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ギャラ 9:1 についてのコメントを見て感じたこと①

ファイナンシャルプランナーの吉岡奈美です。
報酬の取り分について話題になっていますね。私は、芸人さんやタレントさんだけでなく、きちんとした雇用契約を結んで会社お勤めの方でもお給料に満足している人は意外と少ないんじゃないかと思っています。自分の過去の職歴を振り返りながら、その時々に受け取る対価をどう感じていたかnoteしてみたいと思います。

これまでの職歴

私のこれまでの職歴をおおざっぱに書くと、
大手メーカー事務職→②証券会社営業職→③大手保険代理店営業職→④中小保険代理店営業職→⑤フリーランス となります。

新人OLランチのあるある話

新卒で①のメーカーに入社し、いわゆるOLとして働いていたころ 同僚とのランチで話してたのは「給料安すぎだよねー」という話題でした。手取り額は確か17~18万円くらいで、実家暮らしの身には必要十分でしたが、時代はバブル終焉を迎えつつある頃。

今の学生さんには考えられないかもしれませんが、就職前にアルバイトをしていた新宿デパ地下 食品販売時給は当時1400円でした。仮に1日8時間 週5日働いたとすると、ひと月のバイト代は @1400×8h×5日×4週間=22万円くらいになる計算でしたから、就職するとなんだかすごく収入が減ったと感じる人がほとんどだったのです。コピー,お茶くみ+αくらいしか出来なかったのに...。

このように、①大手メーカー事務職の時代は、毎月 固定給をいただき、夏冬それぞれ30万円ほどボーナスも出て、勤続年数に応じて少しずつでも昇給する とても安定した給与体系でした。

転職で初めて知った、稼ぐむずかしさ

FPの上級資格 CFP®認定を取るために、②の証券営業へ転職しました。
この時の給与体系は、完全固定給ではなく 初年度30万, 2年目25万, 3年目20万円くらいの保障給(額面)付きの歩合給で、ひと月ごとに金融商品の販売手数料に応じた歩合給保障給を比べてどちらか高い方の金額を受け取れるという給与体系でした。ボーナスは完全に歩合で、もらえたり、もらえなかったり。

この時 初めて 自分で稼ぐことのむずかしさを知りました。初年度は保障給でも転職前より高かったのですが、すでに実家を出て家賃など生活費も必要でしたから 2年目・3年目になると まさに真綿でクビを絞められるような気分で日々 過ごしていました。

額面20万円の給与から、社会保険料などを差し引いた手取り額は約16万円。OL時代に「安すぎる」と文句を言っていた17~18万円の手取り額がとても有りがたい水準だったことに気づかされたのです。

年棒制のような給与体系に

母のガンが再発し、日常生活に支障がでたので②の証券会社退職し、1年ほど実家に戻って家事手伝いをしていました。母の体調が戻ってから再就職したのが③の大手保険代理店です。

この時は、前年の保険商品の販売手数料累計額で決まる給与ステージがあり、1年ごとに月々受け取れる給与額改定されました。証券会社時代には 毎月毎月 支給額が上がったり下がったりして、いつもドキドキだったので、この年棒制のような給与体系は私にとって とてもわかりやすく安心できるものでした。

実績アピールで自ら交渉

次に転職したのは、④の中小保険代理店です。③の大手保険代理店が来店型のスタイルだったので、そのノウハウが必要だからとお声掛けいただきました。

会社で初めてとなる来店型保険ショップ立上げ要員だったこともあり、給与については社長と直接話して決めました。プロスポーツ選手の年棒交渉みたい!なんて思いながら、これまでの販売実績給与額をまとめた資料を用意して社長とお話したことを思い出します。

それまでの転職でも、企業側が示す給与規定を確認して選択することは行ってきましたが、まったくのゼロベースで「自分の仕事に対して受け取る対価」を決めることは初めてだったので、過去の実績に基づいて見当をつけることしか、その時の私にはできなかったのです。

この後、新規事業利益を出していくことのむずかしさを体感することになるのですが、長くなったので ここで一区切り。

ここまでのまとめ

働いて受け取る対価をどう感じるかは、置かれている状況過去の経験や実績 、そして時代背景などの様々な要因で変化すると私は考えています。雇用する側・される側となれば尚更に。

「経験に勝るものはない」
社会人になった時、まさか自分がこんなにたくさんの給与体系経験することになるなんて思ってもいませんでした。でも、その多様な実体験が、今、FPとしてお客様のマネープランキャリアプランを考える上で、とても役に立っていることを改めて感じています。

大切に想うことは人それぞれ。多様な価値観をフラットに受け入れ心地いい距離感サポートし続けられるファイナンシャルプランナーで有りたいと思います。

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