songline / くるり(2018)
くるり 12th album(2018)
前作『THE PIER』から4年ぶりのオリジナルアルバム。
1.その線は水平線
2.landslide
3.How Can I Do?(Album mix)
4.ソングライン
5.Tokyo OP
6.風は野を越え
7.春を待つ
8.だいじなこと(Album mix)
9.忘れないように(Album mix)
10.特別な日(Album mix)
11.どれくらいの
12.News
今回から僕が「今、聴いてる音楽」「とても大好きな音楽」を極私的見解で勝手に紹介するNoteを不定期でアップしたいと思います。
正直、音楽については素人です。
トーシローです。
そこを踏まえて。
寛大な気持ちでご覧ください。
さて、記念すべき最初のNoteは先日リリースされたばかり、くるり『songline』です。
いきなり横道に反れますが、僕とくるりの出会いは、たしか4thアルバム『THE WORLD IS MINE』が発売された日。
大学生の頃バイトしていた地元京都の書店にて、普段はインストバンド(ゴンチチとか)をBGMとして流していたが、遅番の先輩が出勤するや否や店長が休みなのをいい事に「ちょっとCDかけるで」っつって、買ってきたばかりのCDの封を開け、流したのがくるりの『THE WORLD IS MINE』。
(注、お店でCDをかけるのは申請が必要です。当時は規制がゆるく、我々も認識がなかったので、お許しください。。。)
バイト先からほど近い新風館のステージにも、たしかα-STATIONかなんかの公開収録で来てたし、その頃はもう売れてはったから名前は知ってた。
当時のくるりは、上記前作の『TEAM ROCK』あたりから、ああいうのは『打ち込み』というのだろうか、テクノやダンスミュージックといった電子の音が、元々のくるりのロックに溶け込みあった、なんとも格好良いサウンドで、まだまだ音楽観が狭かった自分にとって初めて聞くような音だった。
また、そのバイトの先輩というのが、本業は抽象画家で、見る映画から音楽、ライフスタイルまで、大学生の僕には堪らなく格好良く見え、その人が入れ込むくるりってだけで、もはや先鋭的でしかなく、すぐに興味の対象となった。
そして、実際に聴いて、一気に没入しました。
とまぁ、そんなこんなで16年、聴き続けているくるりの新譜が『songline 』です。
ここからが本編・・・
(次回からはサクサク書きます。今回は笑って許して。)
エレキの音って、もうそれだけで非日常的な音が鳴るし、ロックという語感には多くの人が『反骨』や『音の激しさ』『バンド形態』『皮ジャンリーゼント』みたいなものと紐付いてる方も多い。
また、最近の若いバンドにはそんなゴツゴツしたロック感は時代じゃないにしても、音楽から特別感・非日常的体験をすることが多い。
それら全て、音楽の一側面で面白さで、僕自身も大好きなところなんだけれども、くるりの音楽を聴いていると、そういう体験とは違って、とても人の温度を感じる『人肌の音楽』で、距離感が自分の生活に寄り添うくらいに近い。
これは、出るアルバム毎に色んな音楽と溶け合い、『常に新しいくるり』を愉しめながらも、根底そこの温度や距離感はブレない気がする。
今回の『Songline』は特にその部分を感じました。
また長くなってきた・・・。
【藤江なるしのおすすめ曲紹介】
1.その線は水平線
最近は若いバンドをよく聴くからか、1曲目は明確な音から入るアルバムが多い中、①はモヤっと始まります。(笑)
「その線は水平線〜」という最初の歌詞も、靄の中にうっすら見えているのか、何かに対しての比喩なのか、判然としない浮遊感で気持ちいい始まり。
はっぴいえんどの『風来坊』をなぜか思い出す。
サビになると、視界が随分晴れて力強く前向きになれます。
間奏のファンファンのトランペットも素敵です。
終盤のコーラス、とても気持ちいい。
3.How Can I Do?
明るい曲調ながら、今の季節(秋)のせいか、冒頭から少し寂しさを感じます。
ライナーノーツで岸田氏曰く「HOW TO GOの軟弱版」だそうです。
彼は「自信も根拠もしゃれこうべみたいな顔のまま」だったからな。
冒頭で、クリストファーに「Here We Go!!Rock'n'Roll!!」と言ってもらえたら強くなるかも。
閑話休題。しかし、音楽が凄く豪華な感じがする。曲は賑やかで厚みがあってとても楽しい!交響曲を書き上げた影響なのかな?いや、そう感じただけ。
4.ソングライン
ちょうど個人的に縦走登山を計画して挑戦した時期で、旅のテーマ曲でした。
なんとなく『ハム食べたい』のアンサーソングというか、セットで聴きたい曲。ハムが仕事終わりとしたら、同一人物の休みの日として聴いてます。
冒頭の不協和音から、解消するような「プシュ!!」ビール飲みたすぎる。喉がなる。
もともとはサンフジンズの楽曲として書いたそうです。確かに、言われてみれば、「ハイネケン、バドワイザ〜♪」なんかすぐ奥田民生の声に脳内変換できる(笑)
5.Tokyo Op
いや、これカッコ良すぎる!
アスリートの真剣勝負感すごい。
素人やからなんて言ったら伝わるのか分からんけど、ギターの「ジャカジャカ・・・ジャカジャカ・・・べべべ⤴ジャカジャカ・・・ジャカジャカ・・・ベベべ⤵」が、好き!
初回版のLiveBDでも最高!
NHKの『オリンピック 今日のハイライト』はこれで決まり!
7.春を待つ
20年前の岸田氏が書き上げ、手応えを感じながらも、くるりの方向性により、そのままライブですら歌うことなくお蔵入りした曲とのこと。
確かにノスタルジーを感じるけど、一番くるり然としているように思ったのは、上述したくるりの距離感・温度感といった普遍的に感じていた部分そのものと感じたからだと思う。
このアルバムでも特別な曲。
20年間春を待った曲。
12.News
Billy Joelの「Piano Man」をなんだか想起してしまう、素敵なメロディライン。
嘆きが哀愁となって、心に染み渡ります。
僕もええ大人になってしまったので、何となくなのに大好きな曲です。
思いの外、長文となりましたが、ご興味ありましたらぜひ聴いてみてください。