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Notefolio #03 | クリスマス ボトルツリー (ver.2019)

1年前に記事を書いて依頼、結局ご無沙汰になってしましました、どうもnote(七海乃音)ですごめんなさい。

2019年も暮れですね。。今年もいくつかハードウェア的なものを作ったことですし、これから制作していくネタもあるので、月1くらいで記事にしていきたいと思います(宣言!) 。そしてちゃんと継続してマガジンにでもまとめていきたい。。ぬん!

クリスマス ボトルツリー (ver.2019)

今回は、クリスマス(イブ)ということで、机に置けるおしゃれなクリスマスツリーのライトを作ってみました。

こんなの。

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おしゃれじゃろ?(え、自分で言うの?

このスーパーおしゃんてぃなボトルの部分はKALDIのワインボトルで、毎年クリスマスの時期になると販売されているようです。しかも赤と白でボトルの色も違いますし、毎年デザインが変わるので、つい集めてしまいます。ちなみに今年はこんなデザインです。

で、ボトルの頭にベツレヘムの星のごとくいらっしゃるコルク部分と、ボトルの中で光っているLEDが、今回僕が作った部分です。クリスマスツリーとしておしゃれインテリアを演出するために、一見ボトルの頭の星はただのコルク栓に見せているけれど、この中に必要な回路や電池が内蔵されているのです。こんなふうに。

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しかもコルクの星を上からカチッと押すとオン-オフ切り替えができるのです。こんなふうに。

しかもしかも今年は、他の色も作ってみました。こんなふうに。

機能としては、たったこれだけなのですが、むしろとってもシンプルにするために、設計や実装の中でいくつかの工夫を凝らしました。

以下、奮闘記録。(またの名を、恥さらし)

構想編

僕がこのしゃれおつボトルを見たときに、ワインボトルなんだから口部にはコルクを。クリスマスツリーの形なんだからてっぺんにはベツレヘムの星を。そして、ボトルの中には光を。

それがこのボトルを素敵にする方法であり、それ以外にないのだ。と信じて疑わないのでした。

そして外観からはただの星型コルクブロックに見えるようにLEDを光らせるための回路とバッテリーとスイッチを詰め込みました。ライトの付け方は、星を上から押すとカチッとオンに。もう一回押すとカチッとオフになります。オンの間は、10個のLEDがぺかぺか光ります。機能はこれだけ。ね、シンプル。

設計編

さて、概要は構想編でだいたい明かしてしまったので、ここではもう少し具体的に。実際の手法と過程を交えて。

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(上の写真、右にある銀色の円形のは、ハンダゴテのケミカルペーストなのできにしないでくだしあ。。)

#まずは 、形状や寸法の決め方、材料の選定から

ベツレヘムの星の部分は外側からはコルクに見えるようにしたいのですが、全てコルクで作ることはできないため、3Dプリントした樹脂(PLA)に外側にコルクシートを貼っています。

バッテリーはカメラのストロボなどに使われているCR2という電池を利用します。写真のように収めるので、この電池の長さが星の厚さを決めます。

電池の選定は悩んだポイントで、コイン電池にすると持ちが悪く(実は2年前のバージョンがそうだった)、電池が大きすぎるとボトルと星のサイズのバランスが悪くなってしまうというトレードオフ状態。そして、あまり入手性の悪い電池を選ぶわけにもいかず。。その中で今年のバージョンはCR2という選択にしました。

#次にスイッチについて

スイッチはLEDをオン-オフするだけの機能であり、そして外観からスイッチを隠す事と容易な操作である事の両立が求められました。その結果、オルタネイトの押しボタンスイッチを内蔵し、星の頭をカチカチするという操作でオン-オフができるようにしました。
オルタネイトの押しボタンスイッチというのは、カチッと押すとオンになり、もう一回カチッと押すと今度はオフになるスイッチです。

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オン-オフの様子はこのような感じ。

#構造 、パーツのレイアウトについて

全パーツが星とコルクキャップの部分に小さく収まりスイッチを機能させるために、コルクキャップ側に回路を収め、バッテリーを固定。星側にスイッチを取り付け、双方がスムーズにスライドするように設計しました。ちなみにCADはFusion360を利用しています。

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また、バッテリーが切れれば、ユーザ自身が星を開けてバッテリーを交換する必要があるため、簡単に開け閉めできる機構も必要でした。
3Dプリントで爪を作り、星同士をひっかける方法も試みてはみたのですが、すぐには実現可能な形状と3Dプリントによる精度を出すための試行回数が足りなかったため、今回は磁石を埋め込み磁力で固定、保持する方法にしました。

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#最後に 、LEDと回路について

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LEDの点灯パターンは、点灯のみよりもぺかぺか光る方がイルミネーションとしては素敵だと思うので、点滅に。個数は、数個〜10個程度。LEDの回路的なつなぎ方、瓶の中でのレイアウトも考慮する中で、秋月でちょうど良さそうなLEDドライバを発見しました。

10LEDドライバ(昇圧式コンバーターモジュール)

このドライバICのデータシートにアプリケーション例の回路があったので、そのまま利用しました。ドライバICの他にいくつか部品が必要です。
この回路に、電圧をかけるだけでぺかぺか光る自己点滅LEDを10個直列に接続します。

!!ここで注意です。CAUTION!!

今回用いたドライバICと回路は、自己点滅ではないLEDを想定しており、自己点滅LEDを接続するには適切でない可能性があります。(そして僕自身、回路周りはあまり自信が無く。。)
最低限、テスタで電圧をチェックした程度であり、特に自己点滅LEDの場合、消灯時の過電圧保護対策が必要になる場合があります。
(来年は、このあたりを再考、再設計したバージョンにする予定です。。)

また、基板は自由な形に加工がしやすいサンハヤトの薄型ユニバーサル基板をし、コルクキャップに収まる小さな基板サイズにしています。これハサミで簡単に切れるのですごく便利です。

そして、回路基板とLEDなど各接続部分には、ICソケットという本来ICを基板に接続するためのパーツを使い、着脱方式にしてみました。これは、組立時や分解時のメンテナンス性を考えたものですが、今年はLEDの色を黄色だけでなく、他の色にも簡単に交換するためでもあります。
(ホントは、こういうコネクタを使ったほうがいいんでしょうけれども、手元にあったICソケットでお手軽に。次期バージョンでは、ここも改良したいですね。。)

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最後に

前に、妻がKALDIで見つけてきたクリスマスツリー型のワインボトルを見て、なにこのしゃれおつボトル!!これを卓上に置けるタイプのクリスマスツリーイルミにしたらかなりかわいいのではないかと思いつき、作ったのでした。僕はいつだってかわいいものが作りたいのである。

、、というのが、2年前。とぅーいやざごー。

その時はさくっと作って飾り、今年は2年越しにいくつかの問題を修正した改良版をぱぱっと作りました。来年はさらに改良したものをぬるんと作る予定です。

今年は、なんと妻と二人の我が家に娘がやってきました。クリスマスの時期は、妻も毎年手作りのクリスマスリースを作っていますし、何年か後に、こういうものを一緒に作る事を夢見ています。

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