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自閉症スペクトラム障害

こんにちは。生活の変化が続きますがお元気でしょうか?
ここ数年、発達障害という言葉をよく耳にします。発達障害と呼ばれるものは、いくつかありますが、それらは、身体、学習、言語、行動といった分野で幼少期に診断されることがほとんどです。そんな中に、自閉症スペクトラム障害があります。


自閉症スペクトラム障害 (Autism Spectrum Disability =ASD)

自閉症スペクトラム障害(以降ASD)とは、神経系機能障害の一つです。ASDと診断された子供の50%が3歳までにASDだと判断、査定されるといわれています。早い子ですと、2歳までにASDである可能性を判断されます。早い時期にASDの可能性を疑われても、4歳過ぎまではASDの診断をほとんどの場合しません。そして、ASDと診断されることの増加には、遺伝的要因と環境的要因が考えられるといわれています。


どうして4歳で診断なのでしょうか?

子供達が家庭以外の集団生活を経験するのは、ほとんどの場合3,4歳からではないでしょうか。もちろん、家庭の事情で、乳幼児の頃からデイケアセンターに通っている子供たちもいるでしょう。

ASDを疑われる子供は、目を合わせない、一つのことに執着する、1から2への移行が苦手、急な予定の変更にうまく対応できない、音に敏感に反応する、一人遊びが多い、お友達との関わりがうまくできない、コミュニケーションにおいて仕草を理解するのが難しい、表情が乏しいなど、ASDと思われる特徴的な症状が家庭の外に出ることで顕著になってきます。

その症状は、ASDかその子の性質や性格によるものなのか、判断が難しい所もあります。家族と過ごしている時は、なかなか気が付かなかったり、疑問に思っていても、保護者がなかなか言い出せないこともあるからです。そして、それは、不思議でもなければ、間違ってもいません。

専門家を訪れる一歩を踏み出すのには勇気がいるものです。なぜ?それは、社会の中でASDが理解されているようで、されていないところがあるからではないでしょうか。


家庭外でかかわる大人は、どんなことに注意したらいいでしょうか?

家庭外でASDを判断するうえで、大人(保護者やデイケアセンター、幼稚園の先生)が注意しなければいけないのは、環境要因を考えて、それらを変えてもまだ、症状があらわれているかという点です。

家庭外での集団生活を初めて経験する子供は、緊張もするし、落ち着かないこともあります。うまく友達の輪に入れないことだってあります。とにかくすべてが新しい事なのです。ですから、時間をあげてください。3か月ごとに、子供の様子を確認するのがいいでしょう。

学校では、子供が安心できる空間を作ってあげてください。先生は、統一性をもって、心の安定を保ち、継続して子供とかかわってください。子供との信頼関係を築いてください。教室内は、刺激が多すぎないかを考えてみてください。まず、環境を整え、それでも、ASDの症状がみられるようであれば、保護者と話をして専門家に診ていただくのがいいでしょう。

家庭でも同じことが言えます。子供とかかわる大人たちが統一性をもって、心の安定を保ち、継続して子供とかかわっていくことが大切です。


みんなでサポートできたらいいですね

ASDは、子供のすべてではありません。そして、子供たちに症状の程度が同じように出るわけではありません。そして、子供たちの脳は未知数の可能性を持っています。ですから、早い段階で専門家、学校、そして家庭が連携して子供のことをサポートしていけたらいいですね。

サポートがあるということは、子供の脳の発達だけでなく、心の発達と成長にとても重要です。更に言えば、保護者の方も心強いでしょう。子供にかかわる人たちが温かい気持ちで、サポートできたら素晴らしいですね。

保護者の方も、心配なことがあったら、子供のかかりつけのお医者さんや、信頼できる専門家にご相談されることをおすすめします。

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