鳴神ハルコ (なるがみはるこ)

高校の頃書いていた天然タラシ( 社会人♂)の恋愛小説をサイト引っ越しに伴いちょこっと修…

鳴神ハルコ (なるがみはるこ)

高校の頃書いていた天然タラシ( 社会人♂)の恋愛小説をサイト引っ越しに伴いちょこっと修正しつつ再掲載中。

マガジン

最近の記事

マガジン

  • 語らうお隣さんと、恋をして ①
    7本

記事

    4月 後編

    11日 疑い オフィスにて、遠くから通称アイツの声が聞こえてくる午後一番。 アイツとは上司である杉本さんのことで、まーた誰かに文句垂れているようだった。 よくあんなに文句が思い付くものだと周りから陰口を敲かれていることにも気付かない彼へ、来るな、来るな、と。 皆ただ只管にそう願うしか回避方法はない。けれど。 嗚呼。 「宇乃ー。お前は上司にコーヒーを淹れるくらいの気を遣うこともできないのか?」 脂ぎった頭に蛍光灯を反射させ、わざわざ道を逸れてまで近くにやって来た杉本さん。

    有料
    100

    4月 前編

    1日 ベランダの壁崩壊 春になると 皆 浮足立って 「芸能人の○○似の人が異動してきた」 「○○が辞めた」 「近くに新しい店ができた」 加えてお隣の707号室 管理人さん曰く亡くなった旦那の若い頃似、な人が 「越して来る」 だとか、噂しだす その人を一見する前の私は 「(ラ○オウみたいなひと…?)」 震えが止まりませんでした 日曜日の明け方。 飛び起きるような大きな物音が聞こえた気がしたけれど、気のせいかともう一度眠りについた明け方。 これが、そう。

    有料
    100

    語らうお隣さんと、恋をして ①

    ある晴れた日、空いたお隣さんに 誰かが引っ越してきたみたい 壁突き破っちゃうような天然さで 自分のことは後回し やさしい石鹸の香りがするひと 花吹 太郎さん 年下の彼は、上司でした。 『月が綺麗ですね』 「はい、とっても」 さて、さて。 今日も、向かい合って。 ちょっと世話焼きなふたりの話。

    語らうお隣さんと、恋をして ①