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どうにかなりたかった


男女の友情なんて存在しない。
だって私は、関わる異性ほぼ全員恋愛対象に入っているから。


大学1年の夏、授業で同じグループになり、
かっこいいなあ仲良くなりたいなあ
という理由だけで声をかけ、無事インスタを交換。

それから毎日LINEで話すようになり、登下校も一緒にした。
時に飲みにいくようになったり、夜中に電話もしたり。
何気ない毎日が桃色に華やいでいく感覚は今でも覚えている。


本当に楽しい毎日だった。
私は感情表現が苦手であまり自分のことを話さないし人と仲良くなるのも信用するのも時間がかかる。
それでも、彼だけには話したい!聞いてほしい!と何かある度にLINEで報告していた。
身の回りの出来事全てを話していたような気がするし、
そもそも人とこんなに仲良くなれたことが嬉しかった。


友達期間が長すぎると恋愛対象にはならないっていうのは本当だと思う。
友達になってから1年、2年と時が流れていくと相手の接し方に変化が訪れていった。
段々雑になってきた気がするな。少し鋭い言葉も投げられた。
良い感じの人ができた話もされた。


脈なんてないよな〜 そんなこと察してはいたけれど、
未熟だった私にはそんなの関係なくて、気持ちは増す一方。


彼の良い感じの人が好きな人になり、その方の見た目とか性格とか振る舞いとかデートプランとか聞きたくないことを全部言ってきた。
どの方面を見ても自分はその方に完敗だったし、どう足掻いてもその方にはなれないから
悔しくて意地になって、別の異性とデートをしてみたり何かと理由を付けて3日間連絡放置したりしょうもない攻撃を2発使った。


当然そんな攻撃は彼には効かず、
コイツ俺のこと好きなんだろうな〜 
と確実に思われたに違いなく、逆効果に終わったのだった。


この頃に彼への気持ちは恋愛感情ではなく、執着かもしれないな〜と
目を覚ますきっかけにもつながった。


さらに時が経ち、お互いにちゃんとした好きな人ができ
これは本当に偶然なんだけれども、同じ時期に恋人に変わった。
気が付いたらお互いの恋人に気を遣い、全く話さなくなってしまった。



これが男女の友情の成れ果てなんだなあと思いながら
どうにかなることを願っていたあの頃の自分を思い出す。

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