iOS_の画像

「心が動く瞬間」にお金を使う時代。そして生活費は無料化していく

目次
1.「心が動く瞬間」がお金を使うポイント
2.無料化するサービス
3.広告宣伝費の限界

「心が動く瞬間」がお金を使うポイント

最近、若い方を中心にお金に対する価値観が大きく変わりつつあると感じています。
その中でも興味深いのは、「心が動く」ポイントにお金を払う流れが生まれていることです。

polcaやCAMPFIREなど、クラウドファンディングなど、誰かの応援のためにお金を使う人が増えています。Showroomやnoteで「投げ銭制度」が生まれたことも、その一つだと思います。

矢野経済研究所によると、「国内クラウドファンディングの新規プロジェクト支援額」は、2016年が750億円、2017年が1,700億円、2018年が2,045億円見込みと、年々急激に増加していることがわかります。この傾向はますます加速していくと思います。
 
明らかにお金の使い方に対する新しい潮流ができつつあります。

それは、人がお金を使うポイントが、「心が動く瞬間」にシフトしつつある、ということです。

実際に、クラウドファンディングのプラットフォームであるCAMPFIREのセミナーでは「クラウドファンディングとは、いかに共感を集められるか」であると話されており、ここからお金を使う理由として「共感=心の動く瞬間」が大切になっていることがわかります。クラウドファンディングも、投げ銭制度も、心が動き共感が生まれることでお金が動いています。

SNSの普及により、自分以外の人の人生に触れる機会が増え、一人一人の生き方が一種のエンターテイメントコンテンツになっています。
誰かが掲げるビジョン、ストーリーに共感する、心が動く。その心の動きや心のつながりがお金を動かしています。

無料化する生活コスト

この傾向が続けば、生活コストに関する考え方も大きく変わっていくことが予想されます。
一人ひとりの資金の総量は変わりませんので、生きるためにかかる生活コストや交通費、家賃、清掃費のような活動の維持費にはお金を使わないようにしたい、という流れが強まってくると思います。

例えば、シェアハウスやカーシェアリングのようなシェア文化、メルカリやラクマのようなフリマアプリ文化によるコストの節約などです。

生活コストは「無料化・低価格化」へと向かっていくでしょう。

例えば、少し前に話題になったのはDeNAの提供する無料タクシーサービスです。企業が広告宣伝費を出すことで、エンドユーザーの利用を無料化する仕組みです。

また、「知るカフェ」というカフェでは大学生が、無料でカフェを利用することができます。
これは企業とカフェが提携することによって、企業は直接自社の宣伝することができ、大学生は無料で利用しながらも、企業についての情報を得られるという画期的なシステムによって運営されています。
 実際に知るカフェでは、「知るカフェ交流会」が開かれていて、カフェの空間の中で企業の方と気軽に交流することができるそうです。様々な業界のことや、気になったことを少人数かつ、就活生でなくても聞くことができるイベントになっています。

私はこのような様々なビジネスモデルの工夫が生まれ、全ての生活コストが無料化・低価格化していくと考えています。

そもそも、エンドユーザーが無料でサービスを享受できる仕組み自体は、もともと新しいものではありません。
私たちがテレビを無料で見られるのも、転職エージェントに無料で相談できるのも、広告宣伝費や紹介料が企業から支払われているからです。

このようなモデルが各産業に応用され、生活にまつわる全ての分野で広がっていくのではないかと思っています。

さらに、私はAIRWINGという洗車事業でエンドユーザーが無料で洗車ができるサービスを運営する「無料化プレイヤー」の一人でもあります。

AIRWINGを運営してわかった、無料サービスを継続的に運営するポイントを話してみたいと思います。

広告宣伝費の限界

まず、最初に誰でも思いつくのは「広告宣伝費を企業からいただき、エンドユーザーのコストを軽減させよう」という発想です。おおむねこの筋でよいと思いますが、一つ落とし穴があります。

それは、広告を出す商品の「購入単価」です。

①事業の継続には、購入単価が高いほうがいい
 
例えば「DeNAの無料タクシーとどん兵衛」「AIRWINGと住宅展示場」の二つを考えてみましょう。

「DeNAの無料タクシーとどん兵衛」

現状、DeNAの無料タクシーは、広告商品として「どん兵衛」を採用しています。
タクシーに乗った人がどん兵衛を購入してくれれば、広告主の日清の売上があがります。

しかし、よく考えてみましょう。タクシーの初乗り価格はいくらでしょうか?
東京でのタクシー初乗りは410円です。この売上からドライバー人件費、車両維持費、ガソリン代などのコストが払われています。

さて、この410円をどん兵衛の売上でまかなうには?どん兵衛の単価は種類にも寄りますが、200円前後です。
初乗りの距離でタクシーを利用したドライバーは、「必ず」、「2つ」どん兵衛を買ってくれないとペイしません。
初乗り以上の距離になれば、もっとたくさん買ってもらえわないといけません。

もちろん、今回の広告は、ブランディングであったり長期的な日清ファンを獲得することを意図していると思いますので、売上が短期的に出なくてもよいのだと思います。
しかし、長く続ければ続けるほど赤字は必須であり、事業継続性は低いと思います。

「AIRWINGと住宅展示場」

一方で、弊社の洗車事業AIRWINGの場合、提携先企業は住宅展示場様運営会社です。
住宅は1人が購買すれば何千万円もの売上があがる高単価商材。だからこそ、住宅展示場運営会社も継続的に洗車イベントに投資してくださるのです。

生活コスト無料化スキーム 継続のポイント一つ目は「単価の高い商品の広告主と提携する」です。

②顧客とのリアルの関わりが大切

さらに、もう一つ、AIRWINGの強みは、ドライバーさんと洗車の現場で直接コミュニケーションができることです。
感謝の言葉を直接いただくこともできれば、、洗車の後にお話をすることもできます。
何度も足を運んでくれるリピーターの方もいます。
何度も来てくださる方がいるのは、直接やりとりをすることから心のつながりが生まれるからこそだと思っています。

その一方で、例えばテレビは視聴者と直接コミュニケーションを取ることができません。CMを一方的に流すだけになります。
このように、顧客とのリアルな接点がないことと比べると、心が動く場所をリアルに作ることができる効果は大きいと考えられます。

生活コスト無料化スキームのポイント二つ目は「リアルの交流の場を作り、顧客の心を動かす」です。

まとめ

①購入単価が高い商品と提携する
②心が動く場所をリアルで作る

この二つが、「心が動く瞬間」がお金を使うポイントになり、生活費や維持費の無料化・低価格化が進んでいく今の社会においての画期的なサービスを生み出す時のポイントだと考えております。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!!
 AIRWINGや僕自身についてもっと知りたいと思った方はこちら
(https://note.mu/nakatagen/n/nd06e96dc1c59)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?