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20,02,29。ledzeppelin77年②

Jimmy Pageは明らかにバッドコンディションでしたが、出なくなった高域を独自の表現でカバーする術を確立していたRobert Plantは安定したパフォーマンスとなっている77年全米ツアー。

残るメンバーJohn Paul Jonesはもともと安定したプレイが身上でしたし、このツアーから使用するようになったAlembic等のアクティブピックアップを積んだベースの使用により存在感がマシマシになっています。John Bonhamは基本元気いっぱいですが元気のないJimmy Pageのコントロールが効かないこともあって暴走気味なプレイが時にアンサンブルを乱し気味です。

Jimmy以外の3人が比較的元気な事もあってツアー中盤以降には名演と語り継がれるライブも披露されるようになっていきます。もっともJimmyのギターに関してはこのツアー以降長きにわたって「今回は結構まとも」レベルがプレイの最高値になってしまう事が残念で仕方ありません。

77年ツアーの音源も75年ツアー同様近年になってバランスの良いサウンドボード物が発掘されブート化されています。

アナログ時代には4月27日のクリーブランドが高音質で有名でしたが、現在ではランドーヴァーやMSG、そのほかにも数か所のサウンドボード音源が聞けるようになり、噂レベルではありますがLAフォーラムでの6dayもサウンドボードの存在が囁かれています。

そのLAフォーラムでの6公演と言えば6月23日がアナログ時代から名演と語り継がれてきたが名演ですが現在では全日程が良好なオーディエンス録音でブートCDになっています。

特に初日6月21日通称「Listen To This Eddie」は「zeppelinブートをどれか一枚選べ」と言われればこれを選ぶといわれるほどの音源となっており、気合の入った迫力ある演奏と伝説のテーパー(録音者)Mike Millardによるほぼ完全収録かつ高音質という事で文句無しな内容となっています。

最後のLAフォーラム公演となる6deyで名演を繰り広げたzeppelinでしたが7月のオークランド公演で主催者側のセキュリティスタッフとzeppelin側スタッフの間で諍いが起こり、傷害事件を引き起こしてしまいます。

以前からzeppelin側スタッフのやりたい放題の素行に不満を抱いていた大物プロモーターのBill Grahamがzeppelinを傷害容疑で告訴した事で77年ツアー時のzeppelin&スタッフの行状が広く世に暴き立てられるきっかけに。

逃げるように移動した次の公演地ニューオーリンズでRobert Plantに入った連絡によってzeppelinはすべての予定をキャンセルして帰国してしまいます。

その連絡はRobertの息子の急死を知らせる内容でした。


今回のリンクはLAフォーラム6dayの3日目の8mm映像です。
https://www.youtube.com/watch?v=GyM6-QibDFM
For Badge Holders Onlyのタイトルで名高いThe WhoのKeith Moonがアンコールに飛び入りしたことが有名なライブです。

断片的ですが大好きなカルフォルニアで数日後に待ち構える悲劇など予想だにせず楽しそうに演奏するzeppelinを見る事が出来ます。

次回は悲劇的な活動中止期と復活に向けての胎動となる79年です。

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