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なな艸花仕事 30 年初に寄せて

新しい年がやってきました。
光に溢れた元旦から始まった令和2年、皆さまどのような心持ちで迎えられたでしょうか。

昨年は長らく使っていたkito*kaという活動名を「なな艸」に変えました。
kito*kaとは器と花という意味からつけた名前ですので、一昨年から自然発生的に始めた野草料理の研究と、kito*kaが何となくそぐわなくなってきたように感じていました。

もっと植物全般に関わる名前をと考えていたときに、ちょうど仕事場である宝庵に息づいているハコベや母子草、コオニタビラコなど春の七草と出会いました。
特に母子草は食用にもなり乾燥させてリースの材料にもなる、これはぴったりかもしれないと、noteで「野草食日記」を始めた直後の4月、「なな艸」に変えることにしたのです。

それ以来、11月のリースワークショップを終えるまでとにかく無我夢中で走り続けてきた感があります。
その間、失ったものもありましたが、新たに得たものも多くありました。

12月になって、仕事が一段落したとき、私は何をベースにどこへ向かっているのかを改めて自分に問い直す時間を持つことができました。
それは敢えて自分に説明しなくても心の何処かでわかっていたことなのかもしれません。

30代後半頃だったかに、フラワーセラピーの資格を取ったことがありました。
自身が植物の存在に救われた経験があったためでしたが、資格の活用方法も今ひとつ分からないまま、決して少なくない額の年会費を払い続けることに疑問を抱き、結局資格放棄してしまいました。

しかし、年を重ねるにつれ、ますます自然の中に身を置き植物と触れ合うことで、心身共に健康になっていく自分を感じています。

多分ですが、私の一番の喜びは自分自身が自然の中に在ること、そして可能であるなら、私以外の誰かにそのような場を提供し、植物と共に在る時間を共有し感じることなのではないか?!と思い始めています。

数年前から何となく抱いていた、「材料を仕入れてただモノを作り販売すること」への違和感もそこから来ているのかもしれません。

2020年のなな艸は、必要とする方に植物と触れる場を作ることを目標にコツコツとやっていきたい、そのように考えています。

今年一年、皆さまと良きご縁がありますよう、どうぞ宜しくお願い致します。


野草の勉強や観察会のために使いたいと思います。