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漫画家になるには|大ヒット作は最初からある種の感動がある #010

こんにちは!東京ネームタンクのごとうです。マンガスクリプトドクターや創作村村長でもあります。

そして他にもいろいろ…実は「マンガ新聞」のライターでもあったりします。今回はこちらに寄稿した記事も踏まえた、大ヒット作品にある共通点についてお話ししますね。

大ヒット作品はまず多くの人の心を掴んだということ。そしてそれは物語の冒頭から。読んでしばらくしないとその魅力が分からないというのでは、ついていけない人が増え、社会的なヒットには繋がりにくいと思います。

「最初からクライマックス」とはよく言ったもの。「ワンピース」「ナルト」「ブリーチ」「ハガレン」もちろん「鬼滅の刃」も。ある共通の価値観の描かれ方があります。いったいそれはなんでしょうか。

新しい価値観の衝撃がある

結論から言ってしまって、これらの作品には新しい価値観の提示があります。「こんな海賊っていいよね」「こんな忍者っていいよね。」という、

「既存の概念を覆す、新しい○○観」(海賊観や忍者観)

がそこにはあります。

しかし今これを書いてもなかなか伝わらないと思います。それはなぜなら、ワンピースが、ナルトが、みんながパッと思い浮かぶ海賊観を塗り替えてしまったから。

思い出せるでしょうか。ワンピースが連載する前に、海賊と言ってどんな姿を思い浮かべたか。ナルトが始まる前に、忍者と言ってどんな姿を思い浮かべたか。

いま海賊と言ったら陽気な能力者の集まり、を想像し、忍者と言ったらスタイリッシュでかっこいいもの、ですよね。少なくともダサいものではないはず。ですが、これらの作品が出てくる前は、海賊も忍者もこんな感じだったのでは。

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オールをこーげーオールをこーげもっとこげー
こがなきゃ船長におこられるーぞー

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にんにんでござる

昔のマンガの描き方の本には、忍者モノはなにをやってもあか抜けなく人気を取れないからやめておけ、と書いてあったそう。でもそれは既存概念である忍者を超えられなかったから、に他ならないと思います。

みんなが思う「こういうもの」を超える

死神と言ったらこういう感じ、錬金術師と言ったらこういう感じ、鬼と言ったらこういう感じ、とみんなの中に固定概念、既存の概念があると思います。

どうしてもそこに縛られがちで、その固定概念の中で物語を作ってしまいます。しかしもしそこから解き放たれて、新しい時代の死神像や錬金術師像を見せることができたら、まずその時点でとても新鮮な感動を与えられます。

死神って言ったらこんなのを想像してたけど…

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現代の死神はこんななのか…という驚きが。

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なにこれかっこいい…(感動)

更新されていない価値観がチャンス

マンガ新聞でお話しさせてもらったのは「魔女と野獣」という作品でした。

▼綺麗でオシャレなお姉さんが無尽蔵の魔力で街を焼き尽くす『魔女と野獣』に刮目!(マンガ新聞)
https://www.manga-news.jp/article/36873/

こちらの作品は「新しい魔女観」があったんですよね。めっちゃおしゃれなお姉さんが新鮮でした。

医者、パイロット、大工、記者、職業を見渡すとまだまだ塗り替えられていないジャンルでいっぱいです。職業でなくたって、新しいコグマ観やワニ観など…これってこういうものだよね、という思い込みには逆にチャンスが眠っています。

常識の枷を取り払い、新しい価値観を探してみてくださいね!

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