手品の王国を探せ

「この世の中には、手品の王国がある」という話を聞いた。

わたしは18年間手品をしているが、その王国へ行ったことがない。でもその王国から来たんだろうなと思う人には何人か会ったことがあるし、その王国へ行こうとしている人や、王国の門を力任せにこじ開けようとしている人は見かけたことがある。

(この文章を読んでくすっときた人はきっと長い間手品の世界にいるのだろう。)

王国へ行こうとしている人はコンテスタントが多いように思う。コンテスタントというのはコンテストに挑戦している人のことを指す。コンテストで披露される手品は、きっとみんなが想像している手品とは違う。テレビやバーで見る商用のとは別なのだ。
コンテストで見られる手品はまさに芸術作品そのもの。細部までこだわった緻密な道具やシワ1つない衣装、計算され尽くした美しい照明や音楽、演者の息づかいや表情!張り詰められた空気!会場に響き渡る拍手!!まさに芸術!目の前に広がるのは魔法!見終わったあともしばらく魔法は解けない!最高のエンターテイメント!

こういうコンテスタントに出会えたらぜひその人の虜になって応援してほしい。その人はきっと手品王国の住民になるはずだから。


ちなみにわたしも王国に行きたくてコンテストに挑戦している時期があった。「時期があった」と書くと過去形だから誤解を産んでしまいそうで少し怖い......。今はちょっと勉強中。あとコンテスト以外でやりたいことがいくつも見つかった。少し前までは、王国にはコンテストで成績上位を残した人しか行けないと思っていた。が、実際は違うらしい。手品文化に貢献した人も王国に行けることがあるんだって!コンテスト上位者のように優れたマジシャンを評価するのは容易いけれど、手品文化の研究や普及なんかの業績を評価するのは難しいもんね。

わたしがやっている/やろうとしている活動も手品文化に貢献できるといいなぁ。だって死ぬまでに1回は王国に行ってみたいし、欲を言えば永住権がほしいじゃない?数十年後にもらえてるといいなぁ...。


今日はもう眠いのでもうこれ以上書くのをやめる。


P.S.
王国の存在を知らない人や王国に入りたくて門をこじ開けようとしている人たちについては深く言及しない。聞きたい人がいたら、個人的に聞いてください。
(ちなみにわたしはお肉と甘いものが好きです。)


ではまた。
読んでくださってありがとうございました。


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