見出し画像

『三国志拾遺 続』第二章,補遺①

 『三国志拾遺 続――文献と文物の間』第二章「西北地方における柩銘とその展開――帛書」では,河西,トゥルファン両地域で出土した柩銘を紹介しましたが,その後,河西ではもう一点柩銘が出土していることがわかりました.以下に紹介しておきます.

 甘粛省文物考古研究所/劉兵兵執筆「酒泉市三壩湾魏晋墓2013年発掘報告」(甘粛省文物考古研究所編/陳国科主編『甘粛省基本建設考古報告集』(一),文物出版社,2020年).
 酒泉市三壩湾墓群,2013年発掘一号墓より出土,「絲質銘旌」(M1:29).

  以下,引用(190頁)
「標本M1:29,蓋于男棺棺蓋上偏東部,紅黒白三色,銘旌腐朽成残片,部分残片上可見墨線絵画及文字等,因腐朽厳重,図案和文字已不可弁」
 写真は彩版六二の5.丸められたような形なので,なんともわかりかねるのだが,紅色の地に白色で文字が描かれているようにも見える.墓自体は魏晋墓という以上,詳細な情報はないようだ. 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?