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相克事始

※注・イクサランの相克発売直後という特性上、前環境イクサランのドラフトからどのように変化したかという視点で書かれている事が多いです。こちらのさわりを読んでいただくと助かります。https://note.mu/kwhm/n/ne780870536f9

▲基本的には
 ・環境の基本値
 ・種族
 ・飛行
 ・テンポ
 ・低タフネス
 ・オーラ
▲個別キーワード能力
▲デッキ構成
▲ピックの優先順位
▲カラーコンビネーション

▲基本的には
イクサラン環境から部族という枠を引き継ぎつつ更に高速化が進んでいる。
特に2マナ圏の充実は特筆。
各色に2枚程度の2マナクリーチャーが用意されており、
しかも数枚に関しては歴代上位クラスの性能を持っている
(《帆凧の海賊/Kitesail Corsair(RIX)》、《ゴブリンの先駆者/Goblin Trailblazer(RIX)》、《屈強な古参兵/Hardy Veteran(RIX)》など)
そこから3ターン目に3/3相当を被せるのが基準値の動きとなる

除去は全体的に性能アップ、
各色1マナ+でコストが軽くなった
(白の平和な心4→3。黒の一発除去5→4、黒のインスタント除去3→2、赤のインスタント除去5→3)

ただしカード性能を全体として見ると弱体化、
良い意味悪い意味でリミテッド化してるのもあり、特に4マナ域以上においては顕著でもある
また戦場に何かしらの抑止力を与えれる類のシステムカードもほぼ消滅している。

基準スペックは
1、2マナがパワー2相当
3マナ 3/2-3/3 2/2飛行
4マナ 3/3相当  2/3飛行
5マナ 4/4ないし、3/3飛行

環境を見渡すときにイクサランからの引き算で考えればわかりやすいかもしれない
低マナが強くなって高マナ域が少なく、弱くなったためマナカーブが左側により傾いた結果
ただ単純に軽量級によるぶつかり合いのすりつぶしあい、
更に進んでブロックが出来ない状態でのすれ違い、より突き進んで先手番によるワンサイドゲームともなりやすい。

なお、除去に関しては先ほど全体的に1マナずつ軽くなったと表現したが、
環境も併せて1マナずつアクションを軽くすることを要求するようになった為、
引き続きテンポ損を発生させやすい。

加えて《海賊のカットラス/Pirate's Cutlass(XLN)》が少なくなった結果、
前環境ほどパワーだけが上がりやすい状況というのはなくなり
4マナ域までパワー3留まりという事でタフネス4にある程度の壁性能が期待できるようになった。
それのメタ概念ではあるが4という壁基準値に対する突破性能、2/2の量的増加、
環境的に高マナ域が弱体化、希少化したという追い風もあり以前に比べると5マナ4/4(もちろんバニラは論外で数も多くはないが)はプレイアブルよりになっている

・種族
種族的には
吸血鬼、マーフォークの完成形がベスト種族でやや落ちて海賊。
この3種類に関しては頻繁に完成デッキを見るし、文句なしに強い。
恐竜に関してはだいぶ離される上にアンコモン以上が大量に必要になってくる。
ただしこれはあくまで完成している種族デッキでの話、
ロードがアンコモンに存在する吸血鬼、マーフォーク実質的にロードな黒赤海賊の《凶兆艦隊の首折り/Dire Fleet Neckbreaker(RIX)》を除き
ほとんどのドラフトでは種族を統一することにあまり意義を持たず
ただ単にスペックが優秀なカードを取るというのが基本行動となる。

・飛行について
飛行デッキにとってクリティカルだった《葉を食む鞭尾/Grazing Whiptail(XLN)》の出現率が下がった為、
飛行を止めるカードの駒数自体が少なくなり、飛行クリーチャーが通りやすくなった。
 →《太陽冠のプテロドン/Sun-Crested Pterodon(RIX)》は過小評価されがち

