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英語面接対策の3つのポイント

私は海外転職のアドバイザーもしておりますが、仕事柄、英語の面接に向けてどんな対策をすればよいですか?と聞かれることがしばしばあります。
オススメの対策サイトを聞かれた事もありますが改めてググってみると、「良く聞かれる質問例や回答例」、「使えるフレーズ50選」みたいなサイトしか出てきません。

そもそも、英語の面接だろうが日本語の面接だろうが、付け焼刃で準備したフレーズで応答するのは、果たしてそれは人間同士のコミュニケーションと言えるのかという疑問が生じます。
そこで、今回は私が考える対策の3つのポイントをお話したいと思います。


対策その1:自己紹介だけは完璧に作りこんでおく

対策その2:面接で話題になりそうな事を英語で考え英語で書き、そしてしゃべる

対策その3:自分の英語力以上の会話をしようとしない



対策その1:自己紹介だけは完璧に作りこんでおく

私は基本的に、暗記した事をただしゃべるという方針は好きではないのですが、それでも自己紹介だけはしっかりと内容を作りこんで、ソラで話せるようになっておくべきです。

まずは何度も推敲を重ねて、英文の自己紹介を作りこみます。
どんな内容にすれば良いかはここでは割愛しますが、職歴のサマリーだけだと君のCVを見ればわかるよという話になってしまうので、人となりを伝えやすい内容にしましょう。
日本では人間関係が出来るまでは憚られるケースもありますが、海外の人と話す時は、自分の価値観を伝えるエピソード等は盛り込んだ方が良いと思います。

文章での自己紹介が完成したら、次は話す練習です。
それこそカラオケで、歌詞を見ないのは当然、そのアーティストのビブラートのかけ方からしゃくりのポイントまで、完璧にフルコーラス歌えるようにするが如く練習をして下さい。
TEDのスピーカーになったつもりで練習するのも効果的です。
とにかく入り込んで、自分の血肉なるまで練習して下さい。

なぜ自己紹介「だけは」完璧に作りこめ、と言ったのかというと理由はこうです。
そもそも暗記したフレーズだけで面接を乗り切るのは到底不可能なわけですが、とはいえ慣れない英語での面接には大きな不安が伴います。
そこで、

・なるべく精神的な安心感を持って面接に臨む為
・面接の出だしから躓いて日和らない

に自己紹介だけは完璧に準備しておくのです。


対策その2:面接で話題になりそうな事を英語で考え英語で書き、そしてしゃべる

次は、面接での応答におけるアドリブ力の強化です。

その為に面接で話題になりそうな事(今までの職歴や経験の詳細、キャリアビジョン、相手の会社の事業内容、質問したい事など)を、とにかく思いつくだけ英語で思考してみて下さい。
それらを殴り書きでも良いので、バシバシ英語で書き出してください。

ここで重要なのは、思考からアウトプットまで、全て英語で行う事です。
難しい用語や言い回しは調べる必要があるかも知れませんが、とりあえずはあなたの英語力の範囲内の思考・アウトプットで構いません。
(この段階でほとんど思考やアウトプットをする事が出来なかった場合は、そもそもの英語力で勝算の無い面接だったと諦めましょう)

アウトプットしたものを見直し、思考やロジックの整理を何度か繰り返します。
そして実際に口でもしゃべってみましょう。

これらは完璧に暗記するのではなく、ストーリーの流れや考えのロジック、重要なキーワードを頭に入れる様にして下さい。
「英語での思考→アウトプット→整理」を何度か繰り返せば、おのずと頭に入ってくるのではと思います。

面接の内容を100%予測する事は出来ないので、このように出来るだけたくさんの引き出しを作り、アドリブで受け答えが出来るようにします。


対策その3:自分の英語力以上の会話をしようとしない

面接の日程が決まった時点では、当日までの残り期間は大して無いでしょうから、自分の英語力以上の会話はしないと決めてしまう事です。
対策その1、その2で英語で話すことにある程度慣れる事は出来ても、短期間で英語力自体を大きく伸ばすことはほぼ不可能です。

自分の英語力で無理なく話せる言い回しをすれば良いと割り切って、後はどうしても必要な専門用語等を補足するだけにしておきましょう。


最後に面接中の心がけです。
もし相手の話が聞き取れなかったり不明瞭な場合は遠慮なく、
Excuse me, could you say that again more slowly?
などと相手にお願いをして下さい。

英語ノンネイティブの我々が完璧に聞き取れないフレーズがあるのは当然の事。
また相手も英語ノンネイティブだったりすると、その人の母国語の訛りが強かったりもします。
聞き取れなかった事より、不器用でも何とかコミュニケーションを成立させようとしない事の方が減点になると考えて下さい。

面接の目的は素敵なスピーチを披露する事ではなく、コミュニケーションを通じてお互いの理解を深める事です。
これは英語面接以外にも言える事ですが、いかに自分を伝え、また相手に対する理解を深めるかという事に注力して、是非面接に臨んでみて下さい。



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