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ほんの少しの理由を大事に磨く

先日、村上春樹さんのエッセイ
『走ることについて語るときに僕の語ること』
を読みました。

この本を通して知ったのですが、
当時の村上春樹さんは
週に60キロも走ることを習慣化し、
年に一度は必ずフルマラソンに参加していたそう。

1日に平均して1時間、
10キロ前後を走っていたようです。

まずその走るキロ数に驚きましたが、
なにより驚いたのが
それが10年以上も続いていること!

作中、村上さんがどうして走ることにしたのか?
そして走り続けること理由が記載されています。

「走り続けるための理由はほんの少ししかないけど、走るのをやめるための理由なら大型トラックいっぱいぶんはあるからだ。僕らにできるのは、その「ほんの少しの理由」をひとつひとつ大事に磨き続けることだけだ」

『第4章 僕は小説を書く方法の多くを、
道路を毎朝走ることから学んできた』
より一部抜粋

読んでいて、

「いや、マジでそう!!!
なにかやろうとするとき、
やる理由よりやらない理由の方が
数100倍多いんだよな〜〜ッ!!!」

と思わず心の中で叫びました。

村上春樹さんの場合は
走ることでしたが、走ることに限らず
多くの行動/習慣は同じことが
いえるのではないかなと思いました。



例えば


英語を話せるようになりたくて始めた勉強。
理想の体型に近づくために始めた筋トレ。
今の生活をより良い形にしたくて始めた副業。
もちろん自分のすきな趣味だってそう。

そして私のように
中医学や養生について学ぶこと…。

ぶっちゃけて言えば、

やる理由よりやらない理由の方が多くないですか?


だって普通に働いているだけでも疲れるし、
家事をして生活するだけでも大変だし。
それをやって結果につながるか分からないし、
じゃあやらなくてもいいんじゃない?って。


それでも
大変だー、疲れたー、と思っても
筆を取ったり、本を開いたり、
筋トレ用のウェアに着替えたりするのは

「やらない理由はたくさんあるけど、
それをやる理由を手放していないから」



やる理由に目を向けているからだと思うんです。

やらない理由は探さなくても見つかるのに、
やる理由を見つけられた、
そして実践行動ができた。
たくさんのやらない理由を押しのけて、
大変なエネルギーを使ってでも
一歩前進できたこと。

私は
「これってめっちゃすごい事じゃない?」
って思うんですが、皆さんはどう思いますか?

もちろん、村上春樹さんのように
1日に10キロ走ったり、
週に60キロ走って
フルマラソン完走までたどり着くまで
相当な修練が必要だと思いますけど……。

でも、少なくとも
スタートさせる理由が私たちにはある。
それをいかに手放さず、磨いていけるか。
手放しさえしなければ途中いくらでも
軌道修正は可能です。

その上でなにかを継続させていくコツは

①やる理由を見つける。磨いていく。

そして

②自分のペースを保つこと。
  (つまり仕組み化してしまうこと)

結局はこの2つなんじゃないかな?
と思うんです。

『自分はなにも続かない!』と
もし、思っている方がいたら、


「自分はどうしてこれをやろうとしたんだろう?」

と一度、理由を改めて考えてみるのも
いいかもしれません。

もし、やる理由がひとつも見つからなかったら、
それは「今の自分に必要じゃない」と
すっぱり手放すきっかけにもなりますしね。

村上春樹さんのエッセイはこちら。