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1871 『読書する人だけがたどり着ける場所』

◇1871 『読書する人だけがたどり着ける場所』 >齋藤孝/SB新書

読書関係の本にもついつい手を出してしまう。一家言ある方が、どのような本の読み方をしているのか、また、どのような本を読んでいるのかを知りたいので。内容的には一般的なものであろうか。。。

・読書は人に「深さ」を作る。専門バカの深さではなく、全人格的、総合的な深さが重要。

・文学を読むことで、複雑な感情を感じ取ったり言語化したりする能力を身につけることができる。

・『花鏡』の3つの初心。「是非の初心忘るべからず。時々の初心忘るべからず。老後の初心忘るべからず」

・読書は自分と異なる視点を手に入れるのに役立つ。意識したいのは「著者の目」になること。

・文豪たち(川端康成、太宰治、谷崎潤一郎など)は大量の本を読んでいる。大量の読書によって精神文化を背負い、それを文学の形にあらわしている。よって、谷崎の本を一冊読むだけで、その背景にある大量の本がガーッとなだれ込んでくるような感じがする。

・本を読んだ後に、好きな文章を3つ選ぶ。それによってその本の価値や魅力を反芻する。

・本で得る知識は細胞分裂のように倍倍で増えていく感覚。最初は知識が増えない感じがするが、諦めずに何冊も読み込んでいくと、知識が定着し、新しい事も繋がって理解できるようになる。

・1つのテーマについて5冊読めば、そこそこ詳しい人になれる。20冊読めばかなり詳しい人になれる。

・知識は人に話してこそ定着する。また、「繋がり」を意識すると、知識が取り出しやすくなる。

・本を読まず、教養に欠けている人は、お金を持っている人が偉い、といった浅い考えしか持てなくなってしまう。

・読書によって他人の気持ちを想像して感情移入し、受け入れる経験をすることができる。人が人と関わりながら生きていくうえでは、他人の気持ちを理解して認め、受け入れることが必要とされる。それによって、自分自身が成長するし、人生を豊かにしていける。


読んでみたいと思った本

・『弓と禅』 >オイゲン・ヘリゲル/角川ソフィア文庫
・『イスラーム文化-その根底にあるもの』 >井筒俊彦/岩波文庫
・『方法序説』 >ルネ・デカルト/ちくま学芸文庫
・『歴史とは何か』 >E・H・カー/岩波新書
・『寝ながら学べる構造主義』 >内田樹/文春新書
・『ファスト&スロー』 >ダニエル・カーネマン/ハヤカワ・ノンフィクション文庫
・『日本思想全史』 >清水正之/ちくま新書
・『常用字解(第二版)』 >白川静/平凡社
・『欲望の民主主義』 >丸山俊一/幻冬舎新書
・『資本主義の終焉、その先の世界』 >榊原英資・水野和夫/詩想社新書
・『人類の未来』 >ノーム・チョムスキー/NHK出版新書



【目次】

序章 なぜ、いま本を読むのか
第1章 読書をする人だけがたどり着ける「深さ」とは
第2章 深くなる読書浅くなる読書何をどう読むか
第3章 思考力を深める本の読み方
第4章 知識を深める本の読み方
第5章 人格を深める本の読み方
第6章 人生を深める本の読み方
第7章 難しい本の読み方


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