・1テンポ早いカードが重要
 例としては1マナ圏のクリーチャー、コンバットトリック
パワー2相当の1マナ生物は中盤生物の弱体化によって賞味期限が伸びている

そしてここまでの流れとしては当然の帰結ではあるが、
サイズ、システムの欠如によってコンバットトリックの重要性が大幅に増している。
《制覇の時/Moment of Triumph(RIX)》は現状で相当に過小評価されている1枚。
クリーチャー戦闘を巻き返し、ライフゲインもうれしい
積極的に1ターン内での2アクションを意識しておきたい。

・タフネス1
黒以外の4色に有用な2マナ2/1がいるおかげで1点除去はかなり価値が上がっている。
(《帆凧の海賊/Kitesail Corsair(RIX)》、《金林の追跡者/Giltgrove Stalker(RIX)》、《薄暮の殉教者/Martyr of Dusk(RIX)》、《ゴブリンの先駆者/Goblin Trailblazer(RIX)》、黒も4マナだが《吸血鬼の亡霊/Vampire Revenant(RIX)》)

《狂信的扇動者/Fanatical Firebrand(RIX)》はもとより《両手撃ち/Dual Shot(XLN)》も相当に有効

・オーラ
除去が弱く、クリーチャーで殴り合う環境のため引き続き有効だが
イージーゲーム発生マシーンだった《風と共に/One With the Wind(XLN)》の出現数が激減してしまった結果、比率で言うと見る機会は減った
(ただし《執着的探訪/Curious Obsession(RIX)》という新たな化け物が誕生している…

▲個別キーワード能力
・昇殿
都市の承認を得るにはそれなりの準備が必要
体感では6ターン目あたりに土地をセット、パーマネントを置いてでオンになる感じ
盤面を押している状態からの承認で能力が向上してダメ押し
という動きが強いので《尖塔這い/Spire Winder(RIX)》などは思った以上に具合良し。
《霊廟のハーピー/Mausoleum Harpy(RIX)》なんかは最高。

意識せずに運用できるのは除去枠に《光明の縛め/Luminous Bonds(RIX)》系で1枚カウントしたり、
1枚のカードがトークンを生成するなりと2枚以上に増える吸血鬼。
昇殿の使いやすさでは他を離してリードしている、吸血鬼なら5ターン目昇殿もわりかし起こる
《短角獣の歩哨/Snubhorn Sentry(RIX)》もテンポよくツーアクション出来るので1枚なら良い働きをする

一方でマーフォークは《ジャングル生まれの開拓者/Jungleborn Pioneer(RIX)》のような複数カウントできるクリーチャー、他のデッキより早い展開により盤面を膠着化できはするのだがアンコモンまで見渡してもそれほど決定的な役割をするカードに欠ける印象

そしてコントロールでも昇殿を有効に運用できる事は可能なのだが受けに回る特質上、
盤面のクリーチャーをなかなか定着させれないのでパーマネント=土地の数という事になりやすく都市の承認を取り辛い。
承認を取る場合は除去となるオーラ数、出せる宝物量が鍵となる。

・強襲
お互い前かがみになって殴り合うので当然の如く環境にフィットしている
ただ《巧射艦隊の帆綱引き/Deadeye Rig-Hauler(RIX)》以外は致命的な損害というほどの事はないので基本的に盤面と相手のコンバットトリックとの相談で良い。

・激昂
おまけ程度。決して狙うものではない
レアリティが高くなると威力が桁違いのものあるのと
《帝国の先駆け/Forerunner of the Empire(RIX)》で自己完結コンボになるのを留意すれば充分(とはいえこの先駆け、意識せず使ってもただ強い)

・探検
都市が発見されたので忘れさられました。
相克コモンに探検カードがない上、起点となる《野茂み歩き/Wildgrowth Walker(XLN)》のようなのも減少してしまったので考えるだけ無駄。
ただしレアの《発見の道/Path of Discovery(RIX)》、《墳墓荒らし/Tomb Robber(RIX)》を取っている時だけスーパーコンボタイムが期待できるので《野茂み歩き/Wildgrowth Walker(XLN)》、《隠れ潜むチュパカブラ/Lurking Chupacabra(XLN)》は見たら確保しよう
(どうせ流れてくる)

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