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週末は無人島でカラマーゾフを楽しむのです。

 

☆おはようございます!


 ドンと出ました!
 およそ人類が、言語を使って創った作品で、最高最大のものとされている、ドストエフスキーの遺作・『カラマーゾフの兄弟』です。

 

☆ここには、この世に生きるあらゆるタイプの人間が登場し、

殺人から人類愛まで、人が人生で遭遇する、すべての出来事が描かれています。
 と、なかなか大げさに紹介してしまいました(;^_^A。

 が、私にとってはそんな作品なのです。
 生涯に読む小説はこれ一本で十分。この作品に巡り合えただけで、わたしは幸せです。私のムジ①(無人島の一冊)ですね。

 

☆しかし、初めからそうだったわけではありません。


 最初に呼んだのは、高校生の時。
 さっぱりわかりませんでした。
 登場人物みんな頭おかしいし笑。
 それに、長い!
 「はたして神は存在するか?」
 「わたしは悪魔のがわについた!」
 「ロシアの民衆に奇跡は必要か?」
 みたいなノリで1500ページ以上続くわけです。

 が、きっかけは、入院中の、アルコール&薬物専門病棟で、プログラムの合間に読んだ時です。
 冬だったので、雪が降っていました。時々雷が鳴る中をページくっていると、脳内の閃光が走ったのです。
 妖婦グルーシェンカが、聖なる主人公・アリョーシャとの出会いで回心するときでした。
 
 

☆それ以来、この小説はわたしの一冊になり、

わたしの人生を変えてきてくれました。
 で、今もって年に数回読み返しています。
 もう細部にいたるまでストーリーは把握しています。
 だから、週末、ぜいたくな時間をゆっくりと、今週読みたい部分を楽しむわけです。
 今日はイワンと悪魔の最後の対決を読もう。
 今週はアリョーシャが信仰を取り戻して、ロシアの大地に五体投地する場面を読もう。
 今回はドミートリ―が餓鬼子の夢を見るところを。
 みたいな感じですね。

 さて、今日はどこを読もうかな?
 兄マルケルが、小鳥に赦しをこうところか?
 ゾシマ長老の謎の客が、罪を告白するところか?

 なんにしても、私は一生退屈しないでしょう。

 

最後まで読んでくださって、本当にありがとうございます。これからもがんばります。中村 拝。