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スポーツビジネスの「ネット新規事業」が、うまくいきにくい理由

僕自身が完全に0→1で新規事業を推進して、感じているスポーツ業界における新規事業の難しさや、超えなければならない壁をいくつか書きます。

僕自身は新卒からリクルートに入社しまして、2年間はSUUMOのウェブマーケ、あと1年はSUUMO新規事業領域で事業のプロダクトの担当をしてました。

新規事業の1年は「SUUMO引越し見積もり」というプロダクトを担当し、僕のいた期間で問い合わせ数昨対140%、売上130%(売上でいうと数億規模)まで引き上げることができ、売上ギネスまで持って行くことができました。

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この経験は僕のネットビジネスにおける新規事業をどう事業グロースさせるのか?の根本にあります。本当にリクルートには感謝してます。

この時の経験と比較して、
このスポーツ業界、スポーツビジネスでネットの新規事業を推進している人間としての所感をかいていきます。

スポーツビジネスの新規事業が、うまくいきにくい理由①:業界全体としてネット嫌いがある

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まず、リクルートにおける新規事業との違いは、「ネットリテラシーの低さ」にあります。

例えば、えとみほさんのこの記事。

栃木SCにSlackを入れたという記事ですが、Slackを入れただけで記事になるというのが今のスポーツ業界の当たり前です。(この業界の方は苦手意識が結構強い方が多いです)

この前提に立った時に、
どんなに新規事業担当者が「この技術がすごいんです!」って言っても伝わりにくいというのがあり、BtoBの事業においては特に新規事業が課題解決に直結するようなビジネスでない限りは、新規事業が浸透しにくい環境にあると思います。

それゆえに、ITツールの販促営業などを行う場合は現場の目線に立つことは非常に重要ですし、またトップダウンで営業し、上から落とすなど営業手法は一工夫必要です。

スポーツビジネスの新規事業が、うまくいきにくい理由②:新規事業担当者が、現場感がない

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次に、新規事業推進者自体の課題です。

いわゆるスポーツテックと呼ばれるビジネスの類で「これはまさに顧客の改題解決している!!!」と言ったものが非常に少ないです。

それはつまり、
新規事業担当者が”妄想”で事業をつくりがちになってしまうことにあります。

例えば、たまに事業相談を受けることがありますが、
「このスポーツビジネスの新規事業ってどう思いますか?」という内容で、「これはすごい!!!」ってものがほとんどない気がしています。

それは「本当にそれ必要としているお客さん(カスタマー)がいますか?」っていうところに帰着するんですが、新規事業担当者は頭がいい人が多いがゆえに、妄想のカスタマーを作ってしまい、実際に現場(ユーザーニーズ)に即さない事業を作ってしまっていることに起因します。

スポーツビジネスは「現場」ありきのビジネスであることが多く、現場感が非常に大事です。
一方で、現場感だけでなく、どうビジョンを中長期で描いていくか。
現場×ビジネスこの両軸をできる新規事業推進者がすごく少ないように感じます。

例えば、僕の例で言えば、僕は一人のフットサルプレイヤーとして、「ああ、ここもっとこうなったらいいのになー」とかいろんなフットサルプレイヤーに「これどう思う?」みたいなのを何か機能やサービスを作るときには最低でも数十人には聞いて、実際の肌感を得ます。
これはtoBのクライアント、僕の新規事業で言えばフットサル施設。そういう1担当者が日々の生活の中で何に困っているのかを当事者意識で語れるレベルになることは非常に大事です(スポーツだけではないですが、スポーツは特にそう感じます)

リクルートでいえば、何をなすには「それは誰の不(課題)を解決しているのか?」というのをしつこく聞かれますが、これはまさに真にユーザー課題を解決しているかどうかを問われています。

スポーツビジネスの新規事業が、うまくいきにくい理由③:上長の理解を得難い(積極的に推進させてもらえない)

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このnoteでも書きましたが、

社内で予算を引っ張ったりするのが難しいケースが多いです(起業するなどは例外)

理由としては、スポーツビジネスの場合、いわゆる今までの労働集約的なビジネスモデル(やればやるほど儲かるリアルビジネス)ではなく、ネットの新規事業の場合、売上が短期的につきにくいビジネスモデルなので、社内から疎まれるケースも少なくないです。
起業などでない場合、ここのハードルは結構高めです。

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今回は僕自身がスポーツの領域で新規事業を推進している立場から、特にネットの新規事業がスポーツビジネスではなかなか難しい理由を書きました。

スポーツビジネスで新しくネットの事業を推進していきたい!という方の参考になれば嬉しいです。
ここら辺をケアしながら新規事業推進できるかどうかはスポーツ領域ではかなり大事かなと思います。

スポーツビジネスを一歩でも前に進められるように頑張ります! サポートいただいたお金は僕の仕事のカフェ代にさせていただきます!