の参入が増加しているのが『J−REIT』(日本版不動産投資信託)です。安定性があって比較的高い収益が期待できる、リスクも低い、中長期投資に最適…など、着実に利益を得たい投資家にオススメの金融商品。本書は、基本的な知識、上手な銘柄選びから口座開設、売買ルール、分配金収入アップのコツまで、投資初心者でも安心して始められる入門書。

勉強メモ

J-REITは税引き前利益の90%以上を投資法人が投資家に還元する場合、実質的に法人税が免除されるため、投資家利益が大きい。
J-REITは「投資法人」という企業形態をとっている。
これは法人税の優遇があるためであるが、不動産の保有・運用を目的とする投資法人は、不動産投資以外に事業を行うことができない。従業員を雇うことも不可。ということで、不動産の購入・保有・運用などの業務は外部委託される。資産運用は「運用会社」、資産保管は「資産保管会社」、一般事務は「事務受託会社」に委託。投資法人は「箱」に過ぎない。
J-REITには「単一用途特化型」と「複数用途型」大きく二つの分類がある。
「単一用途特化型」は「オフィスビル」ならオフィスビル、「ホテル」ならホテルだけの不動産を運用する。「複数用途型」は「オフィスビルと住居」など用途が異なる2つ以上の不動産を組み合わせて運用する。
不動産タイプ別特徴
「オフィスビル」
保有する投資法人が多い。企業が業績でオフィスを変更するため、景気変動の影響を受けやすい。

「住居」
不景気でも安定。賃料の上昇は緩やかで、景気が好調でも収益に反映されるのに時間がかかる。

「商業施設」
契約期間が10~20年と長く収益の見通しが立ちやすい。ただしEコマースなどの進歩で施設自体のあり方が変化しているので、これからの時代に合わせた価値を提供し続けられる施設かどうかの目利きが必要。「物流施設」
一度入居したテナントの入れ替わりが他の用途よりも少ない。よって中長期で安定。ただしテナント退去の場合は次の借主が決まるまで時間がかかる。

「ホテル」
景気の動向や季節要因など収益の振れ幅が大きい。震災などの突発的な出来事で一気に収益が傾くリスクも。
投資法人の成長には「内部成長」と「外部成長」の2つがある。

「内部成長」
保有している物件を、高効率で運営・管理することでより収益性を高めていくこと。
・賃料改善 ・稼働率UP ・土地や建物のさらなる有効活用 ・運営管理コスト削減 ・テナント募集コスト削減

「外部成長」
新規物件取得によって、投資法人の規模を拡大し、収益を増やす。
負ののれん
企業が他企業や事業を買収したときに割安だったときに発生。買収価格よりも、買収される側の時価純資産額が大きいときに負ののれんが発生。
運用会社へ出資するスポンサーに注目
資金面・人材面で運営を主導していて、投資法人の信用力を測る基準にもされている。「日本ビルファンド投資法人」の運用会社のスポンサーは「三井不動産」「住友生命」。「ジャパンリアルエステイト投資法人」は「三菱地所」「三井物産」となっている。

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