日本政府は口下手で、リベラルマスコミは「声なき声」には耳を貸さない。これが日本の最大の問題のような気がします。 ●アビガン増産へ総力戦　既存薬の有効性、国内外で模索―新型コロナ

富士フイルム富山化学が開発した抗インフルエンザ薬「アビガン」（富士フイルム提供）
　新型コロナウイルス感染症の有力な治療薬候補である抗インフルエンザ薬「アビガン」の増産に向けた態勢整備が進んでいる。長い年月を要する新薬に比べ、既存のアビガンへの期待は大きい。エボラ出血熱など他の疾患治療を目的に開発された既存薬を対象に、新型コロナへの有効性を探る取り組みが国内外で広がっている。
　アビガンは富士フイルム富山化学（東京）が開発。２０１４年に国から承認を受けた新型インフル薬には、コロナウイルスの増殖抑制効果が期待されている。有効性を確認する臨床試験（治験）が始まり、年内にも承認されて広く投与される可能性がある。胎児に奇形が生じる副作用から妊婦らは服用できない。
政府は緊急経済対策でアビガン増産支援のため１３９億円の予算を確保し、２００万人分の備蓄に乗り出す方針。富山化学は月４万人分の生産能力を９月までに３０万人分に急ピッチで拡大する。
ただ、原料確保が最大の課題。中国からの輸入に依存している有機化合物「マロン酸ジエチル」は、政府要請を受け中堅化学メーカーのデンカが新潟県の休止設備を稼働させ、５月に生産を始める。山本学社長は「困難を伴うが社員は使命感に燃えている」と意気込む。宇部興産やカネカなども原料・原薬の供給に相次いで名乗りを上げた。
コロナ発症者の改善報告によると、東京品川病院（東京）では投与４日目に検査で陰性が確認されたという。海外から提供要請も相次ぎ、安倍晋三首相は「日本発の特効薬を世界に発信していきたい」とアピールする。
エボラ出血熱向けに米ギリアド・サイエンシズが開発を進めた「レムデシビル」をめぐっては、日本の研究機関も参加する形で、コロナ向け治験がグローバルに進む。米医学誌は投与した重症患者５３人のうち３６人に改善が見られたとの研究結果を公表。一方、中国での治験は失敗に終わったと一部で伝えられ、課題は残る。
抗リウマチ薬でも、中外製薬が創薬したスイス・ロシュ「アクテムラ」、仏サノフィ「ケブザラ」のコロナ向け治験が始まっている。
【引用おわり】
　日本政府もやる事はやっているようです。ただ「年内にも承認されて広く投与される可能性がある」→はやり、もっと急いでほしい所ではあります。
　それと、緊急事態の時「原料確保が最大の課題」になるのは頂けません。医療や食料・安保関連の物資を民間企業任せにしてしまうと、どうしてもできるだけ安い所から原料を調達する事になってしまいます。この為に「中国からの輸入に依存」してしまう結果になったのです。
　ですから、このコロナ危機を教訓として医療や食料・安保関連の物資の生産に関しては、国家の生存に欠かせないものとして政府の監視体制を整える事が肝要であると思います。
というか、「お客様に安く売るのが良心的な企業」という認識を、消費者である日本国民が改めなければいけないような気がします。
本来ならばマスコミが「最低限必要な物資は、多少高くても国産しなければ…」と世論に問いかけて、国会で必要な法整備をするという手順になるのですが、どうも政府が必要物資の国産化のために動こうとすると、日本のリベラルマスコミはまたも足を引っ張るような気がします。
例えば、コロナ騒ぎが落ち着くとマスクが余るようになります。するとあわてて増産した日本のマスクは50枚で600円から千円。中国のマスクは50枚で400円。日本の国産を維持するためには、安全保障関税などの何らかの措置が必要です。
しかし、テレビでコメンテーターが、「400円で買えるマスクを600円で買わせるんですか？安倍さんや麻生さんは200円位と思うかもしれませんが…。庶民の心がわからないんですね」などとコメントして、通りがかりの主婦さんに「200円は大金です。安ければ助かります」と街で聞きましたと流したりすると、今作り上げている国産マスク供給網は崩壊します。
リベラルマスコミは、日本人の「声なき声」には耳を貸しませんので…。